小さい頃、近所のお宅の庭先に大きな木があり、初夏になるとたくさん実をつけていたびわ。最近ではそんな光景もあまり見なくなったように思いますが、スーパーで時々見かけるとなんだか懐かしい気持ちになって、ついつい手が伸びてしまいませんか?
ところでびわというと古くから身体に良いとされ、びわの葉のお茶や種を煎じたものなどは、今でも重用されています。ポリフェノールを豊富に含んでおり、がん予防効果が高いことで話題になったことをご存知の方も多いのではないでしょうか?
そんな優れた栄養効果とすっきりした甘みを持つびわ。買ってきたらとりあえずすぐに冷蔵庫へ!なんてしていませんか?その保存方法は実は間違っているのです。
今回はびわの保存方法についてご紹介します。
びわの保存方法、常温や冷蔵庫では?保存期間は?
バナナなど果物の多くは買ってきてから食べごろになるまで、ある程度置いておく「追熟」をさせる場合がありますが、びわはそのような追熟をさせない果物です。非常にデリケートな果物で、触るときも優しく触れるようにしましょう。
びわの保存方法は、常温保存が基本になります。とはいえ、足が早く傷みやすいものですから極端に暑い場所や直射日光は避けた冷暗所で保管をします。
保存できる期間は2~3日程度ですので、なるべく早く食べるようにして下さいね。
では冷蔵庫では?もっと長く保存ができるの?と思うかもしれませんが、びわは冷蔵庫に入れると悪くなってしまう性質があります。
風味や旨味も損なわれますので、なるべく常温保存が良いでしょう。冷やして食べたいという場合は食べる2時間位前に冷蔵庫に入れて冷やし、食べるのがおすすめです。また、たくさんあり食べきれないからという場合にはシロップ煮にしたり冷凍保存がおすすめです。
鮮度のいいびわの見分け方は?
どんなに家庭できちんと保管をしても、買ってきたびわに鮮度がなければ台無しです。なるべく鮮度の良い状態のものを買ってくると、それだけで保ちも違うというもの。ここでは新鮮なびわの選び方、見極めのポイントをご紹介します。
✔ 傷がない
✔ 皮が綺麗なオレンジ色をしている、産毛がしっかりとついている
✔ ヘタがしっかりとしている
✔ ハリがあり綺麗な卵型をしている
びわを選ぶには、こういった点をチェックして選ぶと間違いありませんよ。
びわは冷凍できる?保存期間、解凍方法や食べ方は?
びわは冷凍保存が可能です。ただ、冷凍すると長く保存ができるようにはなりますが、本来の食感は当然ながら損なわれてしまいます。
冷凍の仕方は、よく洗ったびわをフリーザーバッグに入れて冷凍庫に入れます。保存期間は1~2ヶ月ほどとなります。
冷凍したびわの食べ方は、半解凍くらいでシャーベット状にし、食べたりスムージーにしたり、凍ったまま刻んでヨーグルトに和えたりして食べると食感も気にならず美味しいですよ。
びわの保存食レシピは?
生で食べきれない!となった時、全部は冷凍してしまわずに、少し取り分けて加工してみるのも良いものです。今回はびわのシロップ煮やゼリーをご紹介しますが、この他にもジャムやパウンドケーキに混ぜ込んだりといった方法もあります。お好きなレシピを試してみて下さいね。
びわのシロップ煮
ヨーグルトに入れたり、アイスクリームに添えると美味しいびわのコンポート。炭酸と割ってドリンクにしても夏にピッタリで爽やかな美味しさなんです。
1⃣ びわ330gは二つ割りにし、種と皮を取り除き食べやすい大きさいカットします。
2⃣ 水1カップ、砂糖100g、レモン汁大さじ1をホーロー鍋に入れて1のびわを入れ、強火にかけます。沸騰したら紙の落し蓋をし、弱火で10分煮詰めてできあがりです。
3⃣ 消毒した瓶に保存します。
参考レシピ:https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1530001831/
冷蔵庫で5日間、冷凍庫で2週間保存が可能です。
冷凍をする際には製氷皿でシロップごと冷凍をし、その後フリーザーバッグに移すと食べるときもシロップごと頂く事ができます。自然解凍して食べたり、半解凍の状態でシャーベットのように食べてもいいですよ。
びわゼリー
食べきれないびわはゼリーにしても、つるんとのどごしがよくサッパリとした甘さがどんどん食べられちゃうデザートになりますよ。
1⃣ びわ150gは二つ割りにし、種と皮を取り除き、食べやすい大きさにカットしておきます。
2⃣ 小鍋に水200ccと砂糖40gを入れ、1⃣のびわを加え火にかけます。ひと煮立ちしたら火を止めて粉ゼラチン5gを加えて溶かします。
3⃣ レモン汁大さじ1を加えて混ぜ、器に盛り、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やして固まったら完成です。
参考レシピ:https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1490003897/
びわゼリーは、冷蔵庫で5日間保存可能です。
まとめ
一般の家庭でも大きな木にたくさんの実をつけることのできるびわ。ご近所のお宅からおすそ分けをたくさん頂いたけれど、保存が難しいと悩んでいた方もいるかもしれません。
基本的には足が早く、急いで食べるべき果物ではあるのですが、ちょっと手を加えてゼリーやシロップ煮にするとまた違った美味しさを楽しめつつ日持ちもするびわ。それでも食べきれないなら冷凍保存もOKです。
生でしか食べられないと思っていたびわも様々な形に変えて、美味しさを楽しめるのでぜひ色々試してみて下さいね。