ヘルシーな食材としての人気のこんにゃくですが、こんにゃくを使う前に下処理をしていますか?
おでんやステーキにするときもこんにゃくはやっぱり下処理したほうが臭い取りにもなりおいしく仕上がります。
今回は、こんにゃくの下処理の理由や下処理・あく抜きの方法、時短のレンジを使った簡単な方法も交えてご紹介します。
こんにゃくを下処理、あく抜きをする理由は?
こんにゃくは、もちろんそのまま調理に使っても食べることができるのですが、下処理をするのにはちゃんとした理由があります。
生で食べる刺身こんにゃくや中には「あく抜き不要」と書いてあるこんにゃくもありますが、それ以外は、あく抜きをしたほうがおいしくいただけます。
こんにゃくは、袋を開けたときに感じる方も多いと思いますが、生臭いにおいがしますよね。この生臭さは、そのままお料理に使っても臭いも味もぬけないので、匂いを消す方法としてあく取りが必要となり、とっておいたほうが料理がおいしく仕上がります。
こんにゃくを下処理をする理由は次のような目的からです。
✅ 臭みをとる
✅ えぐみをとる
✅ 食感を良くする
✅ 味をしみこみやすくする
✅ 余分な水分を落とす
ちなみにこんにゃくは刺身こんにゃくなどを除いて生でそのまま食べることができません。かならず加熱して食べましょう。
こんにゃくのあくの原因は?
あくはほうれん草などにも含まれていますが、えぐ味や渋味、苦味といった不快な味です。こんにゃくの原料となるこんにゃく芋には、シュウ酸カルシウムや臭み成分が含まれていることから灰汁が発生します。
また、こんにゃくを作るときに使われる凝固剤の水酸化カルシウムなども合わさり、それもえぐみや生臭さなどの原因の一つとなっています。これを取り除くにも下茹でが必要となります。
また、あく抜きと同時に下処理をすることでこんにゃくの独特の臭みがとれて、ハリがでておいしくなり、プルンとした食感になります。
下処理したものとしないものでは、味や食感が全く異なりますのでまだ試したことがない方はぜひ、下処理をしてみてください。
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また、こんにゃくは食物繊維のグルコマンナンを多く含んでいます。食物繊維は整腸作用があることがよく知られていますが、腸の動きを活発にしてお腹の掃除をしてくれるので、便秘の解消や改善の効果が期待できます。
食物繊維は食前、または食事と一緒に摂ることで、血糖値の上昇を抑える働きがあるので、糖尿病の予防にも効果的です。
また、食前に食べることで満腹感も得られるので食べすぎを防ぎダイエットにも効果が期待できることからダイエット食品としても人気ですね。
下ごしらえ、あく抜きの方法は?
こんにゃくのあくを抜く方法、基本は沸騰したお湯にくぐらせて油通しをするのが一般的です。
また、調理する方法によって、あく抜きの方法を変えることもできます。ここでは3通りの方法をご紹介します。
こんにゃくを茹でる
これが一番基本の下処理、あく取りの方法です。このこんにゃくの茹で方はしらたき、糸こんにゃくの下ごしらえにも使えます。
1⃣ 洗って、食べやすい大きさに切った、またはちぎったこんにゃくや白滝を沸騰したお湯に入れます。
2⃣ 再び沸騰させて、茹で時間は2~3分表面が白っぽくなるまで茹でたらザルにあげます。
3⃣ 冷水にさらして臭みとあくを取り除いてできあがりです。
スーパーなどで販売している市販のこんにゃくだと2~3分でいいのですが、生のこんにゃく芋を使ったこんにゃくはあくが強いので、少し時間を長めに5分ほど下茹でするのがおすすめです。
また、これにひと手間を加えて塩もみをするとよりおいしく仕上がります。
✅ 塩をまぶしてよく揉み、余分な水分が出たら水で洗い流します。その後に茹でます。
✅ 沸騰したお湯でなく水から茹でると、こんにゃくの水分がたくさん抜けて歯ごたえがとてもよくなります。
こんにゃくは保存するときにも下処理をしておくとすぐに使えて便利ですよ。こんにゃくの保存法や保存期間、賞味期限はこちらをご覧ください。
⇒ こんにゃくの保存、冷凍できる?冷蔵でもあの水で長持ち!常温でも実は保存が可能?
