冬はおいしいみかんの季節、いつも何気なく食べてるみかんですが、みなさんはみかんのすじはとらずに食べていますか?
みかんの果実に含まれる栄養や効果はもちろんなのですが、そのすじや皮にも栄養が豊富に含まれています。
風邪や花粉症、美肌効果もあるというみかん、今回はそんなみかんのすじの栄養も含め、栄養と効果効能、皮の使い方などについてまとめてみました。
みかん、食べてますか?
みかんは他の果物と比べて価格も比較的安価なこともあって、日本国内では1世帯当たりの年間購入量はバナナやリンゴとともにベスト3に入る人気の果物です。
1人当たり、年間60個も食べている計算になるそうですが、あなたもそれだけ食べていますか?きっとみかんの栄養と効果を知ると、もっと食べたくなること間違いなしです!今年は私も健康のために、60個以上目指して食べたいと思います。
今では種がないみかんが主流ですし、手で皮をむいて簡単に食べられることから、好きな人は毎日5個くらい軽く食べているのではないでしょうか?私はどうしてもカロリーが気になるのとおなか一杯になるのが苦手で食べても1日多くて2個くらいです。
でも、調べてみると、みかんは100gで約45キロカロリーほど。下の画像のものは83gで普通の大きさだと思いますが、約37.3カロリーですので、特に気にするほどではありませんでした。
ちなみにケーキ1個は大きさにもよりますが、200キロカロリー以上するものが多いので、ケーキの代わりにみかんを食べたほうが栄養もたっぷり摂れるので、間食やおやつにおすすめの果物です。
普段はあまりみかんの栄養を考えながら食べている人は少ないと思いますが、私たちが思っている以上にみかんの栄養や効果は目を見張るものがあります。では、早速見てみましょう。
みかんの栄養と効果は?
みかんは栄養が豊富で体にもいろいろと良い効果をもたらしてくれます。ある調査では、1日みかんを4個以上食べる人は高血圧や糖尿病、心臓病、痛風などの罹病率が低いという結果がでたそうです。
まず、みかんと言えば一番最初に思いうかぶ栄養素、ビタミンCから見ていきましょう。みかんにはビタミンCが豊富に含まれていて、成人が1日に必要なビタミンCは100mgですが、1日2個みかんを食べることでその摂取量を取ることができると言われています。そのビタミンCには主に次のような効果があります。
☑ 老化の予防や貧血防止
ビタミンCには体が酸化する(さびる)のを防ぐ効果、いわゆる抗酸化作用があり、活性酸素の働きを阻止し、老化や病気を予防します。また鉄の吸収を促すので、貧血がある場合は鉄と一緒に摂取するのがおすすめです。
☑ 風邪の予防
ビタミンCには免疫力をアップして風邪を予防する効果があります。また後に出てくる「β-クリプトキサンチン」が皮膚や粘膜を丈夫にするので、ウイルスから体を守り、ビタミンCとの相乗効果で風邪の予防にはうってつけ、冬の時期に摂取するにはぴったりの果物です。
☑ 美容効果
ビタミンCはシミを作るメラニン色素の沈着を防ぐため、シミを予防し、肌の再生を活発にして、コラーゲンの生成を促す効果も期待できることから美肌作りに効果があるとされています。美肌に興味がある方は積極的に摂取したいですね。
次にビタミンC以外の栄養素が持つ効果も見ていきましょう。
☑ 抗がん作用、骨粗しょう症、生活習慣病の予防
みかんに含まれる色素の一つ、β―クリプトキサンチンは、β-カロテンの5倍ほどの発がん抑制効果が期待されていますので、がんを予防する働きや骨粗しょう症、生活習慣病の予防にも期待できます。また、抗酸化作用のあるビタミンCもがんを予防する働きがあるので相乗効果が期待できますね。
また、みかんを多く食べる人は生活習慣病の発症リスクが低くなるという研究結果も出ています。
☑ 便秘の改善・大腸がんの予防
みかんの袋や筋に多く含まれる「じょうのう」(果肉が入っている袋)にはペクチンが豊富に含まれているので腸の中で水分を調整し、腸を整え、便秘の改善や大腸がんの予防も期待できます。
☑ むくみの改善や利尿作用、高血圧の予防
生命維持活動の上で欠かせない役割を果たすカリウムが、体内の余分な塩分やナトリウムを体外に排出してくれるため、血圧の上昇を抑え、高血圧の予防にむくみの改善、利尿作用に効果が期待できます。
☑ 疲労回復効果
激しい運動やストレスで蓄積する疲労物質の乳酸をクエン酸が分解し、エネルギーに変えて、疲労の蓄積を防いで、疲労を回復してくれます。
いかがですか?甘くておいしいみかんには素晴らしい効果がいくつもありますね。
薄皮の白い筋こそ食べよう!
