酒粕の栄養と効能効果は?美容や便秘、がんや血圧にも効果的!

 

甘酒のブームで人気を集めている酒粕ですが、その栄養や効果も注目されていますね。冬には特に体を温めてくれる酒粕をお料理に使うことも多くなると思いますが、酒粕の栄養と効果効能にはどういったものがあるのでしょうか?

 

お肌によくってダイエットや美容にいいという情報があったり、がんや血圧の低下にも効果的という酒粕、私も甘酒やかす汁をしょっちゅう口にするほど大好きなのでとても気になります。

 

今回は、そんな酒粕の栄養と効果効能について、まとめてみました。

 

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酒粕とは?

 

酒粕は、その文字通りに見ると「酒のかす」ですが、日本酒を製造する過程でできるものです。

 

日本酒は米と麹で作りますが、米を熟成させて発酵した固形物であるもろみを圧搾する際に、絞りだした液体が日本酒で、ろ過した後に残ったものが酒粕です。いわば日本酒の副産物ですね。

 

日本酒を作るときにできる「かす」、残りかすということなのですが、かすとはいうものの栄養がたっぷり含まれる発酵食品です。発酵食品というと、納豆やキムチがありますが、どちらも非常に栄養価が高いことで知られていますね。

 

納豆の栄養や効果効能はこちら

⇒ 納豆の効果は夜に毎日食べるのが効果的!食べすぎは注意しよう!

 

その酒粕には何種類かことなる形状があります。

✔ 絞ったまま平らにして板状に切りそろえた「板粕」-水、お湯、だし汁で溶いて使用します。

✔ 板粕をバラバラにして固めた「ばら粕」-そのままお料理などに使います。

✔ 板粕を数ヶ月寝かせて熟成させた「練粕」-色が濃くお味噌のようで、香りや風味が強いのが特徴で、野菜や肉などの漬け込みに使います。

 

スーパーで一般的に購入するのは、板粕だと思いますが、酒蔵などに行くとばら粕を売っていたりします。

 

神戸は酒蔵がたくさんあることで知られていますが、以前そこで甘酒用の酒粕を買ったのですが、とんでもなくおいしかったのを覚えています。それ以降、それを超える酒粕には残念ながら出会えていません。

 

昔は、かす汁や甘酒、魚の粕漬けに使われるなど、用途が限られていた酒粕ですが、最近ではその効果が注目され、化粧品や健康食品のサプリメントなどにも広く利用されています。

 

日本酒も「百薬の長」と言われ、非常に栄養成分が多く含まれ、適量を飲むことで生活習慣病予防にも効果があるとされていますが、酒粕も日本酒同様、栄養価が高く、その効果は目を見張るものがあります。

 

ただ、酒粕にはアルコール分が8~9%含まれていますので、未成年やお酒に弱い人は注意が必要ですね。

 

では、実際に酒粕にはどんな栄養や効果があるのか見てみましょう。

 

酒粕の賞味期限や保存方法はこちらでご確認ください。

⇒ 酒粕の賞味期限と保存方法は?黄色やピンク色でも心配ない!?

 

酒粕の栄養は?

 

日本酒の副産物と思われがちですが、酒粕は古くから伝わる日本の健康食、伝統的な発酵食品です。実際に江戸時代には甘酒は夏の風物詩で、夏バテ防止で飲まれていたほどです。

 

酒粕は体を温めるイメージがあるので、冬に飲むイメージしかありませんでしたが、そんな昔から、しかもちゃんと栄養や効果をわかったうえで夏に飲まれていたなんてすごいですよね。

 

甘酒は「飲む点滴」と例えられますが、ビタミンB群、アミノ酸、ブドウ糖、オリゴ糖など、体に吸収されやすい、まさに点滴と同じ成分が含まれているのです。 

 

そんな酒粕のカロリーは100gでカロリーは227キロカロリーで、牛肉とほぼ同じ、ちょっと高カロリーですね。でも、たんぱく質が卵2個分、ビタミンB1がりんごの5個分もあるんです。100g消費するのはなかなか大変ですが、半分の50gくらいなら、甘酒3~4杯くらい、かす汁4~5人分くらい作れます。

 

そんな酒粕の主な栄養成分を見てみましょう。

 

☑ たんぱく質

丈夫な骨や筋肉、血液を作る主要な成分で体内の代謝を促し、免疫力を作る役割をする。

 

☑ ビタミンB1

疲労の回復を助けたり、身体の成長や消化を助ける。精神をリラックスさせ、神経機能や脳を正常に保つ働きをする。

 

☑ ビタミンB2

肌、髪、爪の細胞の再生、粘膜や皮膚を健康に保ち、糖尿病や生活習慣病を予防する働き。

 

☑ ビタミンB6

たんぱく質の分解や合成を助け、皮膚や粘膜の健康維持、ホルモンバランスを調え、精神状態の安定に役立つ。

 

☑ 葉酸

赤血球の形成や貧血や動脈硬化を助け、脳の機能を改善する。妊娠初期の女性に必要とされている栄養素。

 

☑ 食物繊維

腸の働きをよくし、腸内環境を整える。コレステロール値を下げ、高血圧や糖尿病、肥満の予防に効果がある。

 

このほかにも酒粕には、体内の余分なナトリウム、塩分を排出するカリウムや丈夫な骨を作るマグネシウム、皮膚や粘膜の健康維持を助ける亜鉛などのミネラルも多く含まれています。

 

酒粕には様々な栄養が含まれ、「かす」と呼ぶのがもったいないくらいですね。

 

 

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酒粕の効果、効能は?

