節約の見方と言えばもやし!他の野菜と比べても格別に安いし、何にでも使えて便利な野菜ですよね。
ところでこのもやし。安いだけではなく、カロリーも低くて栄養もあるという話、聞いたことはありませんか?
カロリーが低そうなのは何となくイメージできても、もやしって栄養あるの?栄養がないんじゃないと思われがちです。どんな効果や効能があるのかあんまりピンとこないですよね。
そこで今回は、もやしの持つ豊富な栄養や効果効能、それらを効果的に摂取できる食べ方から、お薦めの調理法までをまとめてみました。
もやしには種類がたくさん!
もやしと一口に言っても、定番のものから、見る機会もなかなか無いようなものまで、驚くほどたくさんの種類があるのをご存じでしたか?まず、その中からいくつかもやしの種類をご紹介します。
緑豆もやし
最も出回っているもやしの一つで、グリーンマッペとも呼ばれています。他のもやしと比べると太くてみずみずしく、食べごたえがあります。
黒豆もやし
ブラックマッペ(別名ケツルアズキ)という豆を原料としている事からブラックマッペとも呼ばれています。豆の部分はやや硬めで、細長く、シャキシャキした食感と特有の豆の甘味を持ちます。変色しやすいので、早めに使い切らなくてはいけません。
大豆もやし
大豆を発芽させたもので、豆の部分が黄色く硬いもやしで、長くて細いのも特徴です。しっかりとした歯ごたえがあり、大豆特有の旨みを味わえます。
他のもやしと比べてタンパク質が多く、大豆に含まれるレシチンも含まれています。韓国料理の「ナムル」や「チゲ」に主に使われています。
小粒大豆もやし
納豆などに使われている小粒の大豆で作ったもやしで、江戸時代の書物にも登場する日本古来のもやしです。甘味が強く荷崩れしやすく、鍋料理やスープにおすすめです。
深谷もやし
通常スーパーで販売されているもやしよりも細いのが特徴で、その分水分が少ないのでシャキシャキで、香りも強く、味もとても濃くて甘いのが特徴です。
ピーナッツもやし
生ピーナッツを発芽させて、その新芽を食べるピーナッツもやしは、長さが3~5㎝で、一般的なもやしの3~5倍の太さです。茹でると、その太い茎のシャキシャキとした強い食感とピーナッツの香ばしさで今までにない味わいが楽しめます。
アルファルファもやし
ムラサキウマゴヤシという牧草の種子から作られ、もやしの中では唯一、カロテンを豊富に含みます。別名「糸もやし」とも呼ばれ、もやしは生で食べることがなく加熱することが前提とされていますが、生で食べられるという特徴を持っています。
もやしにもこんなに様々な種類があるんですね!あなたはどれだけご存知でしたか?わが家では緑豆もやしや韓国料理を時々作るので大豆もやしをよく使います。ピーナッツもやしはその香りに興味があるので、ぜひ試してみたいですね。
もやしの栄養とカロリーは?
もやしは、成分のほとんどが水分なので低カロリーです。例えば1袋、約243g、34キロカロリーで、100g当たりだと14kcalです。その上、植物性タンパク質食品で、脂肪の代謝を促すビタミンB2も含まれているのでダイエットに効果的な野菜と言えます。
主な栄養素としてどのようなものがあるのか、見ていきましょう。
ビタミンC
抗酸化力が強く、免疫力をアップし、風邪の予防に効果的です。また、生活習慣病の予防や体や肌の老化を防ぎます。
シミの原因となるメラニン色素の抑制や抗炎症作用、皮脂分泌の抑制など、美肌作りにかかせないだけでなく、小腸での鉄分吸収率もあげてくれます。
⇒ 抗酸化作用とは?簡単にわかりやすくご紹介!活性酸素を抑えて健康な体を!
食物繊維
食べた時のシャキっとした食感は、食物繊維によるものですが、便秘や便通の改善・解消や、コレステロールの吸収を抑制する作用、血糖値の上昇を抑制する働きをしてくれます。
カリウム
余分なナトリウム・塩分の排出を促し血圧を下げる効果や、むくみの改善や解消、筋肉の動きを良くする働きをします。
アスパラギン酸
疲労回復時に必要なミネラルと結びついて、細胞内へ栄養素を素早く吸収させ、バランスを正常に戻す働きがあることから、素早い疲労回復効果が期待できます。
ちなみに、大豆もやしには、カリウム・食物繊維・ビタミンBが、緑豆もやしや黒豆もやしの約2倍含まれています。また、胎児の発育に大事な栄養素で、妊娠中の妊婦さんには必須の葉酸も含まれています。
同じもやしでも比較すると種類によって、栄養価もかなり違ってくるんですね。
もやしの上手な茹で方はご存知ですか?もやしの茹で方やゆで時間はこちらをご覧ください。
⇒ もやしの茹で方、ゆで時間は?シャキシャキにするコツやにおいを消す方法は?
もやしの効能は?
