ごぼうの栄養と効果効能は熱を加えるとどうなる?生では食べない?

 

煮物やきんぴらなど、ごぼうを使った料理は加熱調理がふつうだと思っていますよね。サラダにする際も一度は火を通すものだと思っていましたが、見てみると生のごぼうを使った料理も意外とたくさん紹介されているのをご存知ですか?ちょっと意外ですよね。

 

さて、そんなごぼう、栄養についても、食物繊維が豊富だということくらいしか知らなかったのですが、他にはどんな栄養や効果効能があるのでしょうか?今回はそんな疑問について調べてみました。

 

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ごぼうの栄養は?

 

ごぼうと言えば食物繊維!と連想する方も多いのではないでしょうか。これは別に、ビタミンなど他に特記すべき栄養素がないからと言うだけではなく、ごぼうの食物繊維の量は、野菜の中でも群を抜いて多いと言うこともあるのです。

 

しかも他の野菜と比べて珍しいのは、ごぼうはイヌリンなど水溶性の食物繊維とリグニンなどの不溶性食物繊維の両方ともを多く含んでいるのです。

 

他にも、ごぼうにはアミノ酸の一種のアルギニンや、ペルオキシダーゼと言う酵素も多く含まれています。これらの栄養素にはどういった働きがあるのか、見てみましょう。

 

イヌリン

多糖類の一種ですが、ほとんど吸収されずに体外へ排出されることから、水溶性の食物繊維に分類されています。糖の吸収を抑制し血糖値の上昇を抑える働きや、腸内で善玉菌を増やし腸内環境を整える効果があります。

 

リグニン

不溶性食物繊維のリグニンには、胆汁酸を吸着して排泄を促す働きがあります。胆汁酸の原料はコレステロールなので、胆汁酸を排泄する事でコレステロールを減らす事にも繋がります。また、水分を吸着して膨れる性質のため、腸壁を刺激してぜん動運動を促し、排便を促進してくれます。

 

アルギニン

アミノ酸の一種で、成長ホルモンの分泌を促進します。また、アンモニアの解毒や血管を拡張する効果、肌を保湿する効果もあります。

 

ペルオキシダーゼ

唾液などにも含まれていて、体内でも合成される抗酸化物質です。活性酵素を抑制し、様々な病気の予防に効果的です。

 

クロロゲン酸

ポリフェノールの一種で、皮のすぐ下に多く含まれています。抗酸化作用や、肥満の予防・改善に効果的です。

 

カリウム

体内の余分なナトリウム(塩分)の排出や、腎臓に溜まりやすい老廃物の排出を促し、むくみの解消高血圧の予防に効果的です。また、筋肉の収縮をスムーズにする働きもあります。

 

亜鉛

亜鉛は、ミネラルの中でも不足しがちな栄養素だと言われており、意識して摂取する必要があります。代表的な亜鉛不足による症状は味覚障害ですが、他にも肌のかさつきや皮膚炎・脱毛・免疫機能の低下・貧血などにも関係してきます。

 

ごぼうにはビタミン類はほとんど含まれていない代わりに、このほかにもミネラルが多く含まれています。

 

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ごぼうの効果効能は?

 

食物繊維は、体内で吸収されずそのまま排出される事から、昔は必要のない栄養素とまで言われていました。研究が進むにつれて、その効果が明らかになり、現在では第6の栄養素とも呼ばれる程にまで重要視されるようになりました。

 

そんな食物繊維をはじめ、ごぼうの持つ栄養効果は次のようなものがあります。

 

腸内環境を整える

人間の腸内には善玉菌と悪玉菌が存在しており、善玉菌の数が優勢の間は腸の調子が良いのですが、悪玉菌の数が多くなると便秘などの症状として現れてきてしまいます。イヌリンは善玉菌のエサとなるので、ごぼうを摂取することで、腸内に善玉菌が増えて、腸内環境を整える効果があります。

 

糖尿病の予防

水溶性食物繊維のイヌリンは水に溶けるとゲル化し、胃から小腸への食べ物の移動を緩やかにします。そのため、糖質の吸収速度も緩やかになるためインシュリンの生産に負担がかからず、糖尿病の予防に繋がります。

 

ダイエット効果

脂肪がエネルギーとして使用される場合はまず肝臓に運ばれるのですが、クロロゲン酸には肝臓で脂肪の燃焼を促進する作用があるため、脂肪の蓄積を予防する効果があると考えられています。

