冬は柚子の季節ですね。香りづけや薬味として使うのもいいですが、栄養満点の柚子をまるごと使って、柚子ジャムとして摂取するのもおすすめです。
今回は旬の季節には作っておきたい、簡単に作れる苦みを抑えた柚子ジャムのレシピと作り方を動画も交えて、栄養や効果効能、おすすめの柚子湯とともにご紹介します。
柚子はどんな果物?
ゆずと言えば、果肉が酸っぱくてそのまま食べることはできませんが、お魚や揚げ物、漬物の香りづけ、温かいおそばなどの薬味や柚子茶にゆずジャム、お風呂に入れて使うゆず湯など、いろんな使い方がありますね。日本料理の香りづけや薬味に欠かせない、実はとても栄養満点な果物です。
ゆずの原産は中国ですが、実は、一番の消費国は日本です。ゆずは柑橘系の果物の中でも最も寒さに強いとされていて、私たちがよく目にする黄色い柚子の収穫期は11月~12月で、寒い東北の地方でも栽培されています。
実は柚子は2度収穫時期があり、夏の8~9月には青柚子という未成熟のものもあります。一方、前述の秋に収穫されるものは黄柚子と呼ばれています。青柚子は主に柚子胡椒などの原料に使われています。
柚子の香りはとても上品で特徴がありますが、最近では、柚子味噌や柚子胡椒、またはチョコレートなどいろんな調味料や食品の味付けとしても使用され、最近では海外でも人気で「yuzu」で通用するくらいです。あの香りを嗅ぐだけでなぜかリラックスしますよね。私も大好きで冬は常に常備しています。
⇒ 柚子の保存、冷凍や乾燥する方法は?果汁も無駄なくゆずを使い切ろう!
ゆずジャムの作り方
ジャムを手作りするというと、難しく感じて敬遠してしまいがちですよね。でも作ってみると、自家製はやっぱりおいしくて、覚えてしまえば何度も作りたくなります。今回はそんなゆずジャムの作り方をご紹介します。
材料はゆず200gとしていますが、ご自宅にあるゆずの量で調節していただいて大丈夫です。私も作るときは、ゆずが2個だったり、4個だったりするので、ある数にあわせて、砂糖の量を調節して作っています。
【材料】
柚子 200g
砂糖 ゆずの90% 200gの場合は180g
お茶パックの袋 1枚
ジャムの保存瓶 1、2個
*甘さが気になる場合は、砂糖は加減しながら入れてもOKです。
【作り方】
1⃣ まず保存瓶は10分ほど煮沸消毒をして、自然乾燥させておきます。
2⃣ 柚子は皮を使うので、新しいスポンジなどでしっかりきれいに洗って、キッチンペーパーなどで水気をきれいにふき取っておきます。
3⃣ 柚子を半分に切って、ボールに中の実を取り出します。中の実も使うので捨てないでくださいね。
4⃣ 中身を取った皮は、裏側の白いワタをスプーンなどでこすり取ります。これがゆずの苦い部分なのでしっかり取りましょう。この部分は処分します。
5⃣ ワタを取った皮の部分は幅1~2㎜ほど、薄く千切りにしておきます。
6⃣ 中の実は布巾などに入れて、果汁をしっかり絞ります。また、搾りかすの中の種は煮るときに使うので取り出して、お茶パックに入れておきます。
7⃣ お鍋に皮と水をひたひたに入れて、沸騰させて煮こぼし、ゆで汁を捨てます。これをあと2回繰り返します。沸騰させることで苦みが緩和されます。
8⃣ 3回茹でた柚子の皮はしっかり水気を切って、再びお鍋に入れ、果汁と砂糖、お茶のパックに入れた種を加えて火にかけます。
9⃣ 中火で火にかけ、種は沸騰する前に取り出します。煮詰まったら完成です。
砂糖が多いほうが、ジャムの保存期間が長くなるのですが、甘さは加減をして、若干控えても大丈夫です。その代わり、日持ちがしないので、早めに食べるようにしましょう。保存期間は冷蔵庫で1ヶ月ほどです。
また、煮詰めすぎると冷めたときに固くなってしまうので、煮詰めすぎには注意しましょう。
柚子ジャムの作り方をわかりやすく紹介している動画がありますので、ぜひご覧ください。文章で見るよりもわかりやすいですよ!
【動画: ゆずジャムの作り方】
丸ごと柚子を活用、柚子湯に入ろう!
