ここ数年、ココアの効果が注目を集めていますね。ダイエットに使えたり、むくみや便秘の改善など、おいしいだけでも十分なのにココアに栄養効果があるなんてうれしい限りです。
そんなココアの栄養や効果効能は具体的にどういったものがあるのか気になりませんか?今回は、ココアに関する疑問や効果的な飲み方などについて調べてみました。
ココアとは?
ココアはチョコレートの材料であるカカオ豆から作られています。
カカオは中央・南アメリカの熱帯地域を原産とするアオイ科の植物で、その果実のカカオの実からカカオ豆を取り出し、細かくすりつぶしたものがカカオマスというものです。
このカカオマスをぎゅっと絞った油分がカカオバターで、搾りとられた残りがココアパウダー、ココアは脂肪分が取り除かれているものだったんですね。こうやってみると、ココアはなんだか日本酒を作るときにできる、酒粕のようですね。
チョコレートは、そのカカオマスに砂糖やミルク、脂肪分、香りなどが加えられて作られているので、とっても甘くておいしいんですね。
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ココアの栄養と効果効能は?
ココアは甘くておいしいイメージが強いので、結構カロリーが高そうな感じがしますよね。
ココアは大さじ1杯で約6g、16キロカロリーです。意外とカロリーが低いのに驚きませんでしたか?ただ、このままお湯に溶かして飲めばこのカロリーなのですが、後程ご紹介しますが、ここに牛乳や砂糖を入れると、カロリーは大幅にアップしてしまうので注意が必要です。
さて、ココアにはカカオ特有のカカオポリフェノール、香りの苦み成分テオブロミン、食物繊維、カルシウム、ミネラルが豊富でバランスよく含まれています。では、その栄養と効果効能を順に見てみましょう。
☑ カカオポリフェノール
ポリフェノールの一種、カカオポリフェノールには抗酸化作用があることで、ここ数年注目を浴びています。
人が老化する原因は体内の活性酸素が原因で、活性酸素は良い働きもしてくれるのですが、年を重ねるにつれ過剰になった活性酸素が体内でいたずらをします。そんな活性酸素の働きを防いでくれるのが、抗酸化作用を持つ物質、たとえばカカオポリフェノールなんです。
カカオポリフェノールは体の老化を予防したり、免疫力のアップや血糖値を下げたり、脂肪の燃焼を高め代謝を上げて血流を促進する効果もあります。また、血中の悪玉コレステロールを減らし、逆に善玉コレステロールを増やしてくれるので、動脈硬化を予防します。
他にも、カカオポリフェノールは満腹中枢を刺激することから、食べすぎを防ぎ、ダイエットにも効果的だと言われています。また、肌や体の老化を防止することから、女性にうれしいしわシミを防ぐ美容・美肌効果も期待できます。
変わったところでは、最近の研究でカカオポリフェノールが歯周病菌の抑制や繁殖を防ぎ、口臭にも効果があると言われています。
☑ テオブロミン
テオブロミンという名前、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?テオブロミンはココアのあのよい香りの成分で、苦み成分でもあり、カカオのみに含まれています。
ホッとココアなどは、とってもいい香りがしますが、テオブロミンがその独特の香りで気持ちをリラックスさせてくれるリラックス効果やストレス解消の効果もあります。
また、自律神経を整えて、睡眠導入剤として安眠のサポートをしてくれるので、安眠効果も期待できますし、脳を活性化するため、集中力や思考力を高める効果も期待できます。
☑ 食物繊維
ココアにはリグニンという食物繊維が含まれています。食物繊維は腸の蠕動運動を活発にしてくれるのですが、腸が活発になることで腸内環境がよくなり、便秘の改善、解消や大腸がんの予防につながります。ほかにも血糖値の急激な上昇を抑えるため、糖尿病の予防にも効果があります。
以上がココアの主な栄養と効果効能ですが、その他にもココアはミネラルも豊富で、
☑ 骨の形成を助けたり、鉄が赤血球を作るときに必要な銅
☑ 脳の中枢神経に重要な役割を果たし、精神が安定するのを助けるマグネシウム
☑ 皮膚や粘膜の健康維持に必要な亜鉛
☑ 余分な塩分を体内から排出して、血圧を下げて、高血圧の予防やむくみの予防をするカリウム
なども含まれています。
抗酸化作用により老化防止や生活習慣病の予防などの効果だけにとどまらず、精神を安定させたり、集中力をアップしたりといいことづくめのココア。あのいい香りも重要な役割を果たしているというのにはちょっと驚きましたね。
ココアの効果的な飲み方は?
