なかなか自炊をしない場合にはお米を買ったはいいものの長い間放置してしまったり、10kgもあるからなかなか減らなくて…ということもあるのではないでしょうか。
長期間保存してもお米って案外大丈夫なイメージがありますが、実際のところ、お米はどの程度保管しておいてもいいのでしょうか。炊く前のお米は腐るのか疑問に思うこともありませんか?
今回はお米の賞味期限や賞味期限切れのお米は食べれるのか?いつまで大丈夫?真空パックや精米前の場合は?といった疑問について調べてみました。
お米の賞味期限は?
お米の袋をよく見てみると、賞味期限の記載がないことに気が付きますよね?米袋に記載されているのは「精米年月日」、つまりお米が精米された日。これではいつまでに食べればいいのか、食べられるのかわかりませんよね。
実は、お米は食品の中でも農産物にあたるので野菜や果物と同じく賞味期限や消費期限の表示義務がありません。精米日についてのみ表示するよう法律で定められているのです。
お米が家庭の保管でどの程度の期間、美味しく食べられるのかは保管場所や保存法にもよりますが、精米したお米は概ね次のような期間くらいが美味しく食べられるとされています。
✅ 春から夏にかけて 精米日より1ヶ月ほど
✅ 秋から冬にかけて 精米日より2ヶ月ほど
私もてっきり一年程は大丈夫なのかと思っていましたが、意外と短いなぁと思う方も多いしれません。
ただこの期間を過ぎたからと言ってお米の味が急激に落ちるわけではなく、多少過ぎたところで気がつく人も稀なのではないでしょうか。
実際この期間を過ぎたからと言ってそのお米が食べられないのではなく、保存の仕方や収納場所にも大きく左右されるので、食べられるのか否かは目で見て判断をしなくてはなりません。
腐るとお米はどうなる?カビの見分け方は?
では、どうなったお米は食べられないのでしょうか。お米が腐るイメージはあまりありませんが、やはり1年や2年、3年前とあまりにも古くなったお米は食べられなくなってしまいます。
例えば「カビが生えている」状態や「お米に虫がわいている」状態。お米を暑い湿度の高い場所に放置することでこのような状態になってしまいます。
米食い虫は見た目にもわかりやすいのですが、お米のカビは一見しただけではわからない場合があります。カビの色も黒だけではなく赤や灰色、黄色、緑など様々ですから、気が付かないこともあります。
また、お米のとぎ汁がよく知っているいつもの乳白色とは異なるようなら、注意して見て下さい。黒っぽいものは完全にカビが生えてしまっています。カビの生えたお米も食べられると思っている方もいるかもしれませんが、穀物が腐ると毒性が強いと言われているので、カビが発生したり腐ったお米は口にせず、処分しましょう。
夏場よりも秋から冬にかけてのほうが賞味期限が長いのは気温によるものです。お米は暑いところでは品質の劣化が著しいので、冬は常温保存でもいいのですが、なるべく冷暗所で保存することで美味しさも長持ちします。
特に、梅雨あたりから秋にかけての間は冷蔵庫で保管することで賞味期限も引き伸ばすことができ、カビや虫もある程度防ぐことができます。
保管容器はタッパーでもいいですが、2リットルのペットボトルが密閉もできてお米も取り出しやすく、冷蔵庫内にも置きやすいのでお米の保存に便利ですよ。
お米に虫が発生したら、食べられる食べられない?そんな疑問はこちらをご覧ください。
⇒ お米に虫、食べれる?対峙法は?予防にニンニクが効くってほんと!?
賞味期限切れのお米はいつまで食べられる?
ところでお米の袋には、購入時から予め小さな穴が開けられているのをご存知でしょうか?
これは流通の過程でお米の袋をたくさん積んだ際、下になった袋が圧力でパンクしてしまわないように空気が抜けるように開けられた穴なんです。
つまり、開封していようがいまいが密閉状態はあまり変わりはありません。多少の違いがあるとすると虫の侵入のしやすさや外的な環境との接触度合いの違いでしょうか。
開封してお米を取り出したりしていると、どうしても人の手が触れますし、水分なども入り込む可能性がありますから、そういったところからカビの原因となる可能性があります。
ですので、やはり開封したもののほうが未開封のものよりも劣化しやすいということになります。
賞味期限切れ、未開封のお米はいつまで大丈夫?
精米済みのお米は日々劣化しています。保存状態にもよりますが、保管場所も冷暗所で正しく保管していれば未開封の場合は、2,3か月はまだおいしく食べられます。
半年や1年前、2年と長期経過してしまった場合も保存状態がよければ食べることはできるようです。が、前述の通りお米が腐っていないかなど状態をしっかり確認してから使用するようにしましょう。
賞味期限切れ、開封後のお米はいつまで大丈夫?
開封済みで賞味期限が切れたお米は、未開封に比べると空気に触れ酸化も進むのが早いので、半年経過すると、新しいお米と比べると味は十分劣ります。
腐っていたり、虫が発生していることが考えられるので、使う前にはしっかりと確認しましょう。腐っていなければ、半年、1年と経過したものも味は落ちますが食べることはできます。
まだ捨てることなく食べれる古いお米の使い道、利用法としては、臭いがすることがあるので、そのままよりも炊き込みご飯やチャーハンなど味付けして食べることをおすすめします。また古米の炊き方として、1割ほどのもち米を入れて炊くとおいしく仕上がりますよ。
また、お米の匂いやカビ臭いとか、臭いが気になるときは、お米をザルに入れて、流水でしっかり研ぐか、炊くときに少しお酢やはちみつを加えたり、精米機がご家庭にあれば、一度軽く精米してみると少しは解消されるかもしれません。
真空パックのお米の場合は?
ちなみに真空パックされたお米は、やはり未開封のもののほうが遥かに日持ちします。未開封であればおよそ一年程は保存が可能で、開封後は1~2ヶ月程度になります。
長期間保存するのであれば直射日光の当たらない比較的涼しいところで保管するようにしましょう。
精米前のお米の賞味期限は?
では精米をする前のお米はどうなのでしょう。スーパーで手に入るお米の殆どは精米後のお米ですが、まだ精米されていないものは糠に覆われています。この状態のお米は、糠によって外気との接触が無く数年単位での保存が可能だと言われています。
その年にとれたお米が新米と呼ばれることは広く知られているかと思うのですが、前年に収穫されたお米は古米、前々年に収穫されたお米は古々米と呼ばれます。
古米や古々米は、新米に比べると粘り気や艶が減り、炊いたときのご飯も多少硬くなる特徴があります。だからといって新米よりも味が落ちるのかというと一概にそういうわけでもなく、硬めのご飯の方が好きな方もいるでしょうし、お寿司屋さんなどでは酢飯に使うのに、ご飯を少し硬くするため古米を少々ブレンドするという場合もあります。
精米前は賞味期限切れでも数年は大丈夫そうなので、一度精米してみて、お米の状態を見てみるといいかも知れませんね。
炊いたご飯は冷凍保存が便利です。ご飯の保存方法はこちらをご覧ください。
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まとめ
実際のところ、お米の賞味期限ってとっても曖昧なものです。野菜もそうですがきちんとした環境でおけば案外長持ちもしますし、高温多湿の場所に無造作に置いてしまえばたちまち劣化します。
お米にとって最適な環境に保管し、忘れること無く食べればそこまで神経質にならなくても良いのではないかと思います。ですがお米の美味しさをとにかく重視するのであれば、あまりたくさんのお米を一度には購入せず、買ったお米は早めに食べるように心がけたいですね。