じゃがいもの栄養と効能、効果的な食べ方、皮は?加熱するときは?選び方もご紹介!

 

私たちの食生活でとても馴染み深く、年中食べられるじゃがいも。煮ても焼いても揚げても美味しいので、様々な料理に使えますよね。

 

じゃがいもにでんぷんが多く含まれていることはよく知られていますが、他にはどんな栄養があって、どんな効果をもたらしてくれるのでしょうか。

 

今回は、じゃがいもの栄養と効果、効果的な食べ方や食べ過ぎの注意点、おいしいジャガイモの選び方についてご紹介します。

 

 

じゃがいもの栄養と効果効能は?

 

じゃがいもは、100g当たり76kcalで、炭水化物を多く含む野菜です。

 

ビタミン・ミネラル類では、ビタミンB1・B2・B6・C・ナイアシン・葉酸・パントテン酸・カリウム・マグネシウム・リン・鉄・銅・クロム・モリブデンなどを含んでいます。

 

このようなジャガイモの主な栄養素にはどのような役割があるのか、早速見てみましょう。

 

ビタミンCが効率よく摂れる

じゃがいもにはみかんと同じくらいビタミンCが含まれています。しかも、じゃがいもは、でんぷんがビタミンCを守ってくれるため、加熱をしても壊れにくいと言う特徴があります。

 

ビタミンCは、強い抗酸化作用を持ち、老化の原因である活性酸素の増加を抑えることで老化や病気から体を守ります。この抗酸化作用は、同じく抗酸化作用のあるビタミンEと一緒に取ることで相乗効果が期待できます。

 

⇒ 抗酸化作用とは?簡単にわかりやすくご紹介!活性酸素を抑えて健康な体を!

 

また、ビタミンCは、肌にメラニン色素が沈着することを防ぐ働きがあり、シミやそばかすの予防に効果があります。また、コラーゲンの生成を助ける働きがあるため、肌にハリを与え、しわを防ぐ働きもあります。

 

こういったことから、ビタミンCは美肌作りに欠かせない栄養素と言えます。また、コラーゲンが十分に生成されることによって、骨や粘膜、細胞などが丈夫に保たれます。

 

他にも、ビタミンCは風邪に効くとされていますが、風邪を引きやすい人や風邪を引いた時は体内のビタミンC濃度が低いことが分かっています。

 

ビタミンCには、体内で病原体と闘う白血球の働きを強化するだけでなく、自らも病原体と闘う働きがあり、免疫力を高める効果があるのです。

 

さらに、ビタミンCは、体に吸収されにくい鉄を吸収しやすい形に変える働きがあり、鉄の吸収率を高めるため、貧血予防にも効果があります。

 

カリウムの量は「王様」級

じゃがいもにはカリウムも豊富に含まれていて、カリウムが豊富なイメージのあるきゅうりやトマト、りんごなどよりも上です。

 

カリウムは、体内に過剰にナトリウムが存在すると汗や尿として体外へ排出するのを促す働きがあり、むくみの予防・改善に効果があります。

 

また、血液中のナトリウムが増加すると体がそれを薄めようと血液の水分量を増やすので、それにより血圧が上がってしまうのですが、カリウムによってナトリウムが排出されることで血圧が上がるのも防げるため、高血圧の予防・改善にも効果があります。

 

胃腸の調子を整える

薬膳などでは、じゃがいもは胃腸の機能を高めて元気にする働きがり、胃腸の痛みを和らげ、習慣性の便秘を改善する効果があるとされています。

 

他にも、じゃがいもには粘膜保護作用があり、じゃかいものすりおろし汁を飲むことで、胃や十二指腸の保護や潰瘍予防に効果があると言われています。夏バテなど、胃腸が弱っているときにも効果的です。

 

痛風に効く

じゃがいもはアルカリ性食品で、アルカリ性食品は血液と尿の酸性化を防いで、血液中に尿酸が増えないように働きます。

 

また、じゃがいもにはカリウムが多く含まれているので、尿酸を体外へ排出してくれる働きもあり、痛風の予防・改善に効果があります。

 

GABA(ギャバ)が豊富

じゃがいもには100g中35mgのGABAが含まれています。

 

GABAとはアミノ酸の一種で、多くの食品に含まれているのですが、その中でもじゃがいもはGABAを豊富に含んでいます。GABAは、海馬や小脳、精髄などの中枢神経に存在する神経伝達物質として働きます。

 

じゃがいもでGABAを摂取することによって、ストレスを和らげる・寝つきが良くなる・学習効率の向上・肝臓や腎臓の働きを高めると言った効果があります。

 

 

じゃがいもの効果的な食べ方、量は?食べすぎるとどうなる?

 

様々な栄養や効果があることが分かったジャガイモですが、それらの効能を得るために効果的に食べるにはどのように調理すればいいのでしょうか?

 

じゃがいもを茹でたり蒸したりするときは、皮付きのまま加熱しましょう。加熱してから皮を剥くことで、水っぽくならず、加熱によるビタミンC損失を皮が防いでくれます。

 

また、じゃがいもは炭水化物で糖質を多く含んでいますので、食べ過ぎるとカロリーオーバーに繋がります。で揚げたじゃがいもは更にカロリーが上がるので注意してください。じゃがいもの摂取は、1日100g(小1個)程度にしましょう。

 

近年では、じゃがいもはご飯やパンなどの代わりに食べる置き換えダイエットに役立つとされていますが、これには少し注意が必要です。

 

確かに、じゃがいもはご飯などに比べるとカロリーは低いです。しかし、じゃがいもは食後の血糖値を上昇させるスピード(GI値)が95と高く、イモ類ではトップです。

 

これはどら焼きと同じで、チョコレートよりも高く、食後の血糖値が急激に上昇すると、糖尿病のリスクが上がります。

 

実際に、じゃがいもを毎日食べる人は、週1回程度の人に比べて糖尿病のリスク3割高くなると言った研究結果もあります。こういったことから、炭水化物の変わりにじゃがいもを食べるのは控えたほうがよさそうです。

 

また、じゃがいもが好きで良く食べるという人は、血糖値の上昇を緩やかにする働きのある食べ物、牛蒡・きのこ・海藻なども一緒に食べるようにしましょう。

 

おいしいじゃがいもの選び方、見分け方は?

 

美味しいジャガイモを選ぶにはどこを見ればいいのでしょうか?なんとなくお買い物をしているときは、次のような点に注意してみてください。

 

新鮮なおいしいジャガイモを選ぶときには次のような点に注意してみてください。

✔  表面の皮は、シワや傷がなくしなびていない、なめらかでピンと張ったもの

✔  芽が出ていないもの

✔  緑色になっていないもの

✔  全体的にふっくらとして丸みがあるもの

✔  しっかりとした硬さのあるもの

✔  ずっしりと重みのあるもの

 

また、が出ているものや傷があるものはそこから味が落ちていきますし、芽にはソラニンと言う毒性物質が含まれているので避けましょう。

 

じゃがいもの芽はどれかご存知ですか?毒があると言われている芽の見分け方、芽の取り方・処理の仕方はこちらをご覧ください。

⇒ じゃがいもの芽はどれでどこまで?取り方は?毒があるって本当なの?

 

まとめ

 

市場では年中手に入り、様々な料理に使えるじゃがいも。一般的には男爵芋とメークインが良く知られていますが、他にもキタアカリやインカのめざめ、ホッカイコガネなど、様々な種類のじゃがいもがあります。

 

その栄養や効果も優れているので、お料理の目的や用途によって使い分けて、色々なじゃがいもを楽しんでみてください。ただ、くれぐれも食べすぎには注意してくださいね。