 

 

現在も、酒粕の効果効能に関して、酒造メーカーなどがいろいろ研究していますが、ざっと挙げただけでも、以下のような効果が期待できます。 

 

☑ 貧血の予防

☑ 脳梗塞の予防

☑ 動脈硬化の予防

☑ アルツハイマー型認知症の予防

☑ 骨粗鬆症の予防

☑ 糖尿病の予防

☑ 肥満予防

☑ がんの予防

☑ 高血圧の予防

☑ 疲労回復

☑ 腸内環境の改善

☑ 美肌効果

 

ここでひとつ、テレビで紹介されていた実例をご紹介します。

 

酒粕には「レジスタントプロテイン」と呼ばれる、「消化されにくいたんぱく質」が含まれているのですが、消化されにくいこのレジスタントプロテインが非常にいい役割をしてくれます。それは油を捕まえて、小腸へと向かってくれるのです。

 

つまり、体内に入ったコレステロールや脂質を消化吸収せずに、体外に運びだしてくれるのです。

 

実際に、酒粕50gを毎日3週間、甘酒として摂取したところ、LDL悪玉コレステロールの低下体脂肪の減少に効果が見られたそうです。また、継続して摂取することで、便に含まれる脂質が増えて、便が柔らかくなり、結果、便の量が増えて、便秘が改善したそうです。

 

腸の健康には発酵食品の関わりが深く関係していると言われ、ここ数年、非常に注目されていますが、腸が元気だと、免疫力が高まり病気になりにくく、長寿にもなる、と様々な効果が期待できます。

 

また、腸の環境を整えることは認知症の予防にもなるとしてここ最近、非常に注目を集めていますね。寿命が延びている現代、いつまでも健康な体で生活するために、健康寿命を延ばすために、酒粕のような優れた食品を積極的に食生活に取り入れていくことが大事かもしれませんね。

 

酒粕のおすすめレシピ

 

酒粕をかす汁や甘酒にして摂取する方が多いと思いますが、今回は毎日飲めるように、飲み物としての酒粕の使い方をご紹介します。

 

甘酒に生姜を入れる

甘酒として飲むときに、生姜を加えます。生姜に含まれるジンゲロールが末梢の血管を開いて、血流をよくし、血圧を下げる効果があるので、特に高血圧の方におすすめです。

 

また、生姜は皮と一緒にすりおろすことで、利尿作用があり、尿から塩分が排出されるという効果もあります。血圧を上げるホルモンは日中によく働くので、血圧を下げるには朝に飲むのがおすすめです。

 

前述のとおり、私は甘酒が大好きなのですが、生姜のない甘酒は飲まないくらい、生姜入りはおいしくておすすめですのでぜひ試してみてください。風邪の予防にもなりますよ。

 

甘酒の保存期間はこちらをご覧ください。

⇒ 甘酒の保存方法、容器や期間は?冷凍もできる?手作り酒粕、米麹甘酒も長持ち!

 

甘酒豆乳

 

こちらは、見た通り、そのまま甘酒と豆乳を1:1の割合で飲みます。豆乳に含まれる大豆イソフラボンは抗酸化物質で、抗酸化物質は体が酸化するのを防ぎます。すなわち、体の老化を防いでくれます。

 

また、豆乳も酒粕同様、ビタミンB軍が豊富なので、肌のしわやしみの改善、美容効果が期待できます。特に肌の改善を望む女性におすすめです。また、抹茶やきな粉などを混ぜても食物繊維が取れるのでおすすめです。

 

他にも、酒粕には香りやうま味があるので、酒粕をお味噌汁に入れることで、味噌の量が減り、減塩となります。塩分が気になる方にはおすすめの食べ方です。

 

ただ、酒粕を使った料理や飲み物を摂取した時は、運転は控えましょう。また、煮立てるとアルコールはさらに減るので、子供さんが食べるときは、特に長く煮立てるようにしましょう。

 

まとめ

 

今回は、酒粕の栄養と効果効能についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?改めて、酒粕は非常に栄養価が高く、糖尿病や高血圧、がんの予防など様々な効果があることがわかりましたね。

 

苦手な方は飲みやすくアレンジしたりして、積極的に食生活に酒粕を取り入れていけるといいですね。

 

 

 

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