冬になるとスーパーに並び始める金柑ですが、毎冬食べる方がいる一方、実はまだ食べたことがないという方も多いのではないでしょうか?
最近では、そのまま食べられる金柑「たまたま」も人気で、昔の金柑のイメージとかなり変わりつつありますよね。
今回は、そんな金柑について、食べ方や保存方法、選び方、金柑の栄養や効能、そしておいしい甘露煮のレシピをまとめてみました。
金柑とは?
みかんやいよかんに比べると見かける機会も少ないので、食べたことない方もきっと多いのではないかと思いますが、実は私も数年前に食べるまで全く縁がありませんでした。
金柑は、みかんやゆずなどのかんきつ類の中で一番小さい種類で、旬は11月から4月まで、2種類の金柑があります。1つは11月から出荷される一般的な金柑と、1月中旬から出荷される完熟の金柑です。
酸っぱいイメージがあって、あまりそのまま食べる印象がない金柑ですが、前述のとおり、実はそのまま生で食べられる金柑も栽培され流通しています。
初めて食べたときに、まず生ということ、しかも皮だけや中身だけ食べるのではなく、皮ごとぱくりと食べられることにびっくりしましたが、食べてみるととんでもなく甘くておいしいのに衝撃を受けて、ひどく感動しました。
それは宮崎県産の完熟金柑と呼ばれる「たまたま」という品種のものでした。
宮崎は温暖で知られていますが、他にもマンゴーや日向夏の産地としても有名ですね。
そんなたまたまの定義は、
ハウス内で6月の金柑の花の開花から210日、約7ヶ月間木の上で実と熟成させること。
糖度16度以上で玉のサイズが2.8cm以上。見た目がきれいなこと。
です。たまたまは普通の金柑よりもちょっと大きくて甘いのが特徴です。そして、何といっても一番の売りは生のまま食べられることです。
また、たまたまの糖度は16度以上ですが、糖度が18度以上で、直径3.3㎝以上ある金柑「たまたまエクセレント」という、実はさらに上の品種も販売されています。
たまたまも十分甘くておいしいのですが、その上というからさらに興味をそそられます。私もまだ食べたことがないので、ぜひ旬の間に見つけて食べたいと思っています。
選ばれた金柑のみ温室の中で育てられ、たまたまもそうなのですが、1月中旬ごろから出荷され始めます。
また、この「たまたま」と言う名前、意外な意味があるんです。それは、生産量の2%しかできない金柑ということから、「たまたま、偶然」できたということで、この名前がついたそうです。とってもユニークな命名ですよね。
たまたま以外に他にも生で食べられる金柑には、鹿児島県の「春姫」や静岡県の「こん太」などがあります。
私も「たまたま」しか知らなかったのですが、意外と甘い金柑が流通していることに驚きました。たまたま以外まだお目にかかったことがないので、他の品種もぜひ食べてみたいと思っています。
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金柑の栄養と効能は?
金柑は栄養も豊富で、その効能も古くから重宝されています。有名なのは、昔から喉や咳にいいとして民間薬として使われてきました。のど飴にも金柑を使ったものがありますよね。
金柑に含まれる栄養素はビタミンCや食物繊維、カルシウムにビタミンPなどがあります。
レモンやゆずなどの柑橘系と同じように、ビタミンCを豊富に含む金柑は、風邪の予防や、免疫力をアップする効果があります。また、肌や体の老化も予防するので美肌効果も期待できます。
また、食物繊維は腸の働きを整えるので、便秘の改善や解消にも効果があり、ビタミンPは毛細血管の強化や血圧の上昇を抑制します。
他にも果物には珍しく、カルシウムを豊富に含んでいて、丈夫な歯や骨を作って骨粗しょう症を予防し、緊張やイライラを抑えます。
がん抑制効果のあるβクリプトキサンチンを多く含んでいることでも最近は注目されています。
金柑の選び方は?
どれも同じように見える金柑ですが、選ぶときにはどこを見ればいいのか知っておくとちょっとした豆知識になりますね。
おいしい新鮮な金柑は、次のような特徴のあるものです。
☑ オレンジの色が濃い
☑ 大きな粒
☑ 色つやがよく、皮のきめが細かくて、なめらか
☑ 重みのあるもの
☑ へたが緑色で枯れていないもの
スーパーなどで選ぶときには、ぜひ参考にしてみてください。
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金柑の食べ方は?
金柑は前述のとおり、たまたまのように、生で皮ごと食べられるものもありますし、はちみつに漬けたり、甘露煮などに加工して食べるものもあります。
生で食べられるものは、水で洗うと、へたの緑の部分だけ取って、皮だけではなく中身も一緒に、皮ごと丸かじりですべておいしく食べることができます。皮は剥かないで丸かじりなので簡単!とにかく甘くてジューシーです。
種はちょっと大きいですが、そのまま食べてもいいですし、気になったらだしてください。ちなみに私は丸ごとだと種は出して、カットしていれば取って食べています。
横と縦にカットしたらこんな感じです。結構、種は大きいです。
金柑は生で食べるイメージが全くなかったので、最初は丸かじりに抵抗がありましたが、さらに驚いたのはその甘さでした。予想を上回る甘さに感激したので、まだ、食べたことがないという方はぜひ召し上がってみてください。
また、酸味があって生では食べられない、1月までに店頭に並ぶ金柑は、はちみつに漬けたり、甘露煮やドライフルーツにします。
わが家では食べる習慣がなかったのですが、おせち料理では甘露煮にして食べたりしますよね。金柑の色が鮮やかできれいなので、お重に入れるとパッと明るく華やかになりますね。
いずれにしても、金柑はへた以外はすべて丸ごと食べることができるので、その栄養も丸ごと摂取できるのがうれしいですね。
ぽんかんも金柑と旬はほぼ同じです。甘くておいしいぽんかんの食べ方や特徴はこちらをご覧ください。
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金柑の保存方法は?
金柑は、一般的な金柑と完熟した金柑の2種類がありますが、特に完熟の金柑は食べごろになって出荷されているので、それほど日持ちがしません。どちらも新聞紙に包んで、冬だと常温か冷暗所、または冷蔵庫で乾燥しないように保存しましょう。
保存期間は、完熟前の金柑は常温で2週間保存が可能です。また、完熟の金柑は1週間と少し短くなります。
冷蔵庫でだと、3~4週間保存が可能で、完熟しているものは少し短く、2~3週間です。
ただ、冷蔵庫内のような涼しいところに長期保存してしまうと、水分が飛んでおいしくなくなってしまいます。せっかくおいしい金柑も日数が経過すると味も劣ってしまうので、なるべく早めに食べたほうがおいしくいただけますよ。
金柑のおいしいレシピ
1月中旬から完熟の金柑が出回りますが、完熟のものは糖度が高いのでそのまま食べることができます。丸ごとでなくても、カットやスライスしてサラダに添えたり、お肉のつけあわせなどにも彩りも加わっておいしいだけでなく見た目もきれいですね。
また、その前に出荷される11月から1月の金柑はジャムや甘露煮にして食べるのが主流です。冬の季節、風邪対策の保存食としてもぴったりです。
今回は、おいしく甘露煮にするレシピをご紹介します。みなさんもぜひ、おせちや風邪の予防に作ってみてください。
ジュワ〜っと甘い、きんかんの甘露煮♪
出典: http://cookpad.com/recipe/706648
まとめ
今回は金柑について、食べ方や栄養と効能、保存方法などをご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
栄養が豊富で食べられる時期も短い金柑、1年に1度はぜひ、そのまま食べられるたまたまや他の品種、また甘露煮にして味わってみてください。