こんにゃくを叩く
こんにゃくを叩くことで、下処理もできて、より柔らかくすることもできます。
1⃣ 乾いたまな板の上に水気をしっかり拭いた板こんにゃくを置きます。
2⃣ 塩をまんべんなく(大さじ1ほど)をふって、めん棒で軽く全体をたたきます。
3⃣ 塩分をしっかり冷水で洗い流したら出来上がりです。
叩くのもそうですが、塩もみをすると、水と一緒に臭みとあくをもみだすことができます。
こんにゃくを乾煎りする
こんにゃくを乾煎りしても臭みは消えます。この方法は炒めたり、煮物にするときに下処理として使います。
1⃣ 鍋に食べやすい大きさに切ったこんにゃくを入れて、かき混ぜながら中火で炒ります。
2⃣ ばちっと大きな音がしますが、それでも続けて水分を飛ばします。煮物や和え物、炒め物の前に、炒っておくと味が良くなじんでおいしく仕上がります。
炒る前に先に、塩でもみ洗いをして、下茹でしたものを乾煎りするとより一層おいしく仕上がります。
以上、こんにゃくの下準備の仕方をご紹介しましたが、これでおいしいこんにゃくを調理する準備ができました。
また、どうしても下準備の時間がない場合は水洗いをしておきましょう。臭い消しにもなるのでしないよりはおいしく食べることができますよ。
レンジで簡単あく抜き!
時間がない、でもあく抜きはしておきたい!そんな時は、電子レンジを使うと便利です。
電子レンジであく抜きをする方法・レシピは、
1⃣ こんにゃくは軽く水で洗い、使う調理の大きさにカット、または手でちぎっておきます。
2⃣ 少し深みのある耐熱皿にこんにゃくを入れて、こんにゃくがかぶるほどの水を入れます。
3⃣ 100gあたり500Wで2分ほど加熱します。こんにゃくの量によって加熱の時間は変えてくださいね。
4⃣ ザルにあげて、流水で軽く洗ったらできあがりです。
加熱し終わると水が若干濁って、こんにゃくの臭いがしています。加熱後はこんにゃくがとても熱くなっているのでやけどしないよう気を付けてくださいね。
電子レンジで下処理しても独特の生臭さやあくがとれてハリがあります。糸こんにゃくも同じ方法であく抜きができます。
また、レンジで加熱する前に、塩もみをしておくとよりおいしく仕上がります。
塩もみの方法は、大さじ1ほどの塩でこんにゃくをしっかり揉みます。こんにゃくから水分がでてきたら水で洗い流して、レンジで加熱します。
ご紹介した方法が、面倒なときは耐熱ボウルにこんにゃくを入れてラップし、電子レンジで3分ほど温めてザルにあげて冷水で洗います。これでも十分臭みは取れますよ。
まとめ
今回はこんにゃくのあく抜きの仕方についてご紹介しましたが、下ごしらえをせずに使ってももちろん食べることはできるのですが、よりおいしく仕上がるなら、あく抜きはしておいた方がいいですね。
私もあまり下処理をせずにこんにゃくを使っていたのですが、最近はあく抜きをしてから調理しています。
また、下処理の方法も様々あるので、方法だけ知っておけばその状況に応じて使えますよね。ちょっと今日はいつもよりおいしく仕上げたいという時には、塩もみしてから水から茹でるなどすればいつもと違ったおいしいこんにゃくを味わえますね。
こんにゃくをおいしく食べるためにも、ぜひひと手間加えて、下処理を習慣づけてみてくださいね。