美容と健康に良いとされる豆乳。最近では色んなフレーバーも出て、飲みやすくなりましたよね。ここ数年、甘酒豆乳も体にいいと人気ですので、気になっている方も多いのではないでしょうか?
牛乳が苦手という方の中には、牛乳の代わりに豆乳を飲んでいる方もきっといらっしゃいますよね。
ただ、豆乳は大豆に水分を加えて磨り潰し、煮て濾したものなので、牛乳とは全く成分も違います。では、どのような栄養や効果があるのでしょうか?
今回は豆乳の栄養や効能、女性や男性、それぞれへの効果や飲み方、飲む時間による効果についてご紹介します。
豆乳にはどんな効果や効能があるの?
豆乳の原料は大豆ですが、大豆はあまり消化に良くないとされています。しかし、豆乳になると、その消化吸収率は高く92~98%にもなります。
大豆だと消化しにくくて食べられない!という方にも豆乳は手軽に大豆の栄養を摂取することができるのです。つまり、ご高齢の方や病気の方、赤ちゃんの離乳食にも適していると言えます。
ちなみに豆乳には調整豆乳と無調整豆乳がありますが、その違いは無調整は大豆以外何も加えられていないもので、調整豆乳は砂糖や食塩、香りなどが加えられ、飲みやすく加工されたものです。
値段はメーカーによって異なりますが、1回飲みきりのものだと100円前後で、1リットル入りは200~300円前後で販売されています。
豆乳には、大豆たんぱく、イソフラボン、サポニン、レシチン、オリゴ糖、フィチン酸、ビタミンB群、ビタミンE、カリウム、マグネシウム、不飽和脂肪酸など、挙げるとすごい数になりますが、実に多くの栄養素が含まれています。
では、豆乳を飲むことによってどんな効果があるのか、見てみましょう。
肥満防止、動脈硬化の予防 (大豆たんぱく・サポニン・レシチン)
動物性食品と比べて低カロリーな大豆たんぱくは、基礎代謝を活発にしたり、他の食べ物で摂取した余分な脂質と結び付き、そのまま体外へ排出したりする働きがあります。
また、主要な大豆たんぱく成分「β-コングリシニン」が内臓脂肪や中性脂肪を効果的に低減させることが、最近分かってきました。
サポニンは豆科の植物に多く含まれる成分で、強い抗酸化作用があります。
⇒ 作用抗酸化作用とは?簡単にわかりやすくご紹介!活性酸素を抑えて健康な体を!
特に大豆に含まれるサポニンは、腸で吸収したブドウ糖が脂質と合体しないように抑制し、脂肪が溜まるのを押さえる働きがあります。
また、血液中の悪玉コレステロールが多くなり酸化されると、血液の流れが滞り、血液がドロドロになるので動脈硬化などの原因となりますが、サポニンにはこの悪玉コレステロールを下げる効果もあります。
レシチンは脂質の一種ですが、親水性と親油性の両方の性質があり、界面活性剤のような働きをします。
この性質の乳化作用によって、血管内のコレステロールを溶けやすくしたり、細胞内の老廃物を血液中に溶かしたりして血管を綺麗にし、血行を良くする働きがあります。
これを脂肪代謝機能と言うのですが、この機能によって、肝臓の中の脂肪も減らしてくれるので、お酒を飲む人に多い脂肪肝の予防にも効果があります。
この3つの成分の働きによって、豆乳は肥満防止、動脈硬化の予防に効果があると言えます。
記憶力の向上、認知症の予防
レシチンは脳の活性化にも効果があります。レシチン自体が脳の情報伝達に関わる神経細胞の重要な成分となります。
レシチンを構成する成分のひとつに「コリン」と言う成分があるのですが、食物と一緒に摂られたレシチンが腸内で分解されコリンとして独立し、脳に運ばれて「アセチルコリン」と言う「情報伝達物質」に変わります。
アセチルコリンは脳から神経細胞へ、そして神経細胞から神経細胞へ情報を送る働きをしています。
よって、レシチンがコリン、コリンがアセチルコリンとなることによって、脳の情報伝達がスムーズになり、記憶力の向上や認知症の予防に効果が期待できるのです。こういったことから、受験勉強や仕事中の間食にも豆乳はおすすめです。
骨粗鬆症、乳がんの予防 (イソフラボン)
