春になると山菜がおいしい季節ですね!特に私はこごみの天ぷらが大好きなのですが、旬が短くてあっという間に過ぎてしまいます。去年も旬の終わりにやっと見つけて食べることができました。
今回は、そんなこごみの旬や栄養、下処理の方法、保存方法やおいしい食べ方などについてまとめてみました。
こごみとは?
こごみの旬は4月から6月で、一般的に山菜としては青こごみと呼ばれ、こごめとも呼ばれるそうです。
こごみは「クサソテツ」の若芽ですが、「クサソテツって、なに?」と思いますよね。下の画像がクサソテツ、シダの一種です。かわいいこごみが成長するとこんなに大きくなってしまいます。
こごみは同じく山菜のわらびやぜんまいと似た植物で、見分け方はこごみは全体的に緑色ですが、ゼンマイはどちらかというと茶色っぽく先のところがふわふわした毛に覆われています。わらびは、穂の先がお団子のように、ぎゅっと手を握った感じになっています。
山菜と言えば、わらびやぜんまいのようにアクが強いイメージがありますが、こごみはアクが少なく食べやすい山菜なので、お子さんも安心して食べられます。こごみの味は、どちらかと言うと無味に近く、シャキシャキした食感です。
また、こごみには先端部分に独特の「ぬめり」があります。先がくるっとなってわらびのような形をしていますが、クサソテツの画像のとおり、食べられるのは先が丸くなっている時期だけです。
というのも、こごみは成長がとても早く、1週間ほどで若芽が開ききってしまいます。ですので、旬はほんの数日~1週間です。
その年の気候にもよりますが、桜が終わってだいたい4月の終わりから5月の頭くらいが旬でしょうか?車で出かけて、道の駅などにあったり、東京だと有楽町にアンテナショップがたくさんありますが、そこでも地場産の新鮮な野菜が買えるのでよく見に行くのですが、去年はそこでこごみを発見しました。
一袋にたくさん入っていましたが、値段は都内だからか、若干高めの500円ほどでした。
ちなみに、交通会館のあたりはたくさんアンテナショップがあったり、毎回ではないようですが、休みの日には野菜のマーケットも出店しているので、お近くに来られた時はぜひ立ち寄ってみてください。
同じく山菜のこしあぶらも天ぷらにすると絶品です。こしあぶらの食べ方はこちらをご覧ください。
⇒ こしあぶらの食べ方や下処理は?保存方法は塩漬けや冷凍も?てんぷらが絶品の山菜!
こごみの栄養や効果効能は?
歯の部分がまさに力を蓄えている山菜のこごみですが、どういった栄養素が含まれるのでしょう?
こごみは、B-カロテンやビタミンC,ビタミンEなどのビタミン類をバランスよく含んでいます。
βカロテンは体内でビタミンAに変わりますが、体の老化を防いだり、抗酸化作用や胃などの粘膜を正常に保ってくれます。
ビタミンCは免疫力をアップし、風邪の予防やコラーゲンを作るので美肌効果が期待でき、また鉄の吸収を助け、貧血を防ぎます。
そして、ビタミンEにも抗酸化作用があり、血流をよくして、老化を防ぐ作用や動脈硬化などの生活習慣病を防ぎます。
他にも、貧血の予防や妊娠中に必要とされる葉酸や、食物繊維も豊富で、腸を整え、便秘の改善、解消や大腸がんの予防が期待できます。
山菜には栄養がたっぷり含まれていますが、一度にたくさん摂取してしまうと、吹き出物がでたりするので、少しずつ摂取するのがおすすめです。
こごみの下処理は?
こごみの下処理、といってもとても簡単です。
下処理の方法は、
こごみはくるっと中に内巻きになっていますが、そこが茶色くなっていて、かつお節のようなくずのようなものがついているので、ボールに水を張って、その中で内巻きの部分を優しく引っ張りながらきれいに洗います。
次にあく抜きですが、アクが少ないので、長く茹でる必要はありません。
こごみの茹で方は、
沸騰したお湯に塩を一つまみとこごみを入れて、大きさにもよりますが2~3分茹でたら、ザルに挙げて流水で冷まします。
若葉の部分は水をよく吸い込み、その部分に水がたまるので、特に茹でてから天ぷらにするときなどは、しっかりと水気を切って使いましょう。これで下ごしらえは完了です。
こごみの保存方法は?
