冬はブリを使った代表的なレシピ、ブリの照り焼きやブリ大根がおいしい季節ですよね。
でも、賞味期限の短い魚は、買ってきたその日のうちに食べるか、または調理するのが基本で、例えば今日はブリの照り焼きにしよう!と思ったり、食べたくなったその日に売っていなかったり、値段が高かったりすることもあって若干不便に感じることありませんか?
またお刺身用のぶりが残ったときなども、冷凍できれば処分することなく使えますし、また、安い時にブリの切り身をまとめ買いできたり、好きな時に調理して食べることができて、とっても助かりますよね。
ということで、今回はブリの下処理から冷凍方法、保存期間や調理法、そしてブリの定番レシピをまとめてご紹介します。
ブリは大きさで名前が変わる出世魚
ブリは漢字で「鰤」と書きます。これは、「師走(12月)」に脂がのって旨くなる魚というところからきているそうですが、覚えやすいですね。
ところでこの「ブリ」ですが、大きさによって呼び名が変わる出世魚としても有名な魚です。日本各地での地方名と併せて様々な呼び方をされているのですが、私たちが良く耳にするのは「はまち」と「ブリ」ではないでしょうか。
違いは、
✅ ブリ - 関東・関西ともに80㎝以上のもの・または80㎝以下でも8㎏(関西は6㎏)以上のもの
✅ はまち - それ以下、30~60㎝くらいのもの
と呼ばれています。
流通過程では、大きさに関わらずに
✅ ブリ - 天然もの
✅ はまち - 養殖もの
と呼んで区別する場合もあるそうです。
地方によって呼び方がかわったり、流通過程で違ったりと実はいろんな呼び方があったんですね。
ブリの下処理は必要?
煮たり焼いたり、お料理に使うブリは、調理前にしっかりと下処理をしておくことで生臭さを軽減することができます。おいしく仕上げるためには、できるだけ下ごしらえをしておくことをおすすめします。
冷凍保存の前にも下ごしらえしてくと、使うときに臭みも抑えられておいしくいただけますよ。
ブリの下処理の方法は、
1⃣ まず、ブリの切り身をザルに並べ、両面全体に塩をふり、15分程そのままおきます。こうする事で、臭みの原因となる余分な汁が出るだけでなく、身もしまるので一層美味しくなります。
2⃣ 15分程経過したら、そのまま熱湯を表と裏側にも回しかけます。
熱湯をかける事で、表面だけ白くなった状態になる(この状態を霜降りと言います)のですが、この霜降りにより、臭みや余分な脂や水分が抜け、さらに身がしまるだけでなく、表面だけ加熱された状態になることでうまみも閉じ込められるといいことずくめです。
下処理を終えたら、あとは煮たり、焼いたりして調理に使えます。魚の生臭いにおいの原因は、時間の経過によって起こります。また、臭いは主に表面についているので、ある程度は洗い流すこともできます。
お刺身の生臭さを取るには?
先にご紹介した方法では、熱湯を使用するためお刺身などには使えないのですが、お刺身の生臭さを取りたい場合には、水で洗い流すだけでも多少はマシになります。
そのまま食べると、せっかくおいしいお刺身が水っぽくなってしまうので、洗った後はキッチンペーパーなどでしっかり水気をふき取りましょう。
また、買ってきたブリを一旦冷蔵庫で保存したいという時は、パックのままで入れておくと、出てきた汁、ドリップにより早く傷んでしまうので、取り出して水気をよく拭いた後、キッチンペーパーなどで包み、さらにそれをラップで包んで入れておくことで美味しさを長持ちさせることができます。
何事もひと手間が大事、それだけでおいしさがぐんとあがりますね!
賞味期限の短いお刺身の保存、食べきれないとき困りますよね。お刺身は、醤油漬けにすると少し日持ちがしますよ。お刺身の保存方法もぜひご覧ください。
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ブリは冷凍保存が便利!使い方は?保存期間は?
