秋はさつまいもが市場に出回る季節。冬は石焼き芋屋さんを見かけたり、焼き芋のいい香りが漂いほっこりしますよね。
さつまいにもいろんな品種があって、最近は安納芋や紅はるかなど甘くておいしいお芋が大人気ですが、食べてみたら、「おいしくな~い!」「甘くな~い!」なんてがっかりするさつまいもも中にはありませんか?
期待したのにがっかりですが、せっかくなのでおいしくないさつまいもも、どうせならおいしく甘くして食べたいですよね。
今回はそんなおいしくないさつまいもを甘くする方法やオーブン、トースター、フライパンを使った焼き方、おいしくなるレシピ7選をまとめてみました。
収穫後すぐのさつまいもは甘くない!
手がかからず簡単に育てることができるので家庭菜園でさつまいもを栽培している方も多いと思いますが、ご自分で植えたサツマイモの味は格別ですよね。昔、親戚がさつまいもを育てていたので、私も収穫時には芋堀りによく誘ってもらい、楽しんだ記憶があります。
さつまいもは寒さに弱くて、初霜はさつまいもの大敵ですので、収穫はその前の10月から11月にかけて行われます。
そして、ご存知の方も多いかもしれませんが、収穫したてのさつまいもは実は甘くないんですね。ですので、スーパーなどで市販されているさつまいもはすぐに食べられるものを販売していますので、収穫してからしばらく経過したものということになります。
じゃがいもや里芋は収穫してそのまま食べることができるのですが、さつまいもはそうはいかないようです。
こういったことからさつまいもを食べてみて甘くない場合は、少し放置しておくことをおすすめします。
放置する場合は、
✅ 一つずつ新聞紙にくるんでおく
✅ 乾燥していない場所
✅ 14℃くらいの室温
に、2週間ほど置いておきます。
これを追熟といいますが、さつまいものでんぷんが時間が経過することで糖分に変わり甘味が増してくるのです。
2週間ほどでも甘くなるのですが、風通しのよい日陰で2~3ヶ月保存することでより一層甘味が強くなります。
ただ、長期で保存する場合も、気温や状態に注意する必要があります。
長期保存する場合は、
1⃣ 段ボールに毛布やバスタオルをひき、その上に新聞紙をひきます。
2⃣ 新聞紙に一つずつくるんださつまいもを箱の中に入れて、しっかり蓋をして、寒さに当たらないように保管します。
ここで注意する点が1点、 ビニール袋に入れて保存しないようにしましょう。ビニール袋で保存するとその中に二酸化炭素が溜まり、無酸素状態になりさつまいもの鮮度が落ちてしまうからです。
また、気温が高い場合も、あまり寝かせすぎると発芽して緑の芽が出てきて味が劣ってしまうので気をつけましょう。他にも傷があったり、さつまいもの大きさが小さいものは長期保存に向いていません。
さつまいもの保存法についての記事はこちらもチェックしてみてください。
⇒ さつまいもの保存方法と保存期間は?栄養や種類はどんなものがあるの?
追熟しない、すぐに食べたほうがいい「いちご」の記事はこちら!
⇒ いちごの保存方法、冷蔵庫や冷凍庫で期間はどれくらい持つの?
カットして甘味がわかる?
ちなみにさつまいもは甘いかどうか、切って確認することができます。端を少しカットしてみて、実が黄色いほど、甘味が多いそうです。もし、調理する前に気になる場合は少しカットして確認してみるといいですね。
さつまいもを甘くして食べる方法は?
最大限にさつまいもの甘さを引き出すには、高温で急速に調理してはいけません。その理由は十分な甘さを引き出すことができないからです。
さつまいもは時間をかけてじっくり焼くのがコツ!
