
ししとうはその青々とした色から、いかにも栄養満点!といった感じですが、あなたのご家庭ではよく使いますか?
ししとうには、抗がん作用や老化防止、免疫力アップや風邪の予防といったさまざまなうれしい効果があり、夏はもちろん冬にもおすすめの野菜です。
今回はそんなししとうの栄養と効果、冷凍の保存法やししとうの簡単保存レシピなどについて調べてみました。
ししとうは唐辛子の甘味種!
ししとうはその形が唐辛子によく似ていて辛いイメージがありますが、食べてみると、中には辛いものもありますが、ほとんどそうでないものが多いですよね。
前回、辛いししとうは見分けられるのかを調べてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
* ししとうの種は取る?辛いししとうの見分け方、簡単じゃこレシピをご紹介!
ししとうの正式名は「ししとうがらし」で、唐辛子を品種改良したものがししとうがらしです。ちなみにししとうの「しし」はししとうの先が「獅子」の頭に似ていることからきたそうです。
唐辛子には甘味種と辛味種の2つの種類があって、ししとうはパプリカやピーマンと同じ、甘味種に含まれます。甘味種には含まれるのですが、時々ぴりっと激辛のものがあったりして、不意を打たれてびっくりしますよね。
ししとうに含まれる栄養素と効果は?
カプサイシン
カプサイシンという単語を聞いたことがある方も多いかもしれませんが、カプサイシンとは辛味成分で、韓国料理には欠かせない唐辛子にたっぷり含まれています。同じく、ししとうにもカプサイシンがしっかり含まれています。
そのカプサイシンの役割は、エネルギーの代謝に関わるホルモンの分泌を促進し、脂肪の燃焼を助ける働きをしてくれます。例えば、辛い韓国料理を食べると汗が噴き出てきますが、これはカプサイシンの働きで代謝がよくなり、体温が上昇した結果、汗が出てきます。
一概には言えませんが、韓国の人が比較的細かったり、美肌の女性が多いのは、カプサイシンを含む唐辛子を日ごろから日常的に摂取しているため、新陳代謝がいいことと関係しているのではと考えられます。
また、ししとうは夏が旬の野菜ですが、特に夏バテで食欲がなってしまったときに、食欲を戻してくれる効果もあります。
ビタミンC
ししとうには100g中、90㎎と豊富なビタミンCが含まれれています。ビタミンCは免疫機能を高め、風邪の予防や、美肌効果が期待できます。また、疲労回復や夏バテ防止にも効果があります。
β―カロテン
β―カロテンは活性酸素の作用を抑える抗酸化作用、抗ガン作用、老化を防ぐ作用があり、また免疫力アップの効果が期待されます。とくに緑色が濃いものにカロテンが多く含まれています。
* 抗酸化食品とは?積極的に取りいれて体の老化を遅らせよう!
他にもβ―カロテンは体内でビタミンAに変化しますが、目や髪を健康に維持するのに大事な栄養素でもあります。また、免疫力を高め、風邪の予防、動脈硬化の予防にも効果があるとされています。
カリウム
ししとうは、ミネラルの一種のカリウムも100gあたり、370㎎と豊富に含んでいます。カリウムは体内の余分な塩分を排出し、塩分のバランスを調整する役割や血圧を下げる効果があります。利尿作用、むくみや高血圧の予防が期待できます。
夏には塩分を補給するように言われますが、これは暑さで汗がでることで、カリウムが体内からでてしまうためです。結果として、熱中症や夏バテなどになってしまいますが、ししとうを摂取することでカリウムが補給されるので、夏には特に摂取したい野菜の一つです。
ビタミンK
ビタミンKは、血液を固め、血を止める、血液の凝固作用があります。また、カルシウムの吸収を助けて、骨を丈夫にする働き、骨粗しょう症の予防にもなります。育ち盛りの子供や高齢者には特におすすめの栄養素ですね。
これらの他にも、整腸作用や便秘解消の効果がある食物繊維や糖質や資質の代謝に働くナイアシン、毛細血管を丈夫にするビタミンPなどが含まれています。
ししとう1本で約5g、約1.4kcalですので、 10本食べたとしても、50gで、14kcalほどにしかなりませんね。
以前のししとうの記事でもお話ししたのですが、ししとうが大好きで、わが家ではいつも冷蔵庫に入っている野菜のひとつです。ビタミンCが多いので、サプリと思っていつも食べているのですが、一度に3,4本食べるのですが、それでも5kcal ほどですので、もっと食べてもいいかなと思ってしまいました。
ししとうの栄養と効果を改めて知って、続けて摂取しようと思いましたが、皆さんはこれまでご覧いただいていかがでしょうか?
