子どもの嫌いな野菜として必ずと言っていいほど名前があがるピーマン。でもその栄養の高さが有名なだけに、あの手この手を使って食べてもらおうと工夫を凝らすお母さま方も多いのではないでしょうか?
大人になるにつれ、ピーマンと牛肉やじゃこの炒め物などピーマンのおかずや料理はあの苦みがいいアクセントになって美味しいのですが、自分が子供の頃がそうだったように、子供にはどうしても理解できない味ですよね。
また、何となく捨てているという方が多いピーマンの種、あなたはどうされていますか?食べられないものなのか疑問に思うことがあるのですが、栄養はないんでしょうか?
今回はそんなピーマンの栄養や種も含めた効果についてまとめてみました。
ピーマンの栄養は?
ピーマンは夏が旬の野菜で、ビタミンをはじめ、とても豊富な栄養を含んでいます。可食部1個当たりは6キロカロリーほどと低カロリーです。
では、主なピーマンの栄養素とその働きを見てみましょう。
まず、ビタミンC。ビタミンCと言えばレモンが有名ですが、ピーマンはレモンよりもビタミンCを多く含んでいて、1個におよそ80㎎が含まれています。人が1日に必要とするビタミンCは100㎎なので、ピーマン1個でそのほとんどを摂ることができます。
ビタミンCはシミの原因であるメラニン色素を分解する働きを持っていますが、ピーマンが一番美味しくなる時期は夏場ですので、まさに日焼け対策にぴったりです!美肌が気になる夏場は、特に積極的に食べたいですね。
また、ビタミンCは通常、熱に弱い栄養素ですが、ピーマンに含まれるビタミンCは組織がしっかりしているため、加熱に強いのも特徴です。
ピーマンには毛細血管を強くする働きを持つビタミンPが一緒に含まれているのですが、ビタミンPがビタミンCの酸化を守ってビタミンCの吸収を助けてくれるので、炒めたりしても十分なビタミンCを摂る事ができるのです。
ビタミンCには抗酸化作用がありますが、この抗酸化作用により活性酵素の害から身体を守り老化防止などの働きを持つビタミンEもピーマンには含まれています。ビタミンCと一緒に摂る事で相乗効果でその効果が強くなるので、ピーマンは美肌作りには欠かせない野菜と言えます。
⇒ 抗酸化作用とは?簡単にわかりやすくご紹介!活性酸素を抑えて健康な体を!
また、ピーマンの青臭さや苦みはピラジンと呼ばれる成分で、血液をサラサラにしてくれる作用があり、血栓の予防や血圧を下げるのにも有効な成分です。
同じく血液を浄化する作用を持つクロロフィル(葉緑素とも言う)は、コレステロールが腸から吸収されるのを防げ、体外へ排出してくれます。
ピーマンの独特の苦さは、ポリフェノールの一種「クエルシトリン」にピーマン特有の臭いが加わって感じるという事が、割と最近の2012年に判明したんだそうです。この「クエルシトリン」には、高血圧抑制や抗うつ作用などの効果が期待できます。
ちなみにピーマンは冷凍できるのですが、ピーマンの苦みを消すには冷凍するこが効果的です。苦いと言ってピーマン嫌いのお子さんにはおすすめです。ピーマンの冷蔵庫や冷凍庫での保存方法や保存期間はこちらをご覧ください
ピーマンの種は食べられる?栄養は?
ピーマンの種は食べるというより、何となく捨てているという方のほうが多いと思いますが、実はピーマンの種は食べれるのをご存知ですか?
しかも、血行促進効果のあるピラジンや、身体の中の余分な塩分を排出する働きを持つカリウムなどを豊富に含むので、血流を良くして冷え性にも効果的です。
ただ、種には「カプサイシン」という唐辛子にも含まれている辛み成分が含まれている他、種を一緒に使うと見た目や食感が悪くなるという理由で捨てられています。確かに種はぼそぼそしたり、歯の隙間に入ったりと食べづらいのも捨てられてしまう原因のひとつですね。
食べるか食べないかは好みにもよりますが、もし、栄養を存分に摂りたい!という場合は食べることをおすすめします。
ちなみに簡単なピーマンのへたの取り方をご存知ですか?へたをボコッと指で押すことで、へたが下に落ちてきれいに取れますよ。試してみてくださいね。
夏野菜と言えば茄子もそうですよね。なすも栄養満点!こちらもチェックしてみてください。
⇒ なすの栄養、効能は皮のナスニンが重要!へたにも中億の夏バテ防止野菜!
