甘くてふわふわのホイップクリームは手作りケーキのデコレーションには欠かせませんよね。しかし、自分で生クリームを立ててみると、混ぜ足りてなくてゆるゆるだったり、逆に混ぜすぎてボソボソになったりと失敗することありませんか?
でも、ちょっとしたコツを押さえる事で、お店のようなふわふわなホイップクリームを作ることができますよ。しかも、とても時間がかかるイメージの強い泡立てが時短で出来る方法もあるのです。
今回は、生クリームの泡立て方や裏ワザ、コツや失敗した時の対処法についてご紹介します。
生クリームの泡立て方は?
生クリームを泡立てる前に、まず準備が必要です。生クリームとボウル、泡だて器はできれば冷蔵庫で冷やしておきましょう。
もし、泡だて器なしでする場合は、お箸を代用に使います。お箸を6本ほど用意して、2本ずつ上の部分をゴムでくくって、最後に全部をまとめて、先端は輪になるように広げておきます。
泡立てるときもボウルを氷水にあてがってやると、綺麗なホイップクリームが作れます。
生クリームを泡立てる適正温度は5~8℃で、この温度で泡立てることで、生クリームの脂肪分が空気を抱き込みやすくなり、しかも安定した空気の粒を作ることができるのです。
生クリームに手早くたっぷりの空気を含ませるためにも、泡だて器やボウルは大きめのものを使用することをおすすめします。
では、早速、泡立て方を見てみましょう。
1⃣ 氷水にあてがったボウルに基本の材料、生クリームと砂糖を一気に入れます。
味付けにもなる砂糖の分量はお好みですが、だいたい生クリームの量の1割程度です。あまり入れすぎると泡立てる時間が長くなったり、泡立たなかったりするので注意しましょう。
2⃣ ボウルを斜めにして、泡立て器を左右に大きく早く動かして空気を含ませます。
このとき、泡だて器をボウルにぶつけすぎると、ボウルや泡だて器の小さな破片などが生クリームに混じってしまうことがあるので、出来るだけ泡だて器とボウルはぶつけないようにしましょう。
3⃣ とろみが出てきたら、泡だて器を大きく円を描くようにゆっくりと動かし、様子を見ながら好みの硬さにします。
たっぷりの生クリーム、おいしいですよね。初めて見たときは驚きましたが、エッグスンシングスのパンケーキも最高でした。
生クリームの硬さの目安は次の通りです。
*6分立て*
泡だて器ですくうと、するすると落ちていき、跡が付いてもすぐに消えてしまう状態です。ここまで泡立てると、固まるのは早いので注意しましょう。
*7分立て*
泡だて器の中で少しとどまってゆらゆらと落ち、跡が少し残る状態です。ケーキの表面全体に塗るときに適しています。
*八分立て*
泡だて器の中でしばらくとどまって、ぼったりと落ちる状態です。ロールケーキやスポンジの間に挟むときに適しています。
よく「ツノが立つ」といいますが、泡だて器を離すと三角のツノが立ちますが、この8分立ての状態を指します。
*9分立て*
泡だて器の中でとどまって落ちない固めの状態です。絞り出し用のデコレーションに適しています。
絞り袋に入れて使いますが、絞り袋や絞り器がない場合はサランラップやクッキングシート、フリーザーバックやビニール袋などで代用できますよ。
もちろん、ハンドミキサーなしでもできますが、最初から最後まで手動で泡だて器でホイップするのは時間もかかりますし、腕が疲れてしまいます。もし、電動泡だて器、ハンドミキサーがあれば利用しましょう。ただし、ハンドミキサーだとすぐに混ぜすぎてしまう恐れがあります。
上手に使うには、始めはハンドミキサーの高速を使用して、とろみがつく~6分立て程度になったら泡だて器に持ち替えるようにして、様子を見ながら作ってみてください。
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生クリームを作る裏ワザ、コツは?
生クリームを簡単に短い時間で早く泡立てる方法をご紹介します。
ジャムを加える
生クリーム50ccに対して大さじ1/2のジャムを入れて混ぜます。
ジャムの成分であるペクチンが生クリームの脂肪をつなぐ役割をするため凝固が早まります。ほんのりとジャムの色と味が付いてしまいますが、気にならない方にはおすすめです。
生クリームを冷凍庫で少し冷やす
生クリームを泡立てる10分くらい前に冷凍庫に入れておくだけです。
これだと、ボウルに氷水をあてがう必要もありません。ただし、冷やしすぎて凍ってしまうと分離して泡立たなくなるので、使う直前に入れて、冷凍庫に入れたことを忘れないように注意してくださいね。
ミキサーで作る
生クリームと砂糖をミキサーに入れてスイッチを入れるだけです。
簡単ですが、生クリームの泡立ち具合が分かりにくいので、固まり過ぎないように注意してください。
ちなみに、生クリームにレモン汁を加える方法もあります。生クリーム100ccに対して小さじ1程度のレモン汁を入れ混ぜたら泡立てます。
レモンの酸が生クリームのたんぱく質を凝固させるため、早く泡立ったように見えるのですが、これは空気を含ませて混ぜた状態ではないので、ホイップクリームではなくサワークリームのような状態になります。
また、メレンゲを泡立てるときにレモン汁を加えると、卵白が中性に近くなって気泡が安定するので泡立てやすくなりますよ。
生クリームが固まらないときは?
時々、生クリームができない、固まらないときがありますが、原因は、冷やし過ぎてたり、泡立てる時間が短い、または砂糖の入れすぎなどが考えられます。
生クリームを泡立てて固くする方法は、結構の重労働ですので、根気よく泡立てる必要があります。
もし、最終的に泡立たない場合の生クリームの使い方は、プリンやフレンチトースト、チーズケーキやムースなどの生クリームを使ったお菓子やカルボナーラやビーフストロガノフなどのお料理、またコーヒーやココアに添えるなどして使えますよ。
泡立てすぎてしまった場合は?
泡立てているときに、ついつい見過ごして、泡立てすぎることもありますよね。例えば、七分立てにしたかったのに8分立てにしてしまった場合などは、泡立てていない生クリームをほんの少し足して、ゆっくり全体になじむ様に混ぜると少し緩みます。
生クリームを全て使ってしまったという場合は、牛乳でも代用可能です。ただ、あまり入れすぎるとシャバシャバになってしまいますので注意してください。
この方法で、混ぜすぎて分離しかけた生クリームも、うまくいけばとろりと良い状態になることもあります。
もし、完璧に分離してしまって修正が聞かない場合は、分離して出た水分を捨ててバターとして活用しましょう。
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まとめ
生クリームは温度に敏感です。泡立てているときもそうですが、泡立てた後も温度が上がり過ぎないように気をつけましょう。
せっかくふわふわに上手に泡立てられても、温度の高いところに置きっぱなしではすぐにだれることになります。
簡単・時短の方法もあるので、使いたい時に、しかも少量でもさっとホイップクリームが作れます。あまりご家庭で作らないという方も、自家製手作りのホイップクリームをホットケーキやスイーツやデザートに添えたりして、楽しんでみてくださいね。