ししとうの保存法は?
ししとうは、買ってきたらパックのまま冷蔵庫に入れることが多いと思いますが、長く保存できる正しい方法はあるのでしょうか?
冷蔵庫で保存する場合は、オクラやブロッコリーと同様、やはり新聞紙に包んで、ビニール袋に入れてから保存するのが理想的です。
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この方法で保存すると約10日ほどは日持ちがします。ピーマンと同じように意外と保存期間の長い野菜ですね。
冷凍はできるの?
ししとうは冷凍が可能です。冷凍の方法は、へたを取って、きれいに洗い、水気をキッチンペーパーなどでしっかり拭いてから、密閉袋などに入れて保存します。
調理する際は、冷凍庫からだして、解凍せずにそのまま使うことができるので、とっても便利です。
冷凍保存は約1ヶ月ほどですが、あまり長く保存してしまうと、風味や食感がおとってしまうので、なるべく早く使い切るようにしましょう。
効果的な調理法はあるの?
ししとうは熱に弱い栄養素を多く含むので、加熱する時間は手早く短時間ですることがおすすめなのですが、ただ、BカロテンやビタミンEは油と炒めることで、吸収がよくなりますので、少し矛盾していますが、加熱することをそれほど気にする必要もありません。
また、ししとうはてんぷらやフライにして食べるととってもおいしいですが、水分を含んでいるので揚げたときに爆発することがありますよね。爆発するのを防ぐためには、揚げたり、調理する前に、ししとうに少し切り目を入れてあげるか、竹串をさしておくことで、空気の抜け道ができるので、爆発を防ぐことができます。ぜひ、調理前に試してみてください。
ししとうの簡単レシピ!
前回の記事では、簡単で人気のししとうとじゃこの炒め物をご紹介したのですが、今回も2,3日の保存が可能な簡単レシピをご紹介します。
ししとうの焼き浸し
【材料】
ししとう 20~30本
ごま油 小さじ1
★ 醤油 大さじ2
★ みりん 大さじ2
★ かつおぶし 1パック
★ 酢 小さじ1
すりごま 少々
【作り方】
1.ししとうはへたをカットしてきれいに洗います。
2.空気が抜けるように、包丁で少し切り込みを入れておきます。
3.フライパンを熱したら、ごま油を入れて、ししとうを加えます。
4.ししとうを回しながらまんべんなくしんなり焼けたら火を止めます。
5.タッパーなどの容器に調味料を入れて混ぜます。
6.ししとうが熱いうちに調味料が入った容器に入れて浸します。
7.1時間ほどしたら完成です。食べるときには器に盛りつけて、すりごまをかけていただきます。
参考レシピ: http://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1490002008/
材料はししとうと、あとはご家庭にある調味料などで作れるので取り掛かりやすいですね。少しは夕飯などの足しになりますし、なにしろ栄養豊富ですので、ぜひ作ってみてください。
まとめ
今回はししとうの栄養と効果、保存法などについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
とっても小さな野菜ですが、しっかりと栄養も凝縮され詰まっていますので、ぜひ、積極的に食卓に取り入れたいですね。
老化防止や免疫力アップなど身体のためにもうれしい効果がありますので、この機会に少しずつ、活用してみてください。