こしあぶらの食べ方や下処理は?保存方法は冷凍塩や漬けもOK!天ぷらが絶品の山菜!

 

こしあぶらは全国的に自生している山菜ではありますが、スーパーや小売店ではめったに販売していない珍しい山菜です。

 

山菜を採ったり山に入ったりする習慣がなければご存知でない方もいらっしゃいますよね。では一体、こしあぶらとはどんな山菜で、下処理や食べ方はどのようにすればいいのでしょうか?あく抜きは必要なのでしょうか?

 

今回はこしあぶらの下処理や保存方法、おいしい食べ方レシピを合わせてご紹介します。

 

こしあぶらとは? そして旬は?

 

こしあぶら?濾した油?なんて思うかもしれませんがそうではありません。こしあぶらはタラノキウドと同じくウコギ科の植物の名称で、木の芽の部分を食べるために採った山菜です。

 

こしあぶらはタラの芽に似た山菜として間違えられやすいのですが、こちらがタラの芽です。

画像引用元

⇒ タラの芽の下処理や食べ方、保存方法は?栄養もたっぷりの山菜の王様!

 

そしてこしあぶらがこちらです。確かによく似ていますよね。

画像引用元

 

タラの芽との見分け方は、タラの芽は枝先に芽がひとつしかありませんが、こしあぶらは上の画像のように芽が伸びて葉が5枚あります。

 

昔はこのこしあぶらの樹脂を濾過し、塗料として使用したことから「漉油」という字を書きます。

 

北は北海道、南は九州と全国に自生していて、春の山菜のこしあぶらの旬の時期は春から初夏に掛けてで、開きはじめの芽は美しい黄緑色をしていて「山菜の女王」とも呼ばれています。

 

芽が出始めて間もなく、枝の先の葉が閉じているものを「筆葉」と呼びます。この筆葉が最も美味しいとして珍重されています。食べてみたいですね!

 

下処理の方法、あく抜きは必要?

 

山菜と言えば、ふきのとうにわらびなど必ず下処理やあく抜きが必要ですが、こしあぶらも同じように下処理が必要です。

 

こしあぶらの下処理は「ハカマ」の部分を取ってから調理をします。油で揚げる調理をする場合はあく抜きは必要ありませんが、それ以外の調理法にはアク抜きが必要です。

 

アク抜きの方法は、

1⃣ お湯を沸かし沸騰したら、お湯に対して2%の塩を入れます。

2⃣ こしあぶらを2~3分茹でたら、冷水にとりしばらくの間さらしておきます。

 

意外と簡単で調理しやすいですね。特に、筆葉のような若い芽の場合には長時間のアク抜きはしなくても、サッと茹でるだけで食べることができます。

 

こちらの動画ではこしあぶら、またタラの芽のはかまの取り方がわかりやすいので参考にしてみてください。天ぷらのつくり方もわかりやすいですよ。

 

動画: 山菜天ぷら(タラの芽とコシアブラ)

 

こしあぶらの保存方法は?

 

こしあぶらは山菜ですから、傷むのが早く、あまり長期間そのままで保存することはできません。品質もそうですが、せっかくの香りも失われてしまいます。ですので、なるべく早く食べきることを前提に、もしそれが難しいようであれば一手間加えて保存してしまいましょう。

 

冷蔵庫で保存するには?

冷蔵庫で保存をする場合には、こしあぶらを新聞紙で包み、少し穴を開けたポリ袋に入れ、野菜室で保管します。

 

保存期間は2~3日ですが、なるべく早く食べてしまいましょう。

 

冷凍庫で保存は可能?

こしあぶらは冷凍保存ができます。冷凍する場合は、一度湯通ししておきます。

 

こしあぶらの冷凍方法は、

1⃣ お湯を沸騰させ塩少々を入れ、こしあぶらを入れて1分半ゆでます。

2⃣ 氷水にとり、しばらくさらしてアクを抜いたら水気をしっかりと切ります。

3⃣ 金属製のバットやトレーに広げて冷凍をします。

4⃣ 凍ったら小分けにしてラップで包み、フリーザーバッグに入れて冷凍庫で保管します。

 

保存期間は2~3ヶ月可能です。使用する場合には冷蔵解凍もしくは凍ったまま調理をしてください。

 

塩漬け保存

ふきやわらびも塩漬けしますが、こしあぶらも塩漬けすると1年ほど保存ができます。

 

こしあぶらの塩漬け

1⃣ こしあぶらのハカマを取り除き、こしあぶらの重さを測ります。

2⃣ こしあぶら1kgに対して塩200gさし水200ccを用意しておきます。

3⃣ 漬物容器に半量の塩を入れ、こしあぶらを入れて更に残りの塩を加えます。

4⃣ さし水を端の方から回しかけます。

5⃣ 重石を乗せ冷暗所で保管します。およそ15日程経過したら完成です。

 

15日以上保存をする場合は、15日経った後5⃣の水を捨ててしっかりと水気を切り、同じ分量の塩と水でもう一度漬けます。

 

塩漬け保存は20%の塩分量で作ると、およそ4ヶ月保存が可能です。

 

食べる際には、水にさらして塩抜きをしてから使って下さいね。

 

ふきも塩抜きで1ヶ月保存できます。ふきの保存方法はこちらをご覧ください。

⇒ ふきの保存、塩漬けや冷凍方法は?早めの処理が必要なふきは保存レシピで!

 

こしあぶらのおいしい食べ方は?

 

色々な食べ方や調理法のあるこしあぶらですが、やはり一番人気は天ぷらや素揚げなどの揚げ物です。その他、こしあぶら味噌やおひたし、パスタ、ソテー、山菜ご飯のトッピングに用いても美味しいですよ。

 

今回は、人気のこしあぶらの混ぜご飯をご紹介します。ぜひ作ってみてください。

 

こしあぶらの混ぜご飯

山菜といえばご飯に混ぜるとふんわりとその香りを楽しむことができる混ぜご飯も人気ですよね。頬張れば口いっぱいにこしあぶらの風味が広がります。

1⃣ 油揚げ2枚を豆粒程の大きさに刻みます。

2⃣ こしあぶらをアク抜きし水気を絞って1~2cmに切ります。

3⃣ フライパンを温めごま油大さじ3を熱し、1⃣をカリッとするように炒めます。

4⃣ 3⃣に2⃣を入れ、ほんだし大さじ1、昆布つゆ大さじ3、みりん大さじ1を加えて混ぜ、全体に味が回ったら火を止めます。

5⃣ いりごま大さじ3を加えて混ぜ、冷まします。

6⃣ 炊いたご飯3カップに5⃣を混ぜてできあがりです。

出典: https://cookpad.com/recipe/2612309

こしあぶらの混ぜご飯♪

 

山菜は栄養たっぷりで、その旬にしかなかなか味わえないので見つけたらぜひ調理してみてください。私のお気に入りは何といってもこごみです!こごみの食べ方はこちらをご覧ください。

⇒ こごみの食べ方、下処理の方法は?こごみはやっぱり天ぷらにしたら最高!

 

まとめ

 

今回はこしあぶらの食べ方などについてご紹介しましたが、さっと茹でたものをお蕎麦に乗せて山菜そばにしたり、天ぷらにすると絶品です。

 

爽やかな香りが春を思わせる、まさに山菜の女王といった感じのこしあぶら。なかなか手に入りにくいので、見かけたらぜひ美味しくお料理したり、たくさんあれば、冷凍保存や塩漬けにして、旬の季節以外にも楽しんでみてください。

 

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