甘さを存分に引き出して、おいしいさつまいもを食べたいときは、丸ごと蒸したり、焼いたり、オーブンでじっくり焼くとおいしく仕上がります。
というのも、低温でゆっくり加熱することで、さつまいものでんぷんが、でんぷん糖化酵素のアミラーゼの働きでマルトースという糖分に変わるため、より甘くなるのです。
たき火で焼いたお芋や石焼き芋が格別においしいのはじっくりゆっくり焼くことからで、非常に理にかなった食べ方なのですね。
昔、滋賀県の信楽(しがらき)で、両親がさつまいも焼き器を購入したのですが、石が中に敷き詰められていておいしく焼けるということで、お店の人に勧められて買ったような記憶があります。確かにこの焼き器で焼いたさつまいもはおいしかったです。
↓ こんな感じでした。今は行方不明ですが、今度実家に帰ったらどこに行ったのか聞いてみたいと思います。
現在、実家には練炭があるので、練炭でお芋を焼いています。アルミホイルで包んだお芋を火にかけてゆっくり焼くのですが、かなりおいしく仕上がります。
さつまいもはフライパン、オーブントースター、オーブン、電子レンジを使って焼くことができます。トースターもオーブンもちょっと時間がかかりますが、じっくい焼けるので存分にさつまいもの甘さを引き出せますよ。
それぞれの方法をここでは見てみましょう。
フライパンでじっくり焼く!
フライパンで焼く方法は、
1⃣ さつまいもをきれいに洗って濡れたまま、濡らしたキッチンペーパーでしっかり包みます。さらに新聞紙で包みます。一度に数本一緒に包んでも大丈夫です
2⃣ 最後にアルミホイルでしっかり包みます。
3⃣ フライパンに芋を置いて、蓋をたら弱火で25~30分ほどじっくり焼きます。
4⃣ 25分ほど経過したら、芋をひっくり返して、同じ時間焼きます。
同じ火力ですので、どうせなら数本一緒に焼いた方が効率的ですね。
https://cookpad.com/recipe/2886366
オーブンで焼く方法は?
オーブンで焼くとフライパンと同じくらい時間がかかってしまいますが、オーブンに入れるとそのまま焼きあがるまで放置しておけばいいので、楽かもしれません。
オーブンで焼く方法は、
1⃣ さつまいもをきれいに洗ってホイルに包みます。
2⃣ 大きい場合はカットして、カットした面がホイルに引っ付かないようにキッチンペーパーを当ててからホイルで包みます。
3⃣ 160度に設定したオーブンで90分焼いて、竹串を刺して中までスーッと通れば完成です。
竹串が通らないときは時間を延長して焼きます。余熱しておく必要はありません。
出典: https://cookpad.com/recipe/454688
オーブントースターで焼く方法
オーブントースターで焼く場合は、さつまいもを洗ったら水分がついたままアルミホイルでしっかり包みます。さつまいもを入れて30~40分ほど加熱するとほくほくでおいしく仕上がりますよ。
このとき、余熱でしばらくトースターの中に入れておくことでさつまいもの性質上、より甘くなりますのでお試しください。
さつまいもは、電子レンジでも簡単に焼き芋にすることができます。しかも短時間でとってもおいしく仕上がり、すぐに食べたいときなどおすすめです。電子レンジを使った焼き芋の作り方はこちらをご覧ください。
⇒ さつまいもをレンジで焼き芋に!蒸す時間は何分?簡単で美味しく食べよう!
おいしくないさつまいもをおいしくするレシピ7選
しばらく放置してもおいしくなかったり、すでに調理してしまっているお芋は使ってしまうしかないですね。そこで役立つのがお芋をおいしくするレシピです。今回は簡単に作れる選りすぐりの5品をご紹介します。
レシピ1.美味しくない芋をアレンジ★さつまいものバター焼き
すでにふかし芋にしてしまったけど、おいしく食べたいという時のレシピ、超簡単ですけどおいしく出来上がります!
【材料 2~3人分】
ふかし芋 中1個
バター 大さじ1
メープルシロップ 大さじ1~2
出典:http://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1450004076/
美味しくない芋をアレンジ★さつまいものバター焼き レシピ・作り方
ふかした芋をいちょう切りにして、フライパンにバターを熱したら、さつまいもを入れて、バターとメイプルシロップやはちみつで煮詰め、味付けして完成です。
とっても簡単ですが、甘くなかったさつまいもがメープルシロップとバターだけで大変身しておいしく食べられますよ。おやつにもぴったりです。
レシピ2.ダメ芋が芋きんとんに!
こちらはスイートポテトのような芋きんとんですが、加熱してほぼ混ぜるだけの簡単レシピです!