ココアにはさまざまな効果が期待できることがわかりましたが、いくつかの目的別に効果的な飲み方を見てみましょう。
ダイエット効果
ダイエットを目的とした飲み方は、食事の前に飲むことです。食事の前に、ココアを飲むことで満腹中枢が刺激され、お腹がいっぱいというサインが脳に伝わり、そこから食事を始めると、たくさん食べなくてもおなかがいっぱいと感じることから、ダイエット効果が期待できるということです。
この効果を得たいのであれば、朝と夕方の食前にココアを1杯ずつ飲むのがおすすめです。
ただここで注意する点があります。ココアはピュアココアで砂糖が入っていない無糖のものを使いましょう。甘くないと飲めないという方は、はちみつやノンカロリー、またはカロリー控えめの甘味料などを使うといいですね。オリゴ糖なども腸内環境を整えて、便秘を改善する効果があるのでおすすめです。
というのも、ココアのカロリーは大さじ1杯16キロカロリーですが、砂糖を入れたり、牛乳で飲んだりすることでどんどん高くなってしまいます。
例えば、ココア1杯に普通の牛乳150mlと大さじ1杯の砂糖を入れると151キロカロリーと、コンビニのおにぎりのご飯が約100g、170キロカロリーなので(具のカロリーは含みません)、結構なカロリーになりますね。
ココア 16キロカロリー
牛乳 150ml 100キロカロリー
砂糖 大さじ1/9g 35キロカロリー
合計 151キロカロリー
私は甘いものが苦手なので、砂糖を入れずに温かい牛乳を沸かして沸騰したらココアを溶かして飲んでいます。意外と、牛乳のほのかな甘さでおいしく飲めます。甘党の方は抵抗があるかもしれませんが、よかったら試してみてください。物足りなければ、すこしずつ砂糖を足して自分の味を見つけてみるのもいいですね。
集中力アップ
テオブロミンにはリラックス効果や集中力をアップする効果が期待できますが、そのピークが飲んでから1時間後で、2時間後には効果が薄れると言われています。
ですので、そのピークに合わせてココアを飲むと効果的ですね。例えば、仕事や勉強を始めると同時にココアを飲むと、どんどん集中力が増してきて、仕事などがはかどるということも考えられますね。
自分にあった飲むタイミングを見つけるために、ちょっと時間をずらしながら飲んでみるのもいいですね。
また、以前、テレビで紹介されていましたが、カカオの含有量が72%と高いチョコレートを4週間、毎日25g食べた結果、善玉コレステロールが実際に増えたという結果がありました。善玉コレステロールが増えることで、動脈硬化の予防になるので、気になる方には朗報ですね。
ココアもチョコレートも、脂質や砂糖がたくさん入っていてどちらかというとたくさん摂取すると太るというイメージがありますが、砂糖や脂肪が入っていないピュアココアは体にもさまざまな良い効果が期待できるのですね。
まとめ
今回はココアの栄養や効果効能、効果的な飲み方についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
私も一時、特に冬はよくココアを飲んでいましたが、最近は飲むのを忘れていたので、この記事を書きながら思い出したように、早速飲み始めました。
がん予防や血圧を下げたり、はたまたダイエット効果や便秘の解消、集中力アップまで期待できるココア。体に少しでもいい影響があることを期待して、みなさんもぜひ、適度に生活に取り入れてみてください。