柚子は昔からお風呂に入れることでも知られていますね。日本では古くから冬至の日に柚子湯に入るのが習慣になっていますが、冬至とは、1年の中で一番日照時間が短い日です。ちなみに2016年の冬至は12月21日水曜日です。
冬がこれからという時期に「風邪をひかずに元気に過ごす」という意味で入りますので、毎年入っている方も入ったことがない方も今年はぜひ柚子湯に入ってみてください。
柚子湯に入ったときの効果は?
ゆず湯に入ることで、実はちゃんとした効果が得られるんです。皮ごと柚子をお風呂に入れることで柚子の成分が溶け出し、美肌効果や風邪予防効果、血行改善効果、殺菌効果など様々な効果が期待できます。
柚子の香りには、リモネンという成分が含まれていますが、この成分がストレスを軽減し、その香りに癒されリラックスできます。
また、柚子には体を温める温熱作用もあるので、冷え性やリュウマチにも効果があると言われています。お風呂から上がっても体がぽかぽかして湯冷めにくいのも特徴です。
ゆず湯の作り方は?
ゆず湯の作り方は、
1⃣ ゆずをきれいに洗って、そのまま、または輪切り、または半分にカットします。
2⃣ そのままでもいいのですが、カットした場合は、お湯を流すときに種が排水溝につまったりするので、野菜などが入っているネットやお茶パックに入れて、お湯を沸かしたお風呂に入れましょう。
アトピーの症状がある方や肌が乾燥気味な方は、肌が荒れる可能性があるので、十分ご注意ください。また、一度使ったゆずはほとんど成分が溶け出してしまうので、一度使ったら処分しましょう。
柚子は栄養満点で効果効能もすごい!
実は栄養満点でその効果効能も素晴らしい柚子、主にどんな栄養や効能があるのか見てみましょう。
☑ ビタミンC
ゆずは柑橘類の中でも豊富なビタミンCを含み、その含有量はレモンの3倍と言われています。ビタミンCと言えば、風邪の予防や疲労回復、免疫力アップや肌あれに効果があります。また、抗酸化作用もあるので、動脈硬化などの生活習慣病の予防にも効果的です。ゆずのビタミンCは、果汁よりも皮のほうがなんと4倍も多く含まれているので、ビタミンCを摂取するなら皮の部分を取り入れたほうがいいんですね!
☑ ビタミンE
ビタミンEは血液をさらさらにしたり、毛細血管を広げ血行をよくするため、冷え性の改善が期待できます。またビタミンEの抗酸化作用により、老化防止の効果も期待できます。
☑ β-カロチン
柚子の皮の部分には抗酸化作用のあるβ-カロテンが含まれており、老化防止や免疫力アップ、動脈硬化、心筋梗塞の予防が期待できます。またβ-カロテンは体内でビタミンA に変換されるため、目の健康や目の粘膜を保護する働きもあります。
☑ ペクチン
柚子にはペクチンという水溶性の食物繊維が含まれています。食物繊維は整腸作用があることで知られていますが、腸を調えますので、便秘や下痢の改善や解消に効果があります。便秘気味の方におすすめです。
また、血中のコレステロールをコントロールし減少させるので動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病の予防にも効果があります。種の表面にはペクチンが含まれているので、ジャムを作るときに種も一緒に煮るのはこのためなんです。
☑ クエン酸
運動をすることで増加して蓄積し、体の疲れの元となる乳酸を、クエン酸が減らして新陳代謝を高め、疲労回復効果や二日酔いの予防にも効果があります。
柚子は皮、実、種、果汁とすべての部分に優れた栄養が含まれ、効能があることがわかりましたね。ですので、すべてを使えるジャムにするのは効果的な摂取法のひとつですね。
まとめ
今回は、ゆずジャムの作り方とまたゆず湯、ゆずの栄養と効果効能をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ゆずの栄養や効能は体の老化から生活習慣病の予防、便秘の改善など多くの効果が期待できます。こんなに効果効能があるなら旬には必ず摂取すべきと改めて感じました。
ゆずジャムも手作りというと何だか難しいし、手間がかかりそうですが、実際にやってみると意外とそうでもないです。また、柚子ジャムなど季節のものは買うと結構なお値段もしますので、安い旬の時期に柚子を手に入れて、ぜひチャレンジしてみてください。
今年の冬も健康に過ごすために、ぜひ冬至には柚子湯に使ってリラックスしてみてください。