【材料】
さつまいも 2本(200~300g)
バター 10g
牛乳 100ml
砂糖 大さじ3~4
塩 少々
出典:http://cookpad.com/recipe/1073794
生のさつまいもの場合は茹でて、調理したものはそのまま使います。牛乳とバターをまぜてレンジで加熱します。ボールに塩と砂糖とさつまいもを加え、成型して出来上がり!です。
簡単ですが、買ってきたスイートポテトのようにおいしく出来上がるレシピ、ぜひお試しください。添加物なしなので安心してお子さんにも与えられますね。
レシピ3.おいしくないサツマイモで! 鬼まんじゅう
腹持ちのいい、さつまいもの蒸しパンのようなできあがりの簡単レシピです。
【材料】
さつまいも 540g
砂糖 170g
薄力粉 250g
水 110cc
出典:http://cookpad.com/recipe/1770605
さつまいもは四角く切って水でさらしておきます。水を切ったさつまいもに砂糖を加えて水分が出るまで待ちます。さつまいもに薄力粉を加えて混ぜます。お鍋に水を沸騰させたら、蒸籠の上にタオルや布を敷いて形を整えたさつまいもを置いて、25分ほど蒸したら完成です。
大変な作業もなく、切って混ぜるだけですね。おいしいお芋でももちろん作れますので、ぜひ試してみてくださいね。
レシピ4.炊飯器でさつまいもと塩こうじのほっくりに
炊飯器で作る変わり種ですが、塩こうじを入れるのもポイントです。炊飯器に全部入れてスイッチを押すだけのお子さんと一緒に作れる簡単レシピです。
【材料】
さつまいも 1kg
油 大さじ2
砂糖 大さじ1 1/2
はちみつ 大さじ1
塩こうじ 大さじ1
黒ゴマ 適量
出典:http://cookpad.com/recipe/1641374
さつまいもを洗って乱切りにします。炊飯器に油とすべての材料を入れて炊飯器の炊飯のスイッチを入れます。出来上がったらざっくり軽く混ぜて、黒ゴマをかけたら完成です!
作るといってもおひつに入れるだけなので、簡単すぎますね。黒ゴマがさつまいもにマッチしたおいしいレシピです。
レシピ5.レンジでさつまいもケーキ
2つ目のレシピに似ていますが、たまごと小麦粉が加わってよりしっとりした感じに仕上がるさつまいもを使ったケーキです。
【材料】
ふかしたさつまいも 200g
砂糖 大さじ3
バター 大さじ2
卵 1個
小麦粉 大さじ6
牛乳 大さじ4
出典:http://cookpad.com/recipe/119727
温めて皮をむいたさつまいもをボールに入れてフォークでつぶしたら、他の材料を全部入れて、泡だて器で混ぜます。暖かいうちに混ぜてしまうのがポイントです。ジップロックやタルト型などにバターをひいて生地を流し込み、ラップをしてレンジで4分加熱したら出来上がりです。
こちらもボールで混ぜて、型に流し込むだけというのがうれしいですね。
レシピ6.いもりん
こちらも簡単、さつまいもとりんごを煮るレシピです。甘さが足りなかったらお砂糖を加えてみてくださいね。
【材料】
さつまいも 100g
りんご 1個
水 適宜
出典: https://cookpad.com/recipe/1402143
さつまいもは1cmくらいのサイコロ型に切って水にさらします。りんごも同じ大きさに切り、さつまいもと一緒にお鍋に入れて、ひたひたに水を加えて蓋をし、強火にかけて、沸騰したら弱火でコトコト煮ます。さつまいももりんごも柔らかくなったら完成です。
レシピ7.牛乳でつくるスイートポテト
こちらは、ちょっと手間を加えたお芋をくりぬいて作るスイートポテトの作り方、動画でご紹介です。焼き色もついて見た目もかわいいのでよかったらぜひ作ってみてください。
【動画:牛乳でつくるスイートポテト】
食べてみたら、おいしくなかったりんご。「たくさんあるのにどうしよう!」って悩んだときは、おいしくないりんごをおいしくする方法をご覧ください。
⇒ おいしくないりんごのおすすめレシピまとめ!おいしく食べる10選!
まとめ
今回はおいしくないさつまいもを甘くおいしくする方法、レシピをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
まだ、調理していない場合はしばらく保管しておいて、焼いたり蒸したりするときには急激に高温にせず、じっくり焼くことを心がけてみてください。それでもダメな場合は、おすすめレシピでアレンジしてみてくださいね。
一口食べて甘くない、おいしくないととってもショックですが、ご紹介したように比較的簡単においしいお菓子に変身させることができますので、ぜひ、諦めずにおいしく変身させてみてください。