ピーマンの効果効能は?
ピーマンの持つ栄養成分の中で、まず注目したいのはやっぱりビタミンC!ビタミンCと言えば、抗酸化作用やシミの予防・肌にハリを持たせるなど美肌作りには欠かせない栄養の一つです。
他にも免疫力を高めて、風邪をひきにくくしたり、ストレスに対する抵抗力を高めるなど、様々な分野で嬉しい効果をもたらせてくれる成分です。
その他にも、ピーマンの持つ栄養によって得られる効果をまとめてみると次のような効果が挙げられます。
☑ 美肌・美容効果
☑ 高血圧抑制
☑ 抗うつ効果
☑ 血栓の予防
☑ 風邪の予防
☑ 抗発がん作用
☑ 疲労の回復
☑ 生活習慣病の予防
その栄養価の高さから、得られる健康効果も数多くあります。また、夏場だけでなく年中手に入りますから、煮物や炒め物、揚げ物などいろんな調理法で使えるので、工夫すれば、マンネリにならずに飽きずに使えるのもいいですね。
ピーマンの効果的な食べ方は?
ピーマンは千切りなどにして生で食べられるのですが、ピーマンの薬効を得るなら、サラダなど生で食べるのが一番効果的です。
もし、生食は食べにくいという場合は、りんごやレモン、トマトなどと一緒にミキサーにかけジュースにしてしまえばかなり飲みやすくなりますし、他の野菜や果物の栄養も一緒に摂る事ができるのでおすすめです。
また、ピーマンは油との相性も良く、ビタミンAなど油と一緒に摂る事で吸収率がアップする栄養も含まれているので、丸ごと丸焼きにしたり、強火でサッと炒めるなどの調理方法もおすすめです。
ちなみにピーマンを食べ過ぎでどうにかなるということはなさそうですが、同じ食材を一度に大量に摂っても栄養のバランスが取れないので、なるべくいろんな食材を使ってまんべんなくバランスよく食べるようにしましょう。
ピーマンのおいしいレシピ!
ピーマンの栄養や効果効能を知って、さっそくピーマンが食べたい!と思っている時に、あれこれ材料を揃えてから始めるとなると、「また今度にしょうかな」となってしまいますよね。
今回は、ピーマン+1つの材料で、材料さえそろえば今からでもすぐに作れてしまう簡単レシピをご紹介します。
ちくわとピーマンのきんぴら
【材料】
ちくわ…2本
ピーマン…1個
ごま油…小さじ1
★白いりごま…小さじ1
★醤油…小さじ1弱
★酒…小さじ1/2
★みりん…小さじ1/2
一味とうがらし…少々
【作り方】
1⃣ ピーマンは種を取り縦に太めの千切り、ちくわも縦に千切りにします。
2⃣ ごまあぶらを熱し1⃣をさっと炒め、★を加えてさっと炒めます。
3⃣ 一味唐辛子をふりかけて出来上がりです。
出典: http://cookpad.com/recipe/3983827
さいごの唐辛子がピリッと聞いた一品です。お子様には唐辛子なしでお弁当のおかずにもおすすめです。
ピーマンと豚バラのおかか醬油
【材料】
ピーマン…2個
豚バラ薄切り…2~3枚くらい
片栗粉…少々
かつおぶし…たっぷり
醤油…大さじ1弱
【作り方】
1⃣ ピーマンは種を取り縦に太めの千切り、豚バラは食べやすい大きさに切って薄く片栗粉をまぶします。
2⃣ フライパンに豚バラを重ならない様に並べ、カリッとするくらいに焼きます。
3⃣ ピーマンを加えてさっと炒めます。
4⃣ 好みの量のかつおぶしを加え、しょうゆをフライパンに回し入れて出来上がりです!
こちらも豚肉と炒めて醤油で味付けするだけの簡単なレシピです。豚肉には疲労回復効果や神経機能を正常に保つ効果があるビタミンB1が豊富ですので、ピーマンと一緒に摂ることで、体力回復の効果も期待できますね。
まとめ
今回はピーマンの栄養や効能についてご紹介しましたが、炒めたり、煮浸しにしたり、フライにしたりといろんな調理法で活用できるのもうれしいですね。
特に味が良いのは夏とされていますが、季節を問わずに出回っていて価格もお手頃で家計にも優しいピーマン。
夏場はもちろん、冬にも風邪を予防したり、免疫力アップなどの効果が期待できるので、これを機に積極的に食生活に取り入れてみてくださいね。