スイカの栄養と効能、皮や種にも効果が?シトルリンやカリウム、糖質も多く含む?

 

夏の果物と言えば、何と言ってもスイカをまず思い浮かべますよね。冷たく冷やしたスイカは、たっぷりの甘い果汁が乾いた体を潤し、ほてりを冷ましてくれます。

 

水分が多くて体を冷やすことから、何となく「夏=スイカ」と言うイメージがありますが、夏にスイカを食べるのが良い理由はちゃんとあるのです。

 

今回は、スイカの栄養と効果、皮や種も食べられるのか?などについてご紹介します。

 

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スイカの栄養と効果効能は?

 

スイカのカロリーは100g当たり37kcalで、その9割以上が水分です。

 

糖質を多く含み、目立って多くはないもののビタミンB群ビタミンCなどのビタミン類、マグネシウムリンなどのミネラル類もバランスよく含んでいます。

 

スイカの赤い果肉はβカロテンリコピンによるのもです。また、スイカにはシトルリンシステイン、マンノシターゼと言う成分が含まれています。

 

スイカのシャクシャクとした食感や水分の多さからか、食物繊維やカリウムが多いと思われがちですが、100g当たりの食物繊維は0.3gでりんごの5分の1程度、カリウムは120mgでバナナの3分の1程度なので、それほど多くは含まれていません。

 

βカロテン

スイカの赤い色にはβカロテンが含まれていて、その量は100g当たり830μgで南瓜と同じくらいです。

 

βカロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換されて働くので、βカロテンとビタミンAの2つの役割があります。βカロテンには強力な抗酸化作用があり、体内で過剰に発生した活性酸素を除去する働きがあります。

 

人間の体内に発生する活性酸素は、本来ウイルスと闘うなどの働きがあるのですが、ストレスや紫外線、喫煙、不規則な生活習慣などによって過剰に増加しすぎると、細胞を傷つけたり、老化を進行させたりと体に悪影響を及ぼしてしまうのです。

 

場合によってはそれがきっかけとなり、命に関わる病気にもなりかねません。βカロテンは過剰に発生した活性酸素を除去することによって、老化や病気を防ぐ効果があります。 

 

ビタミンAには、視力を正常に保つ働きがあり、夜盲症の予防や視力低下を防ぐ効果があります。口や鼻、喉や胃腸などの粘膜を丈夫にする働きもあり、免疫力向上の効果もあります。

 

また、皮膚の新陳代謝を高める作用もあり、乾燥やニキビを防いで美肌効果にも期待できます。

 

リコピン

トマトに含まれていることで有名なリコピンですが、スイカにはトマトの1.5倍の量のリコピンが含まれています。

 

リコピンにも強い抗酸化作用があり、体内で過剰に発生した活性酸素を除去します。しかもリコピンの抗酸化力作用は、βカロテンの2倍以上の力を持っています。

 

リコピンの持つ抗酸化作用は、悪玉コレステロールの酸化を抑えることで血流の障害物となる血栓が作られるのを抑え、血流悪化を防ぎます。これにより、動脈硬化高血圧を防止する効果があります。

 

また血流が良くなると代謝が上がるので、摂取した脂肪分や糖分などがエネルギーなどに変換されやすくなり、蓄積しにくくなるので、肥満防止ダイエットに効果があります。

 

リコピンは、抗酸化作用でシミやくすみの原因であるメラニン色素を除去したり、血流改善効果で新陳代謝を上げて肌の生まれ変わりを促進してくれるので、美肌美白効果にも期待ができます。

 

⇒ 抗酸化作用とは?簡単にわかりやすくご紹介!活性酸素を抑えて健康な体を!

 

シトルリン

シトルリンはアミノ酸の一種でスイカから発見された栄養素です。シトルリンは、血管を拡げる作用のある血液中の一酸化窒素作りをサポートし、血流を改善する作用があります。

 

血流が改善することによって、体内の余分な水分や老廃物が排出されやすくなるため、むくみ解消に効果があります。

 

また、新陳代謝が良くなるので、冷え性が改善されたり、肌の生まれ変わりを促進して肌の健康を保ってくれます。

 

シトルリンが持つ血流改善作用は、筋肉増強に働きかける成長ホルモンの分泌を促進する作用があるので筋肉を増強する効果や、脳の血流量を活発化して脳を元気にするため集中力や記憶力の向上が期待できます。

 

他にも、シトルリンは人間が元々持っている保水成分NMFを構成する成分の一つなので、肌の潤いを保つためにシトルリンは有効と考えられます。

 

シトルリンは、疲労の原因となるアンモニアを肝臓内で尿素へ分解して体外へ排出する働きもあるので、疲労回復にも効果があります。

 

システイン

アミノ酸の一種で、元々体内にも存在しています。システインは、メラニンの素となるチロシナーゼという成分を抑制したり、シミとなってしまった部分のメラニン色素を脱色する作用があります。

 

しかし、システインのこの作用は肌の生まれ変わりが順調に行われなければあまり意味がありません。

 

スイカには、肌の生まれ変わりを促進するリコピンやシトルリンが含まれているので、美白効果に大きな期待が持てます。

 

システインは髪の毛の材料でもあるので、髪の強度を上げるのにシステインは有効です。ただし、髪の毛には他の成分もたくさん含まれているので、システインだけを取れば髪の毛がフサフサになるわけではありません。

 

マンノシターゼ

糖質を分解する酵素で、脂肪を燃焼させる作用もあるため、ダイエットに効果がある成分として知られています。

 

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すいかの皮や種は食べられる?

 

食べるのは赤い果肉だけで、ほとんどの方は、皮や種を捨てていますよね?実は皮には果肉よりもシトルリンが多く含まれています。

 

ですが、皮も意外と使えるんです。外側の硬い皮を剥けば、胡瓜のように酢の物や漬物に使ったり、炒め物に入れることもできます。

 

また、種には豊富な植物性脂肪が含まれていて、体内のコレステロールを排出する働きがあります。

 

種はそのままだと消化しにくいですが、スイカをスムージーなどにするときに種も一緒にミキサーにかけてしまうとあまり気にせずに摂取することができます。

 

すいかの効果的な食べ方、量は?食べすぎは?

 

スイカに塩をかけると甘みが増して美味しいと言われますよね。塩をかけて食べることは、美味しいだけでなく、スポーツドリンクのような役割も果たしてくれています。

 

スイカにはバランスの良いビタミン・ミネラルが含まれていますし、塩をかけることによって汗で失われた塩分も補うことができます。

 

βカロテンやリコピンは油と一緒に取ることで吸収率がアップするので、ヨーグルトと一緒に食べると良いでしょう。

 

スイカは体を冷やしやすいため、たくさん食べると下痢になったり、逆に血流を悪くさせてしまう可能性もあります。夏の暑い日は食べやすくてついついたくさん食べてしまいがちですが、特に妊婦さんに冷えは大敵ですので、食べ過ぎないように注意しましょう。

 

推奨されているスイカの摂取量は1日当たり200g程度です。

 

まとめ

 

見た目はボリュームがありますが、そのほとんどは水分でカロリーも低めなスイカ。

 

夏の暑さから体を冷やしてくれたり、夏バテのときの栄養補給になったり、強い紫外線から肌を守ってくれたりと、すいかの効果は実に豊富にあります。

 

夏には旬のおいしいスイカを食べて、暑さや紫外線に負けずに過ごしたいですね。

 

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