ニンニクの効能、効果的な食べ方は?食べすぎには注意が必要?

 

疲れた時や頑張りたい時にはニンニク!と考えている方は多いのではないでしょうか。にんにく注射というものがあるくらいですし、強力なスタミナ食材としてニンニクはよく知られていますよね。

 

今回は、そんなニンニクの効能や効果的な食べ方、食べ過ぎの注意点などをご紹介します。

 

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ニンニクの効能にはどんなものがあるの?

 

ニンニクの主な栄養成分は、ビタミンB1、ビタミンB6、カリウム、リン、食物繊維と、野菜では珍しくたんぱく質も豊富です。ビタミンB1は野菜の中でも特に多く含まれています。

 

そして、ニンニクと言えばなんといってもあの強烈な匂いですよね。あの匂いが嫌で苦手だと言う方も少なくないはず。しかし、あの匂いのもとが様々な効能や効果の中心となるのです。

 

それが「アリシン」という成分です。

 

実は元々、ニンニクにはアリシンは含まれていません。ニンニクには硫化アリルの一種である「アリイン」が多く含まれています。

 

ニンニクを切ったり、すりおろしたりすることで、ニンニクの中の「アリナーゼ」と呼ばれる分解酵素が働き、あの匂いの素である「アリシン」が生成されるのです。

 

では、主なニンニクの効能を見ていきましょう。

 

✅ 疲労回復

ニンニクに含まれるアリシンとビタミンB1は疲労回復に良いとされています。

 

ビタミンB1は糖質のエネルギー代謝に欠かせない酵素なのですが、体内に吸収されにくく、大量に摂取したとしても一度に吸収されるのは5~10mg程度で残りは排出されてしまいます。

 

糖質のエネルギー代謝が低下すると疲労物質である乳酸が溜まりやすくなり、疲労を感じるようになるのです。

 

ニンニクに含まれるアリシンはビタミンB1と結合し、アリチアミンと言う物質に変わります。アリチアミンはビタミンB1の吸収率を高めるだけでなく、余分なビタミンを体内に貯蔵してくれる働きがあります。

 

この働きを利用したのがあの有名な栄養剤の「アリナミン」ですね!

 

✅ 新陳代謝を活性化

 

アリシンは加熱するとスコルジニンと言う物質に変わります。スコルジニンは毛細血管を拡張し、細胞の生まれ変わりである新陳代謝を活性化する働きがあります。

 

新陳代謝が活性化すると血行も良くなるので、特に女性にうれしい冷え性の改善にも効果的です。

 

逆に、新陳代謝が衰えてくると、メラニン色素が肌の内部に残ってしまい、シミや肌荒れの原因となってしまいます。

 

✅ 動脈硬化を予防

 

動脈硬化とは動脈の壁が硬くなり、充分に機能しなくなることです。

 

血液から必要なものだけを吸い上げるフィルターのような働きをしている内皮細胞が傷つき、そこから内膜にコレステロールが入り込んで蓄積され、皮脂が沈着し、血管が狭くなる状態です。悪化すると脳出血や脳梗塞などの病気の一因となってしまいます。

 

コレステロールには、余分なものを肝臓に運ぶ働きのある善玉コレステロールと生活習慣病の原因となる悪玉コレステロールがあります。

 

ニンニクに含まれるアリシンには血栓を防止し、善玉コレステロールを増やして悪玉コレステロールを減らす働きがあります。コレステロールの増加を押さえて血液凝固を遅らせるので、動脈硬化予防に良いとされています。

 

また、スコルニジンには血管を拡張し、血液の流れをスムーズにすることで血圧を下げたり、血中の余分なコレステロールを排除する働きがあります。

 

✅ 免疫力を高める

 

ニンニクに含まれるアリシンやその他の硫化アリル類には強力な殺菌作用があり、細菌やウイルスにも効力を発揮します。

 

この細菌作用はとても強く、ニンニクの精油を12万倍に薄めてもチフス菌やコレラ菌を殺すと言われるほどです。この抗菌・殺菌作用が様々な病気から私達の体を守ってくれます。

 

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効果的な食べ方や摂取量は?

 

にんにくには新陳代謝をよくしたり、殺菌効果があったりと毎日でも摂取したい効果がありますが、どのような食べ方が効果的でどれだけ毎日食べればいいのか知りたいですよね。

 

まず、抗菌・殺菌力を期待するのであれば、加熱してアリシンが他の成分に変化してもなくなりませんが、生の状態の時が最も強力です。

 

強力な抗菌・殺菌力を求めるのであれば、生ニンニクをすりおろしたものを使うのが最も良いでしょう。

 

また、ニンニクのすりおろしは、繊維質を破壊させることで、アリシンは酵素の働きを増幅させます。アリシンの酵素が十分活性化されるのはおろして10分後です。ほんの少し寝かせることで風味も栄養もアップします。

 

しかし、生のニンニクと言うのは刺激が強すぎるため、胃痛や下痢など、体に不調が出る恐れがあります。

 

加熱することによってその刺激が減少し、更に匂いも少なくなるので、刺激に弱い方は加熱しましょう。

 

ニンニクを丸ごとのまま調理すれば、アリシンの効果もそのまま閉じ込めることができ、生の状態と同じような効果が得られますよ。

 

アリシンはビタミンB1の吸収を高める働きがあるので、大豆や豚肉と組合わせると良いです。また、油と一緒に調理するとアリシンが分解されにくくなります。

 

食べる量に関しては、ニンニクの効能は適量であれば有効ですが、食べ過ぎると害になります。

 

適量の目安は、

✔ 生ニンニク(おろしニンニク)なら1日1片

✔ 火を通したニンニクなら1日2~3片

程度です。

 

お子さんに与える場合はこの半分を目安としてください。

 

食べすぎには注意?

 

栄養満点、体に様々ないい効果をもたらすニンニクですが、食べ過ぎたり、摂取する頻度が多かったりすると次のようなことが起こる場合があります。

 

✅ 胃腸障害

ニンニクの殺菌作用が、腸内の悪玉菌だけでなく善玉菌も殺してしまうため胃腸障害を引き起こします。

 

✅ 胃痛、腹痛

空腹時に生ニンニクを食べ過ぎると胃腸を刺激しすぎることになります。酷いときは胃壁を荒らす恐れもあります。

 

✅ 便秘、下痢

ニンニクを食べ過ぎると、消化に必要なビフィズス菌まで殺してしまうこととなり、消化が上手くいかなくなります。

 

✅ 口角炎、舌炎、皮膚炎

ニンニクを食べ過ぎると、腸内のビタミン生産菌も殺すことになってしまい、ビタミン欠乏症になる恐れがあり、特にビタミンB2が不足しやすくなるためです。

 

✅ 貧血

食べ過ぎなどで、ニンニクの溶血作用が強くなると、血中のヘモグロビンが減少する恐れがあり、貧血を引き起こします。

 

このように、体にいいとされるにんにくも食べすぎると逆効果で体に害を引き起こしてしまいます。ちなみに海外では外科手術や出産前のニンニク摂取は出血を促進するため、注意が必要であると警告されているほどです。

 

また、妊娠中、授乳中の場合、過剰摂取は危険性が高いのでニンニクの摂取は控えたほうがよさそうです。

 

まとめ

 

今回はニンニクの効果効能についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?ニンニクは小量でも、ものすごいパワーがそなわっていますし、その香りで食欲が増進するので様々な料理に使いたいですよね。

 

ニンニクを丸ごとそのまま使ったお料理などはおつまみとして食べると、おいしくてついつい手が伸びてしまいますが、適量を心がけて、食べ過ぎないように注意してくださいね。

 

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