こごみの保存の仕方は、こごみが乾燥しないように新聞紙に包んで、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。保存期間は2~3日で、あまり日数が経過すると全体的に硬くなってしまいます。
また、こごみは冷凍保存も可能です。たくさん手に入ったときは慌てて食べずに冷凍保存しておけばいいですね。さっと油通しして冷凍保存しておくと、色もきれいでおいしさも保てます
冷凍の保存方法は、
1⃣ こごみの下処理をして、少し固めに30秒から1分程茹でます。
2⃣ 冷水で冷ましたら、水分をしっかり拭きます。
3⃣ 密閉袋などに入れてしっかり空気を抜いて、冷凍庫で保存します。
金属バットの上に置いて、急速冷凍できればよりおいしく保存できます。冷凍したこごみの食べ方は、すでに冷凍前に茹でているので自然解凍して、胡麻和えやくるみ和えなどの和え物や炒め物に使えます。
また、こごみは乾燥して保存もできます。
乾燥の仕方は、冷凍の時と同じように1~2分茹でます。ザルにこごみを広げて日当たりのいい場所で、2~3日天日干しをします。しっかり乾燥したら、密閉容器にできれば乾燥剤を入れて常温で保存します。
保存期間は、1か月ほどです。
また、長期保存にしたい場合は、塩漬けも便利です。
塩漬けの方法は、水で洗って汚れを落としたら、水気をしっかりふきとり、容器や樽にビニールをひいて塩、こごみと層になるように重ねていき最後は塩で覆います。最後に山菜の重さの2~3倍の重石をのせたら完成です。
こごみの30%ほど塩を使用すると、常温で6ヶ月ほど保存が可能です。
こごみのおいしい食べ方レシピ
こごみを使った料理は天ぷらにしたり、煮物にしたり、和え物やお浸しにしたりといろんな調理法で使えますが、やはり天ぷらにして食べるのが一番おいしいと言われています。
こちらは同じく旬のタラの芽を一緒に揚げるてんぷらのレシピです。旬の季節がほぼ同じなのでぜひ一緒に味わってみてください。
たらの芽とこごみの天ぷら(2人分)
【材料】
たらの芽 10~12本
こごみ 5枚
<衣>
小麦粉 大さじ4
片栗粉 大さじ1
水 大さじ4
酢 大さじ1
<揚げ油>
サラダ油・ごま油 適宜
【作り方】
1⃣ 天ぷらの下ごしらえは、たらの芽は外側のがくを取り、こごみは穂先の方を使います。
2⃣ ボウルに分量の水を入れ、小麦粉・片栗粉を加え、さっくりと混ぜ、最後に酢を混ぜて衣を作ります。
3⃣ たらのめ、こごみに小麦粉(分量外)をまぶします。
4⃣ 揚げ油は、サラダ油2・ごま油1の割合で混ぜて、火にかけ、それぞれに衣をつけたら、170℃~180℃の温度の油に入れてカラリと揚げます。揚げる時間は大きさによりますが、1~3分くらいで揚げすぎに気を漬けましょう。
出典:http://www.ja-minenobu.or.jp/life/recipe_single.php?id=77
お好みで塩を少々添えて食べますが、塩で食べるのがこごみの味を楽しめるので私もおすすめします!こごみは油との相性がよく、天ぷらの他に炒め物にもよく合います。
こごみは茹でて、わさび醤油やマヨネーズで食べたり、ごま油、塩と醤油を加えてナムル風にしてもおいしいですよ。また、くるみ和えにしたりといろんな食べ方があります。天ぷらもいいですが、ときには違った食べ方もいいですよね。
わらびの食べ方はご存知ですか?わらびも意外と簡単にお料理に使えますよ。
まとめ
今回はこごみの栄養や下処理や茹で方、食べ方についてご紹介しましたがおいしいこごみを多くの方にぜひ味わっていただければうれしいです。
こごみの旬の季節はほんとに短いですので、ぜひ、その時期には忘れずに召し上がってみてくださいね。