牛肉、鶏肉と並んで私達の食卓に馴染みのある豚肉。とんかつに生姜焼き、しゃぶしゃぶや角煮など、食卓の主役の食材としても大活躍していますよね。
栄養が豊富でどんなお料理にも使いやすい豚肉ですが、部位による味わいやカロリーの違いを意識したことってありますか?向いている料理もそれぞれにあり、使い分けるといつものメニューがレベルアップすること間違いなしです。
今回はそんな豚肉の栄養と効果、部位による特徴と使い分けについてまとめてみました。
豚肉の栄養は?
ひとくちに豚肉は栄養が豊富と言っても、どんな栄養が含まれているのかってピンときませんよね。もちろんお肉と言えばタンパク質は豊富に含まれているのですが、それだけではありません。
豚肉は何と言ってもビタミンB1が豊富に含まれている食材として知られています。その量は同量の牛肉と比較するとおよそ10倍も違うんです。豚肉を100g食べると、1日のビタミンB1の必要量を摂取することが出来るんですね。
他にも、豚肉にはビタミンB6、カリウム、ビタミンB12、ナイアシンなどの栄養素が含まれています。
豚肉の栄養効果は ?
では、ビタミンB1を筆頭に豚肉に含まれている栄養素の効果をそれぞれ見てみましょう。
✅ ビタミンB1
ビタミンB1には糖代謝を促進する酵素を助ける働きがあり、取り込んだ糖質を効率よくエネルギーに替え、脳や身体に送ります。その結果、疲労回復や夏バテ防止、脳の働きを活性化するなどの効果があります。
また、皮膚の新陳代謝をアップしてくれるため、美肌効果も期待できます。
逆に、ビタミンB1が不足すると脳がエネルギー不足に陥り、イライラしたり集中力が低下したりしてしまいます。
✅ ビタミンB6
ビタミンB6はタンパク質の代謝に必要不可欠な栄養素です。更には脂質の代謝を促進してくれるため、アスリートやダイエット中の方など、タンパク質を積極的に摂り脂質を排出したいという方にとっては、積極的に摂取したい栄養素です。
✅ カリウム
体内の余分なナトリウム(塩分)を排出し、血圧の上昇を抑えます。その結果、高血圧の予防やむくみを緩和する働きがあります。また、筋肉を正常に保つ働きもしてくれます。
✅ ビタミンB12
赤血球の働きを持つ栄養素で、貧血を防ぎます。葉酸とともに摂取することでより効果があります。また、神経細胞の機能を正常に保ち脳の働きを活性化してくれたり、睡眠を促す効果もあると言われています。
葉酸を多く含む食べ物はこちらをご覧ください。
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✅ ナイアシン
血行を促進し、冷え性を緩和してくれます。アルコールの分解効果、中性脂肪の減少、アレルギー症状の緩和といった嬉しい効果もあります。
こうしてみると豚肉には、私達の体にとって、欠かせない栄養がたくさん含まれていますね。
夏場の疲れやすい時期を乗り越えるための疲労回復効果や美容面を重視したい女性の方にも、美肌効果やダイエット効果などを考えると、同じお肉を食べるなら豚肉を選びたくなったのではないでしょうか?
私も豚肉が大好きで、牛肉と比較して5:1の割合で豚肉を食べています。豚肉のいいところは味にそう変わりがないと、個人的に思っています。
牛肉はお店によって品質がとても違うような気がして、結構いいお値段のものを買ってもおいしいと感じないことがあるのですが、豚肉は基本的にはずれがないので、多用しています。あなたはいかがですか?
豚肉のおすすめ部位、食べ方は?
疲労回復効果や美容効果に目をつけて豚肉をチョイスしたのは良いけれど、同じ豚肉でも部位によってかなりカロリーに差があるのは注意したいところです。
また味わいや食感も異なり、お料理によっては向き不向きがそれぞれありますので、特に美容面を気にしていない方も部位の特徴は知っていて損はありませんね。
ここではそんな部位の使い方を見てみましょう。
✅ 肩肉(100gあたり216kcal)
肩肉はとても旨味が豊富な部位です。しっかりとした歯ごたえがあり、脂は少ないのでさっぱりとしています。
薄切りは炒め物など、厚切りは煮込み料理に向いています。
✅ 肩ロース(100gあたり253kcal)
肩肉と同じくこちらも旨味が豊富です。ただ、筋が多いので調理前の下ごしらえとして筋切りをしたほうがより美味しく食べることが出来ます。脂肪が多く肉質は柔らかだけれど少々キメが荒いです。
定番の生姜焼き、酢豚などにすると美味しいですよ。
✅ ロース(100gあたり263kcal)
ロースは柔らかく肉のキメが細やかでしっとりとしています。豚肉の中でもヒレとならんで上質な肉質と言われています。
何にしても美味しいですが、脂身にも旨味がありますので厚切り肉はとんかつにするのが定番です。薄切りのものはしゃぶしゃぶにぴったりです。
✅ ヒレ(100gあたり115kcal)
殆ど脂質がなく、低カロリーで高タンパクな部位です。肉質は非常に柔らかく厚めに切ったものでも食べやすいのが特徴です。牛肉のヒレも貴重なお肉として有名ですが、豚ヒレ肉も同じく一頭の豚からおよそ1kgしか取れない基調な部位です。
さっぱりとしているので油を使った料理が向いていて、とんかつやピカタなどが合います。ヒレのとんかつはふわふわでほんとにおいしいですよね。ただし加熱しすぎるとぱさつくのでカレーなどの煮込み料理は避けることをおすすめします。
✅ バラ(100gあたり386kcal)
赤身と脂肪がミルフィーユ状に重なっている脂質が非常に多い部位です。骨付きのバラ肉はスペアリブとも呼ばれています。
バラ肉と言えばなんといっても角煮です。その他、脂が非常に多いのでカレーなどにする場合には下茹でし、脂を丁寧に取り除いてから使うと油っこくなりすぎません。薄切りのものはしゃぶしゃぶや炒め物にするとおいしく食べられますよ。
✅ もも(100gあたり183kcal)
ヒレに次いで高タンパク低カロリーな部位です。豚の脚の部分にあたるので非常に筋肉が多く脂肪が少ないのが特徴です。
煮豚やカレーなどの煮込み料理、薄切り肉は炒め物にしても美味しいです。
いかがですか?いろんな部位がありますが、それぞれ煮物に向いていたり、向いていなかったりと特徴がありますよね。
また、ヒレとバラでは100g当たりのカロリーが3倍ほど違うのには驚きですね。カロリーが気になる方は脂肪分の多さやカロリーもチェックしながら使ったほうがよさそうですね。
先ほどお話しした通り、私は基本的に牛肉より豚肉を多用するのですが、こんなに使い方やカロリーに違いがあるのに、実はあまり考えて使っていませんでした。今後はちゃんと考えて、用途に合わせて使おうと思います。
まとめ
今回は豚肉の栄養や効果についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?豚肉にはビタミンB1が豊富で、人の体には必要不可欠だということもわかりましたよね。
身体に嬉しい効果があるとわかったら、早速、明日の夕食に使ってみようかなと思われたのではないでしょうか?
今後はメニューに合わせて部位を選んでみるなどしてみてください。お料理の仕上がりの違いに驚くかもしれませんね。是非、参考にしてみてください。