3月、4月の春が旬のあさり。潮干狩りで獲ってきたり、旬の時期、スーパーでお手頃に買えたり、おすそ分けを貰ったりするとその日のうちには食べきれないということもあるかもしれません。
貝類って日持ちがしないので、その日のうちに食べ切らないと心配ですが、きちんと保存をすれば翌日でも美味しく食べられるんですよ。
今回はあさりの保存方法、冷蔵や冷凍、保存期間や使い方、保存食レシピをご紹介します。
あさりの保存方法、保存期間は?
あさりの保存の仕方はあさりが手元にやってきた時にどのような状態であったかにより少し異なります。
あさりの常温保存は?
出回り始める2月頃ならばともかく、春先や夏場になってのあさりの常温保存はあまり向きません。砂抜きをする2~3時間程度ならば常温においても大丈夫ですが、砂抜きを終えたものは冷暗所で保管するのが良いでしょう。
あさりを冷蔵庫で保存するには?
潮干狩りで取ってきたような砂抜きをしていないあさりを保存する上での適温は10~15℃程度です。あさりは海にいる時、大抵は砂の中に潜っています。
ですので保存環境もできればそれに近い環境を作ってあげることが望ましいといえます。冷蔵庫のチルドルームやパーシャル室ではなく、比較的ゆるやかに冷やす野菜室が適しています。
保存の仕方は、あさりがなるべく長生きできるように配慮する必要があり、あさりが酸欠になってしまう恐れのある密閉はご法度です。
まず、ボウルに3%程の塩水を用意し、あさりを入れます。水の量はあさりがひたひたになるくらいで良いでしょう。ラップをふんわりとかけるか新聞紙をかぶせて冷蔵庫へ。この際もラップに穴を開けたりして酸素が行き届くようにします。
保存中は毎日塩水を取り替えるようにしてください。
またはもう一つ保存の方法があります。濡らした新聞紙かキッチンペーパーにあさりを包んで冷蔵するという方法です。こちらも新聞紙が乾燥してしまわないように定期的にチェックして湿らせてやる必要があります。
保存期間はどちらも1~2日ほどです。長く保管すればするほどあさりの身が痩せていくのでなるべく早く食べたほうが美味しく頂けます。
またこの保存期間についてはあさりのコンディションにも左右されるので、もし加熱してみて口の開かなかったものや濁った水が出ている、異臭がするなど腐っている様子であれば食べずに処分しましょう。
パックに入ったあさりは?
スーパーなどで売られている砂抜き済みのあさり。こちらは砂抜きが済んであるのであればそのパックのまま冷蔵することができます。
水に漬けられていない状態で売られているものは4℃以下で保存をしていることであさりを仮死状態にしています。
これが5℃以上になってくるとあさりの活動が再開されてしまう可能性があるので、保存場所は冷蔵庫の野菜室よりもチルドルームが適しています。
保存期間はパックに記載されている消費期限を守るようにしましょう。
あさりの栄養はご存知ですか?
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あさりは冷凍できる?
スーパーで買ってきたあさりも潮干狩りで取ってきたあさりも冷凍保存をすることができます。
あさりを殻付き冷凍する場合は?
冷凍保存するにはまず砂抜きをします。あさりを1%の食塩を入れた水に入れて暗い場所に2~3時間おいて砂抜きをします。砂抜きが終わったら真水で殻同士をこすり合わせてしっかりと洗います。
キッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取り、フリーザーバッグに入れて空気を抜いて口を閉め冷凍保存をします。
金属製トレーがあれば、トレーにあさりが重ならないようにして並べ、冷凍庫に数時間入れて、あさりが凍ったらフリーザーバックに入れて保存すると急速冷凍できてよりおいしくいただけます。
調理の際には凍ったまま鍋やフライパンなどで加熱して使います。解凍してしまうと貝の口が開かなくなるので解凍はしないでおきましょう。
あさりをむき身で冷凍保存!
あさりはむき身でも冷凍保存をすることができます。殻からだすのがちょっと手間ですが、お料理するには便利ですね。
むき身にする方法は、砂抜きをしたあさりを軍手をした手でしっかりと持ち、ナイフを貝の横から差込んで開き、身を取り出します。むき身はフリーザーバッグに入れて、空気をしっかり抜いて冷凍をします。
こちらも解凍せずそのまま調理をします。保存期間はどちらの方法でも1ヶ月ほど可能です。
あさりの砂抜きの方法はご存知ですか?短時間でもできる砂抜きの方法はこちらをご覧ください。
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冷凍したあさりの食べ方、使い方は?
殻付きで保存をしたあさりは、解凍せず凍ったまま熱したフライパンに投入してスパゲティボンゴレにしたりバターソテーにしたり、味噌汁や潮汁にしても美味しいですよね。凍ったままでも殻は開きますので、万が一開かずに残ったものは食べようとせず処分をするようにして下さいね。
むき身で保存をしたあさりは炊き込みご飯や佃煮にそのまま鍋や炊飯器に入れてしまえるので使いやすくておすすめですよ。
あさりは冷凍することで旨味のもとであるグルタミン酸が増加するという研究結果も出ています。旨味が増したあさりでしっかりと出汁を味わえるお料理にすると良いですね。
あさりの保存食レシピ
あさりの保存食と言えば、あさりのしぐれ煮ですね。こちらはむき身にせず、貝のままあさりを先に蒸してから作るので簡単ですよ。
あさりのしぐれ煮
甘辛く炊いたあさりのしぐれ煮はご飯のおかずにぴったりです。おにぎりやお弁当にもおすすめです。
1⃣ 殻付きのあさり300gは砂抜きをして殻をこすり合わせてしっかりと洗い、鍋に入れます。酒大さじ1を振り入れ弱めの中火で蒸し煮にします。口が開いたら貝と煮汁を分けます。
2⃣ 貝の煮汁に刻んだ生姜ひとかけと味醂大さじ2、甘露しょうゆ大さじ1と1/2を加えて弱火にかけます。
3⃣ 貝の殻から身を外して2⃣が煮立ったらそこに身を投入し、2~3分煮ます。
4⃣ 貝を取り出し冷ましておきます。煮汁は更に煮詰め、煮汁にとろみが付いたら貝を戻し、ひと煮立ちさせます。貝をまた取り出して煮汁を更に煮詰めます。煮詰まったら、煮汁をあさりにかけて保存します。
保存は、保存容器に入れて冷蔵庫で保存しましょう。保存期間は約1週間です。
参照:https://cookpad.com/recipe/252271
⇒ あさりのしぐれ煮
まとめ
殻ごと冷凍をしたあさりがちゃんと口を開くなんてちょっとびっくりですよね。しかも美味しさもアップしているなんて保存もできた上に良いことづくしではありませんか?
大量に貰ったりとれたあさりはその日のうちに食べきれないと思ったら、なるべく早めに砂抜きをし、冷凍庫へ入れてしまうのが得策かもしれませんね。食べきれないあさりは冷凍庫へ、または保存食を作って活用してみてくださいね。