みかんの白い筋、最近では食べたほうがいいという話をよく聞きますよね。実はこの白い筋にも栄養がたっぷり含まれているのです。
この筋は「アルベド」という果皮内側の繊維でビタミンPを豊富に含んでいます。このビタミンP(ヘスペリジン)は果実部分の約300倍含まれるとされ、強い抗酸化力と毛細血管を丈夫にする働き、動脈硬化や高血圧を抑制する働きもあります。
さらに、毛細血管を強くしアレルギーによる炎症を抑えてくれるので、花粉に対するアレルギーの抑制効果も期待できます。また実の部分は体を冷やしますが、この筋の部分は体を温める効果があります。
他にも、白い筋は見た目通り、繊維が絡まって食物繊維が豊富ですので、腸の働きをよくして便秘の解消にもなります。
このような効果があるので、白い筋はわざわざ取ることなく食べたほうがいいと言われているんですね。
みかんの皮も活用しよう!
みかんの皮は、実は中国の漢方で「陳皮」という名称で使われ、非常に重宝されています。みかんの皮はそのまま食べるのではなく、干して粉状にするのですが、身近なところではカレーのルーや七味唐辛子にも含まれています。
効果としては血流改善や美肌効果、胃腸の調子を整えたり、風邪の予防や糖尿病などの成人病の予防にも効果があります。みかんの実の部分と効果がやはり似ていますね。
最近ではみかんの皮の粉末とヨーグルトを一緒に摂取することで、花粉症の症状を和らげると注目されているので、花粉症に悩んでいる方は要チェックですね!
また、みかんはちょっと意外ですが、丸ごと焼いて食べることも可能です。皮は生だとなかなか食べにくいので焼いて食べるという、ちょっと変わった食べ方ですが、こうすることで皮に含まれる有効な成分を存分に得られるということですね。
他にも、みかんの皮は「みかん湯」としても使えます。冬至に入る柚子湯は一般に知られていますが、みかん湯はあまり聞き慣れないですね。効果としては、体を温め、腰痛や疲労回復が期待できるので、いつも捨ててしまう皮はぜひ、活用したいですね。
みかん湯の作り方は、簡単です。みかんの皮を2~3日天日干しにして乾燥させ、細かく切ったら、お茶パックなどに入れてお風呂に入れます。画像は乾燥させたみかんの皮です。これを細かくしてお風呂に入れます。
実は子供のころ、母がよくみかんの皮を干してみかん湯をしてくれていました。最近思い出したように、みかん湯に入っていますが、身体が芯から温まりますので、ぜひみなさんも試してみてください。
冬至でも、寒い日には入りたい柚子湯に関しては、こちらの記事もご覧ください。
⇒ ゆずジャムの作り方は簡単!栄養満点なゆずで冬を乗り切ろう!
食べすぎると黄色くなるのは柑皮症
ところで、みかんを食べると手が黄色っぽくなる症状、ご存じですか?これは柑皮症(かんぴしょう)と呼ばれるみかんの食べすぎによる症状です。
みかんに含まれるβカロテンによって肌が黄色くなるのですが、特に害はなく新陳代謝によって自然に治るので心配ありません。
みかんはついつい、手軽に食べられるのでテレビを見ながらなど、食べ過ぎてしまいがちですが、糖分も多く、前述のとおり、皮の部分は体を温める効果がありますが、果実の部分は逆に体を冷やすので食べすぎにはくれぐれも注意しましょう。
まとめ
今回はみかんの栄養と効果についてご紹介しましたが、いかがでしたか?実の部分だけでなく白いすじや皮の部分も栄養がたっぷり含まれていたんですね。
寒い冬はみかんを食べる機会が多くなると思いますが、せっかくですから、生活習慣病や花粉症の予防などに白いすじもぜひ一緒に摂って、また、皮はお風呂に入れてと、捨てることなくみかんを丸ごと活用してみてください。