ここ数年で、よく耳にするようになった「抗酸化作用」というワード。
何となくわかっているつもりでも、ちゃんと理解できていないなと思われる方も少なくないのではないでしょうか?
何を隠そう私もそのうちの一人だったのですが、食物の栄養や効果を調べていると「抗酸化作用」という単語が頻繁に出てきて、きちんと理解したい!と思い、調べてみました。
ということで、今回は抗酸化作用を簡単にわかりやすくご紹介したいと思います。
抗酸化作用の抗酸化とは?
まず、抗酸化という言葉から順を追ってみていきましょう。
抗酸化とは読んで字のごとく、「酸化を抑える」ということですが、酸化とはいったいどういうことなのでしょうか?
例えば、リンゴや桃、バナナの色がかわってしまうことを「酸化する」といいますよね。
食品でいうと、劣化することを「酸化」といいますが、ここでは人間の体の話ですので、酸化とは「体の劣化=体のさび」ということになります。
では、人間の体のさびって何?ってことになりますね。
さびとは、言い替えると、すなわち「老化」なのです。
人は年を重ねることで老化が進み、動きが鈍くなったり、体力が弱くなったり落ちたりします。
そう、「抗酸化」とは「老化を抑える、遅らせる」ということだったんですね。
そして、この老化を進めているのが、次にでてくる「活性酸素」と呼ばれるものなのです。
活性酸素と抗酸化作用とは?
この「活性酸素」もあまり聞きなれない言葉ですが、いったい何ものでしょう?
人は空気中の酸素を吸って生きていますが、酸素は私たちの体内に入りこみ、栄養素とともにエネルギーを作っています。
必要な酸素はエネルギーとなるのですが、そうでない酸素、つまり余ってしまった酸素はエネルギーとならずに体内に残ってしまいます。
その余った酸素が体の中でおとなしくしてくれればいいのですが、有害な作用をしてしまうのです。体内の中で「活性酸素」となり体の酸化、すなわち老化の原因を引き起こします。
「活性」といえば、いい意味で使われることが多い気がするのですが、この場合はマイナスの意味だったんですね。
もともと体内には、活性酸素を抑える力はあるのですが、人は20歳を過ぎると老化すると言われています。この活性酸素を抑える力も年齢を重ねるにつれて衰えてしまいます。
そして、その活性酸素から体を守り、活性酸素の働きを抑えるのが「抗酸化物質」と言われるものです。
「抗酸化物質」は様々な野菜や果物などの食材に含まれていますが、この抗酸化物質が「抗酸化作用=老化を抑える作用」をして、身体が老化するのを遅らせてくれるのです。
そうです、「抗酸化作用=老化を抑える作用」だったんですね!
これで、「抗酸化作用」が含まれる食材が、ここ数年、大注目されている理由が理解できましたね。
活性酸素が原因で病気になる?
身体の中の過剰な酸素が有害な作用をするのが「活性酸素」なのですが、実はこれが原因で病気にもなります。
その病気には、次のような疾病があります。
✔ ガン
✔ 心臓病
✔ 脳卒中
✔ 動脈硬化
見てみると、どれも聞きなれた病名ばかりですね。
また、紫外線を浴びるとシミやしわになり、ひどくなると皮膚がんにもなりますが、これらも活性酸素が元となって発生します。
こういったことから、「抗酸化作用」の食物が私たちの体に必要だということがわかりましたね。
そして、活性酸素は年齢を重ねるだけでなく、外的な要因によっても増加し、老化を速めてしまいます。
その外的な要因には、次のようなものがあります。
✖ 過度な飲酒、喫煙
✖ 偏った食生活、食品添加物
✖ 紫外線、放射線
✖ 排気ガス、電磁波、環境ホルモン
✖ 殺虫剤、農薬
✖ ストレス、栄養素の不足
どれも、活性酸素に関係なくても体にいいと思えないものばかりですから、できれば、これらの外的要因から自分を守り、少しでも心地の良い環境に身をおきたいですね。
また、そうすることで活性酸素が活発になれないので、体の老化を少しは遅らせることにもなりますね。
ということで、身体の内外から両方の作用で、活性酸素がますます活発になり、人の老化を進めていたのですね。
まとめ
今回は抗酸化作用について、ご紹介しましたが、ご理解いただけましたでしょうか?抗酸化作用とは、老化を抑える作用ということだったんですね。
抗酸化作用のある物質は、雑誌やテレビでも大きく取り扱われていますので、これをきっかけに、積極的に食生活に取り入れて、健康な体を維持していきたいですね。