魚は鮮度が命といいますが、お買い得でたくさん買ってきたり、貰ったときは、なかなか一度に食べれないですよね?切り身の賞味期限も2,3日と短めですので、そんな時は冷凍保存してしまいましょう。
もちろんお刺身用のブリも冷凍できますが、冷凍保存することで、味が落ちてしまうので再びお刺身にして食べるのは難しいですが、煮たり焼いたりして食べるとおいしくいただけますよ。
ぶりの冷凍保存方法は、「そのまま冷凍する」か「下味をつけて冷凍する」かの二通りあります。では、一つずつ見ていきましょう。
ぶりをそのまま冷凍する場合
1⃣ 塩をふってしばらく置き、出てきた水分をしっかりとキッチンペーパーなどでふき取ります。
2⃣ 一つずつラップで包み、さらにそれをジップ付きの保存袋などに一列に並べる様に入れ、できれば急速冷凍させるために金属トレーの上に置いて、冷凍庫へ入れます。
これで、冷凍保存は完成です。解凍方法は冷蔵庫で半解凍または解凍させてから調理します。
この保存法のメリットは味が付いていないので、照り焼きや塩焼き、ブリ大根などの様々なお料理に使うことができるところです。
下味をつけた冷凍保存方法
1⃣ 厚めのビニール袋などに調味液(あらかじめ決めておいたもの)を入れ、キッチンペーパーなどで水気をしっかりふき取ったブリを入れて、軽く揉んだ後、できるだけ空気を抜きながら口を閉じます。
2⃣ 金属トレーの上に置き、冷凍庫へ入れて保存します。
下味をつけたぶりの使い方は、冷蔵庫で半解凍させてフライパンで焼きます。焦がさない様に注意しながら弱火で、中まで火が通りやすいように蓋をして、両面に軽く焼き色がつくくらい焼きます。
下味をつけて冷凍すると、冷凍している間に味がしみ込み、冷凍庫からだして焼くだけなので、忙しい日などにとっても便利で、重宝すること間違いなしです。
下味をつけてもつけなくても、冷凍保存期間は2~3週間程ですが、長く冷凍し続けると、味や食感が落ちてしまうので、なるべく早めに使い切るようにしましょう。
ブリが冷凍できると知らずにいたのですが、冷凍してもおいしく食べられるので本当におすすめです!
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ブリの定番人気レシピ
ブリ料理の定番と言えば、何と言ってもブリ大根とブリの照り焼きです。作り方も味付けもいく通りもありますが、今回は簡単に美味しく出来る方法をご紹介します。
魚料理って難しそう…って思っている方も是非、試してみて下さい。もちろん、冷凍したぶりでも解凍か半解凍すれば使えますよ。
簡単でおいしいブリの照り焼き
【材料 二人分】
ブリの切り身…2切れ
塩…少々
★ 醤油 大さじ2
★ 酒 大さじ2
★ みりん 各大さじ1
★ 砂糖 各大さじ1
油 大さじ1
【作り方】
1⃣ ブリに塩をふって15分程おきます。その間に★の調味料をボウルにあわせておきます。
2⃣ ブリの塩を水で洗い流し、キッチンペーパーなどで水気をよく拭き取ります。
3⃣ 油を熱したフライパンでブリの両面を中火で焼きます。盛り付ける時に上になる方を先に焼きます。
4⃣ 8割ほど火が通ったところで合わせておいた調味料を回し入れ、少し煮詰めます。煮詰めすぎると塩辛くなってしまうので注意しましょう。
ブリを下処理したら、調味料を合わせて焼くだけ、手間もかからずとってもシンプルで、しかもおいしく仕上がりますよ。
定番ブリ大根
【材料 二人分】
ブリの切り身 2切れ
大根 1/3程
★ 水 1カップ
★ しょうゆ 大さじ1と1/2、
★ 酒 大さじ1
★ 砂糖 大さじ1
【作り方】
1⃣ ブリに塩をふって15分程おきます。大根は皮をむき、1㎝の厚さの半月型に切ります。
2⃣ 切った大根を耐熱皿に入れ、水大さじ1をふってふんわりとラップをし、電子レンジで5分加熱します。こうする事で、煮る時間の短縮になります。
3⃣ 大根に竹串がスッーと通るくらいになったらザルにあけて水気をきっておきます。
4⃣ ブリの塩を水で洗い流し、キッチンペーパーなどで水気をふきとり、3㎝幅に切ります。
5⃣ 鍋に★の調味料を煮立て、沸騰したらブリを入れます。これは先にでてきた、霜降りと同じ効果で旨みを閉じ込めるためです。アクが出てきたらすくい取り、大根も加えて落し蓋をします。
6⃣ このまま中火で10分程煮たら、火を止めてしばらく放置しておきます。置いておくと冷めていく過程で味が染み込むのでさらに美味しくなります。
照り焼きは、下味をつけて冷凍しておけば、好きな時に焼いて食べれて食事の準備に便利ですね。
大根も冷凍保存が可能で、冷凍してもおいしいですよ。大根の冷凍保存はこちら!
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動画:ブリの煮つけ
最後にこちらはブリの煮つけを紹介した動画です。下処理の方法はご紹介した方法と少し違いますが、ぜひこちらも参考にしてみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=hKS5xBQ2YNI&t=192s
今回のレシピは「簡単に美味しく」できる方法をご紹介したので、下処理の方法も簡単にしました。冷凍したぶりもおいしく仕上がり、わが家でもよく使うレシピですので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回はブリの下処理や冷蔵庫や冷凍庫での保存法をご紹介しましたが、ブリが冷凍できるのは、食べきれなかったときやお買い得品に出会ったときなど、重宝します。
扱い方が難しそうで敬遠しがちなお魚ですが、体にも良いので、簡単に扱える方法を知って、どんどん食生活に取り入れていきたいですね。