年中出まわっていて栄養価が高いことで知られる小松菜ですが、炒め物や和え物などいろんなお料理に使えて便利ですよね。
その栄養はほうれん草と比較されることも多いですが、小松菜には、具体的にどういった栄養や効果があるのでしょうか?
今回は小松菜の栄養や効果効能、効果的な食べ方についてまとめてみました。
小松菜は冬が甘くておいしい!
小松菜は1年中、スーパーなどで買える便利な野菜ですが、旬は12月~3月の冬の野菜です。やはり一番おいしいのがこの旬の12月~2月の寒い時期、葉に力があり肉厚で茎や葉が甘くなります。
小松菜は霜がでても大丈夫なほど寒さに強くて、むしろ霜が降りたほうが実がしまって、甘くなります。いつもは食べない方も旬の冬にはおすすめの野菜です。せっかくですから、味をかみしめて夏とどれほど違うのか食べ比べてみてもいいですね。
また、ほうれん草と小松菜の違いはほうれん草はアクのもと、シュウ酸を多く含むのですが、小松菜はシュウ酸が少ないので、あくを取る必要がなく、下茹でが必要ないので調理も保存も便利です。
生でも食べることができる小松菜ですが、お浸しにするのが一般的ですよね。苦味はないと言われている小松菜ですが、苦味が気になる場合は、ゆでる際にお砂糖を少々入れるのもおすすめです。
小松菜の茹で方はこちらをご覧ください。
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小松菜の栄養や効果効能は?
色も形も似ていることから、栄養もほうれん草と比較されることが多い小松菜は、栄養価の高い緑黄色野菜の代表格で、主にカルシウム、ビタミンA、ビタミンC、鉄、カリウム、食物繊維、葉酸などを含んでいます。
成人病の予防や貧血の予防、美容効果も期待でき、カルシウムは栄養価が似ているホウレン草の3.5倍も含んでいて、野菜の中ではトップクラスと言われています。
では、小松菜の主な栄養素とその効果を順に見てみましょう。
☑ カルシウム
小松菜には豊富なカルシウムが含まれていて、前述のとおり、ほうれん草の3.5倍、その量は牛乳に匹敵するほどです。カルシウムは骨や歯を形成するので骨粗鬆症の予防には欠かせない栄養素です。また、イライラを解消して、ストレス緩和にも効果的です。
ビタミンDと一緒にとるとカルシウムを効率的に吸収できるので、ちりめんじゃこやしいたけなどと摂るのが理想的です。
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☑ βカロテン
βカロテンは抗酸化作用が強く、体の老化を防ぎ、動脈硬化などの生活習慣病の予防にも効果的です。ビタミンCとともに免疫力をアップさせて風邪の予防にもなります。
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☑ ビタミンC
ビタミンCにも体がさびるのを防止する強い抗酸化作用があります。肌や体の老化を防ぐので、美肌・美容効果も期待できるので女性にはうれしいですね。
また、β-カロテン同様、免疫力アップや風邪の予防もありますので、冬の時期は特に体力をつけるためにも積極的に取りたい栄養素です。
☑ 鉄
小松菜には鉄分も多く含まれていて、その量はほうれん草の含有量の約1.5倍です。鉄は血中の赤血球を作っているヘモグロビンの成分で、貧血の予防をしてくれるので、貧血気味の女性の方におすすめです。
小松菜には吸収率があまりよくない非ヘム鉄が含まれているのですが、ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂ると吸収がよくなって効果的です。
☑ 食物繊維
小松菜には食物繊維も豊富に含まれています。食物繊維は腸の働きをよくして蠕動運動を活発にするため、便秘を解消、改善する働きがあります。また、大腸がんの予防にも効果的です。便秘気味の方は、積極的に摂るのがおすすめです。
最近では、腸内環境をよくすることが認知症の予防になるともいわれていますので、日ごろから気にかけておきたいですよね。
☑ カリウム
カリウムは体内の余分なナトリウム、塩分を体外に排出してくれるので、血圧を下げる効果があります。高血圧の予防やまた、利尿作用もあるのでむくみの予防にもなります。
☑ ビタミンK
ビタミンKは骨の健康維持には不可欠な成分で、また骨を作るのを促すビタミンでもあるので、骨粗しょう症の予防に効果的です。ビタミンKはカルシウムと一緒にとることで骨を丈夫にしてくれます。出血時には血を固める働きもする、不足すると非常に困る栄養素です。
小松菜は、不足しがちなカルシウムや食物繊維、抗酸化作用のあるβカロテンやビタミンCを多く含んでいます。実に多くの栄養素が含まれ、その効果も老化防止や歯や骨の形成まで様々な役割を果たしてくれることがわかります。
栄養が不足しがちなご高齢の方やお子さん、また、妊娠中の方には特に積極的な摂取をおすすめしたい野菜のひとつです。
とくに、カルシウムは牛乳などから摂取することが多いですが、アレルギーなどで動物性の食材が食べれないという方にも、小松菜はおすすめです。野菜の苦手なお子さんには、あまりくせがない味なので、カレーやシチューに入れたりして調理するのもいいですね。
小松菜の効果的な食べ方は?
小松菜と言えばお浸しや油揚げと煮物にするのが一般的ですが、他にもナムルにしたり、炒め物やどんなお料理にもあいます。
そんな小松菜を効果的に食べるには、カルシウム、鉄分やビタミンCは水に溶けてしまうので、できれば茹でずに炒めるか、水にさらす時間をなるべく短くするようにしましょう。
また、小松菜は油との相性がよく、油炒めにすることで、皮膚や粘膜、目の健康を維持してくれるβカロテンの吸収が良くなるので、炒め物もおすすめです。
さらに、小松菜は生でも食べられるので、牛乳やリンゴ、バナナなどと一緒にジュースにしても栄養素を存分に摂れます。
また、生で食べても大丈夫な小松菜には、腎結石の原因と言われるシュウ酸を含むので、食べ過ぎると 結石の原因になると言われていますが、かなりの量を毎日、生で食べることがなければ大丈夫だと言えます。
小松菜は冷凍も可能で、しかも生のまま保存できるのでとても便利です。私もよく、冷凍しておくのですが、ちょっと緑が欲しい時に凍ったまま、ジュースや煮物、お味噌汁に入れたりして、とても助かっています。
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まとめ
今回は小松菜の栄養や効果効能についてご紹介しましたが、牛乳と同じくらいカルシウムを含んでいたり、ほうれん草の3.5倍もあるなど、ほうれん草の方が多いと思っていたのでちょっと驚きですよね。
さまざまな良い効果のある小松菜、ぜひ、いつもの食生活に積極的に活用してみてください。