らっきょうと言えば、カレーライスを食べるときに添えたり、おつまみに食べる程度で、普段は余り食べないと言う方が多いのではないでしょうか。
お漬物とはちょっと違うので、なかなか食卓に並びにくいらっきょうですが、実はらっきょうには物凄いパワーが秘められているのです!
今回はダイエットにも効果的で血液もサラサラになると言われるらっきょうの効果と食べすぎに注意する点などについてご紹介します。
らっきょうの効能は?
らっきょうは日本では平安時代から親しまれるほど昔からある食材で、「畑の薬」と呼ばれるほど多くの効能があります。
栄養学的な栄養素のビタミンやミネラルはあまり含まれていませんが、特有の匂いのもとである硫化アリルや、食物繊維の一種であるフルクタンなど重要な役割を果す注目する成分が豊富に含まれています。他にも、アミノ酸やポリフェノール、サポニンなども含まれています。
では、らっきょうにはどのような効果効能があるのか見ていきましょう。
✅ 生活習慣病の予防
らっきょうに含まれる硫化アリルには、血液が凝固するのを防ぎ、血流をスムーズにする働きがあることから、動脈硬化の予防や改善作用が期待できます。
また、強い抗酸化作用を持っているので老化やがん、また、生活習慣病の原因と言われる体に害を及ぼす活性酸素の除去もしてくれます。
そして食物繊維のフルクタンには、動脈硬化や心臓病などの原因となる悪玉コレステロールを減少させる働きがあります。また、不要なコレステロールや胆汁酸を吸着して排出する働きもあるので、コレステロール値の改善にも効果があります。
✅ 糖尿病の予防
血糖値の急激な上昇が慢性的に続くと、糖尿病になる恐れがあります。らっきょうに含まれるフルクタンは血糖値の上昇を抑える働きがあるため、糖尿病の予防に良いとされています。
✅ 癌の予防
らっきょうにはジアリルスルフィドと言う成分が含まれています。これは、硫化アリルの化合物の一種で、癌発症を予防する酵素を助ける働きがあります。また、強力な抗菌作用があり、胃癌の原因と言われるピロリ菌を殺す効果もあります。
もうひとつ、サポニンも抗酸化力が強く、癌予防の効果があり、特に皮膚癌や肺癌の予防に良いとされています。
✅ 腸内環境改善
らっきょうには豊富な食物繊維が含まれていますが、特に生らっきょうには、可食部100g当たり水溶性食物繊維18.6g・不溶性食物繊維2.4gが含まれています。
便秘解消にごぼうやキャベツを食べている方も多いと思いますが、らっきょうにはごぼうの4倍、キャベツだと何と11倍もの食物繊維が含まれているほど、らっきょうの食物繊維量は野菜の中でもトップクラスなのです。
この豊富な食物繊維が腸の働きを良くし、便通が良くなり、便秘や下痢が解消され、さらには、便の臭いまでも減らしてくれます。また、フルクタンは大腸でビフィズス菌のエサと変わるので更に腸内環境の改善に良いと言えます。
✅ 免疫力アップ
免疫細胞の多くは腸内で作られます。前述の食物繊維やフルクタンの働きにより、らっきょうを食べることで腸内がきれいに整えられ、腸内の免疫細胞が活発になり、免疫力が上がります。
✅ 疲労回復
ビタミンB1は乳酸たんぱくなど疲労物質の分解を助ける働きがあり、不足するとエネルギー不足になり疲労が溜まってしまいます。
らっきょうに含まれる硫化アリルはそのビタミンB1の働きを助けてくれるので、疲労回復に効果があります。
らっきょうには便秘の改善や疲労回復など様々な効果が期待できることがわかりましたよね。
同じく硫化アリルを含む玉ねぎも栄養が豊富に含まれています。玉ねぎの栄養や効果についてはこちらをご覧ください。
らっきょうはダイエットに効果的?
先程ご紹介しましたが、らっきょうに含まれるフルクタンには悪玉コレステロールを減少させたり、不要なコレステロールを腸内で吸収し体外へ排出したりする働きがあります。
そして脂肪が体内に吸収されにくくする効果もあるので、肥満を事前にブロックしてくれると言うわけで、ダイエット効果が期待できます。
また、らっきょうの豊富な食物繊維により便秘が改善することによって、きちんと老廃物が体外へ排出されるようになるので、太りにくくなると言うわけです。
血液サラサラ効果も?
らっきょうには動脈硬化の予防が期待できるとお話ししましたが、それは硫化アリルが血液の凝固を防ぎ、血流をスムーズにするためです。つまり、硫化アリルは血流をサラサラにする効果があるのです。
また、血液をドロドロにする要因は、主に悪玉コレステロールや中性脂肪です。そんな悪玉コレステロールを体外へ排出したり、脂肪を吸収しにくくするフルクタンの働きも血液サラサラ効果に繋がっていると言えます。
らっきょうの効果的な取り方は?
らっきょうに含まれるフルクタンは熱に弱く、加熱すると分解されてしまいます。フルクタンを効率良く摂るためには生で食べるのが最も適しています。
甘酢漬けで食べる際には、汁ごと食べることによって流れ出たフルクタンを取ることができます。
フルクタンは加熱すると分解されてしまいますが、一方で、加熱すると甘くなるという性質もあります。焼いたり揚げたりするとらっきょうがグンと甘くなるので、生では食べにくいと言う方にはおすすめです。
旬の季節にはらっきょうを漬けてみるのはいかがですか?意外と簡単で、甘さを控えたりと味もご自分の好きなように調整できるのでおすすめです。
⇒ らっきょうの漬け方、らっきょうの漬け方、甘酢と塩漬けは?時期やカリカリに仕上げるコツは?
らっきょうの食べすぎには注意が必要?
硫化アリルは、健康効果が期待できる成分ですが、その力が強すぎるため、食べ過ぎると胃の粘膜を傷つけてしまう恐れがあります。
そこから、食べたものが消化不十分となり、腹痛を起こしたり、便秘や下痢になったり、さらには食道にまで影響が出て胸焼けになったりもします。
体にいい効果をもたらしてくれるらっきょうですが、このように食べ過ぎると逆効果です。ですので、1日に食べる量は3~5粒(20~30g)程度にしておきましょう。
まとめ
今回はらっきょうの効果についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?らっきょうにはダイエットや健康効果が十分期待できそうですね。
今までほとんど食べていなかった方も多いと思いますが、これをきっかけに積極的に食べようと思われた方も多いのではないでしょうか?。
甘酢漬けや醤油付けなら箸休めにもなりますし、生のらっきょうを調理すれば旨味もアップします。
1日3~5粒ならば今までの食事にプラスしても苦にならない量ですので、毎日の食卓に取り入れてみてはいかがですか?