 

血流の改善

アルギニンは、体内で一酸化窒素を作り出します。一酸化窒素は血管を拡張する効果があり、血流を良くしてくれます。また、リグニンの働きでコレステロールを減らし、血栓ができるのを防ぐことも血流改善に繋がります。

 

美肌効果

アルギニンには肌を保湿する効果があります。さらに、新陳代謝を促す事で美肌作りに効果的です。

 

他にもごぼうの薬効としては、咳や痰を鎮める効果があると言われています。サポニンは何に入っているかによって多少効果が変わるらしいのですが、ごぼうにもサポニンが含まれていますので、これが聞いているのではないかと考えられています。

 

ごぼうの効果的な食べ方は?

 

ごぼうの栄養や旨みは、皮のすぐ下の部分に最も多く含まれています。皮を剥いて調理するとこの部分も一緒に落とされてしまうので、ごぼうは皮付きのまま、泥をよくこすり落として調理することが栄養を逃さず摂取できる一番の食べ方です。

 

また、ごぼうを生のままで切ると酵素がついて酸化するため、抗酸化力が落ちてしまうのだそうです。以前、テレビ番組で2cmくらいの輪切りにして500wのレンジで2分加熱してから切ると、ポリフェノールの力が2倍になると紹介されていました。

 

電子レンジを使うと食感が変わったり、えぐみが残るという意見も聞きますが、ポリフェノールの摂取を目的とするなら、この方法を試してみるのもよいかもしれません。

 

ちなみに、ポリフェノールやごぼうの主要栄養素の食物繊維は加熱によって栄養が損なわれたりはしないようです。ですので、ごぼうを炒めて食べるても栄養を効果的に摂取できるのでおすすめです。

 

また、ごぼうはそのまま食べるよりも、お茶にして飲む方がより効果が得られやすいとして、ごぼう茶としても販売されています。ごぼう茶と聞くと一見、おいしくなさそうですが、実は意外とこれがおいしいんです。

 

韓国でも人気で、お土産に何度かもらったのですが、香ばしい味でとても飲みやすくお気に入りです。機会があれば、ぜひ、一度試してみてください。

 

ごぼうのおいしいレシピ

 

ごぼうのきんぴらなど、ごぼうと甘辛な味付けって相性バッチリですよね!今回は、とっても美味しいレシピを二つ、ご紹介します。

 

甘辛なさくさくゴボウ

【材料】

ごぼう…1/2本

片栗粉…適量

A(しょうゆ・酒・砂糖…各大さじ1)

ごま…適量

 

【作り方】

1⃣ ごぼうは7~8cmの短冊切りにし、あく抜きをした後、水気をしっかり切っておきます。

2⃣ Aは合わせて鍋で煮立たます。

3⃣ 1⃣のごぼうに片栗粉を薄くまぶし、油でカラッと揚げて、油を切ったものから2⃣へ入れてからめます。

4⃣ 仕上げにごまをふったら完成です。

出典:http://cookpad.com/recipe/296825

甘辛なさくさくゴボウ

 

一度ごぼうを揚げてから調味料にからめて作る、甘辛煮です。1~2日なら保存も可能でお弁当のおかずにもおすすめです。

 

ごぼうの甘辛バター醤油焼き

【材料】

ごぼう…太め1本

片栗粉…適量

バター…大さじ2

A(しょうゆ・砂糖・酒…各大さじ1)

 

【作り方】

1⃣ ごぼうは5mm幅の斜め切りにし、アクを抜き、水気をよく切ります。

2⃣ 1⃣に片栗粉を薄くまぶし、バターを熱したフライパンで両面焼きます。

3⃣ 合わせておいたAの調味料をからめて完成です。

 

こちらは、シンプルに焼いて調味料を絡めるバター風味の炒め物です。ごぼうとバターが意外な組み合わせですが、なかなか合いますので、ぜひこちらも試してみてください。

 

まとめ

 

こんかいはごぼうの栄養や効果についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

 

意外といろんな栄養を持っているごぼうですが、ごぼう=食物繊維のイメージだけに、やはり食物繊維の量は野菜の中でもダントツでしたね。

 

便秘などで悩んでいる方にはもちろん、糖尿病や風邪にも効果が期待できるごぼう、ぜひ食生活に積極的に取り入れてみてください。

 

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