もやしは、豊富な栄養成分を持つことがわかりましたが、具体的にどの様な健康効果、効能があるのでしょうか。一つずつ見ていきましょう。
栄養不良に効果的
もやしは、他の野菜に比べて多量のタンパク質を含むほか、豊富な栄養素をバランス良く含んでいるので、栄養を効果的に摂取できるので、体にいいと言えます。
一人暮らしで今月はピンチ!なんていうときも、食べすぎはいけませんが、値段の安いもやしは健康維持にも強い味方ですね。
腸内環境を良くする・便秘の改善
食物繊維の働きにより腸内環境を良くする事で、便秘の改善だけでなく大腸がんの予防などにも繋がります。
美肌効果
ビタミンCをはじめ、ビタミンB1、B2と豊富なビタミンを含むもやしは、肌荒れを防ぎ、シミのもとになるメラニン色素を予防するなど美容効果も期待できます。
疲労回復効果
アスパラギン酸の働きにより、素早い疲労回復効果を見せる他、疲労に対する抵抗力を高めると同時にスタミナの増加をもたらします。
風邪の予防
ビタミンCの働きだけでなく、腸内環境が整う事で免疫力も強くなり、風邪の予防に繋がります。
もずくも低カロリーで栄養満点です。もずくの栄養や効果効能はこちらをご覧ください。
⇒ もずくの栄養と効果効能はすごい!ダイエットには食事前に食べて大活躍!
もやしの栄養を逃さない調理法は?
ビタミンCは水に流れやすい性質を持ちます。また、ビタミン・ミネラル等は加熱によって成分が崩れてしまったりもします。では、栄養を効果的に摂取するにはどの様に調理するのが良いのでしょうか。
ビタミンは水に溶けると言うし、そもそも、もやしは無農薬で水だけで育てられているし…と、色々な意見が出てきたりもしますが、もやしは袋の中でも呼吸しているため臭いがこもる事もあります。
もやしの洗い方は、さっと水にくぐらせる程度に軽く洗うのが風味良く食べるポイントです。
次に、調理のときですが、加熱する際は最後に加えるなど、加熱時間を短くするのがポイントです。そうすることで成分を壊さないだけでなく、歯ごたえも良いままで食べれます。
また、茹でる事でもビタミンは流れ出てしまいますので、茹でるより蒸す方が栄養を保つ事が出来ます。茹でて使う場合は10秒ほど茹でれば十分ですので、茹ですぎないように注意しましょう。
意外と賞味期限が短いもやしは冷凍保存もできます。水を使ったもやしの長持ちする保存方法など、ご紹介していますので、ぜひご覧ください。
⇒ もやしの保存は冷凍で長持ち!家計にやさしいもやしでおいしいナムルも!
もやしのおすすめレシピ
卵で炒めたり、千切りにしたきゅうりとナムルにしたり、お味噌汁に入れたり、ごま油でニラやピーマンと野菜炒めやラーメンのトッピングなど、もやしはいろんな調理方法で使えます。
もやしの栄養と効果効能がわかったところで、ここでは、もやしを使った簡単おすすめレシピをご紹介します。
タモリ流もやし炒めの材料
【材料】
もやし 一袋
コンソメキューブ 一個
★ 料理酒 小さじ1
★ 塩 小さじ1/4
★ コショー 少々
炒め油 大さじ1
【作り方】
1⃣ コンソメに大さじ2の水を入れて、電子レンジで20秒ほど加熱します。
2⃣ ★の調味料をボールに入れて混ぜます。もやしはさっと洗っておきます。
3⃣ フライパンに油を入れて熱し、もやしをさっと強火で炒めます。
4⃣ もやしが透き通ったら合わせた★の調味料を入れて、混ぜます。
5⃣ 強火でさっと水分を飛ばして出来上がりです。
参考レシピ http://cookpad.com/recipe/2395107
これは、タモリさんの人気のもやしレシピだそうです。とってもシンプルですが節約レシピとしてもおすすめですし、何よりおいしいので、ぜひ試してみてください。
もやしと鮭と梅肉のホイル蒸し
【材料】
鮭 …1切れ
もやし …1/2袋
梅干し …1個
酒 …大さじ1
【作り方】
1⃣ もやしはさっと洗って水気を切ります。
2⃣ アルミホイルを大きめに切り、真ん中あたりにもやしを広げて置きます。
3⃣ もやしの上に鮭をおき、その上に梅干しを手でちぎって散らしていきます。種は除いておきましょう。
4⃣ 酒をふったら、ホイルの端の方を真ん中に集める様に持ってきて、材料を包み込む様に口をしっかり閉じます。
5⃣ フライパンに置き、蓋をして弱めの中火で蒸し焼きにし、鮭に火が通ったら完成です。
もやしと鮭でシンプルですが、梅肉と鮭の塩気だけであっさり食べれて美味しいですので、こちらもぜひ試してみてください。
鮭も栄養満点の食材です。鮭の栄養や効果はこちらをご覧ください。
⇒ 鮭の皮も食べる!栄養、効果は皮にもたっぷり!アスタキサンチンが豊富な健康食!
まとめ
今回は、もやしの栄養や効果効能についてご紹介しましたが、安価な上に栄養豊富でしかも、どんな食材とも合い、様々な調理法でお料理が可能な万能食材のもやし、良い所だらけですね。
一年中、価格も安定して手軽に手に入りますが、もやしと言えば節約料理という考え自体を改めたくなりました。が、かといって毎日もやしだけの生活や食べすぎはよくありません。
美味しい食べ方をいっぱい研究して、他の野菜もバランスよく使って、食卓に並べる機会を増やしたいものですね。