イソフラボンとはフラボノイドに分類される栄養成分の一種で、女性ホルモンのエストロゲンと良く似た働きをします。乳癌はエストロゲンの過剰分泌が原因のひとつと考えられています。
イソフラボンはエストロゲンが足りなければ補い、多すぎるときは減少させようと働くため、乳癌などのホルモン依存症の癌予防に効果が期待できるのです。
また、更年期過ぎなどにより、それまで骨を丈夫にするのに役立っていた女性ホルモンが減少し、骨にカルシウムが届けられにくくなることで骨粗鬆症になりやすくなりますが、イソフラボンの働きによってそれを予防することができます。
年を重ねるごとに、特に女性は骨粗しょう症のリスクが高くなるので、ここでも豆乳はおすすめの飲み物ですね。
腸内の善玉菌を増やす (オリゴ糖)
オリゴ糖は豆乳の甘味などを引き出す大豆の糖質を構成しています。
善玉菌のビフィズス菌は次のような働きをしてくれます。
✔ 腸内の悪玉菌の繁殖を抑える
✔ 腸の活動を活発にする
✔ 免疫力を向上させる
✔ 発癌物質を分解する
オリゴ糖はこういった役割をしてくれるビフィズス菌のエサとなるのです。
豆乳を飲んでオリゴ糖を摂取すると、ビフィズス菌がそれを食べて増殖し、腸内環境の改善に役立つということになります。
特に、最近は腸内環境を整えることが、認知症や花粉症の予防、改善につながるとされていますので、積極的に摂取するのはよさそうです。
酒粕も腸内環境を整えるのにいい働きをしてくれます。私も大好きで特に冬は欠かせない酒粕、そんな酒粕の栄養や効果効能はこちらをご覧ください。
⇒ 酒粕の栄養と効果効能は?肌も腸内環境もきれいにするまさに飲む点滴!
豆乳を摂取すると、女性にはどんな効果が?
先程述べたように、豆乳に含まれるイソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをします。
また、ホルモンバランスの調整をする働きもあり、生理前の肌荒れやむくみ、便秘などの不調、イライラや落ち込みなどの症状、月経前症候群にも有効とされています。その上、生理痛を緩和する効果も期待できます。
そして何より、イソフラボンはコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促したり、角質の水分量を増やすことで肌の保湿力を強化させる働きもあるのです。つまり、豆乳は肌をぷるぷるつやつやにしてくれる美肌効果も期待できるのです。
また、豆乳はバストアップの効果も期待できるそうなので試してみる価値はありますよね。
女性に沢山のいい効果をもたらしてくれる豆乳ですが、ただ、飲み過ぎると逆効果になってしまいます。ホルモンバランスが崩れたり、冷え性になったり、体が浮腫むようになったりと、様々な不調が現れる恐れがあります。
豆乳の効果を得るには、適量を毎日飲むことが大切です。1日の摂取量として、200ml程度を目安にし、毎日飲む習慣をつけるといいですね。
ちなみに、キッコーマンの豆乳の場合、無調整豆乳も調整豆乳もカロリーは100mlで約58キロカロリー、200mlで約115キロカロリーです。
きな粉の栄養や効果効能はご存知ですか?豆乳にはほとんど含まれない食物繊維もきな粉には豊富で、きな粉も女性、男性共に効果的で、バストアップや育毛効果も期待できます。
私は朝に、豆乳と黄な粉、バナナでジュースを作って飲んでいるのですが、おなかの調子がとってもいいのでおすすめです。
⇒ きな粉の栄養や効果的な1日の摂取量は?美肌や髪、バストアップに便秘、男性にも効果的!
豆乳は男性にはどんな効果があるの?
女性にばかり効果があると思われがちな豆乳ですが、実は男性にも積極的に飲んで欲しい理由がたくさんあります。
まず、イソフラボンには男性ホルモンの分泌を抑える効果があります。
これにより、次のような効果があります。
✔ 体臭が軽減
✔ 抜け毛を予防し、育毛効果
✔ 体毛や髭を薄くする
✔ 発汗を抑える
また、イソフラボンは前立腺がんの予防にも効果があります。
次に、大豆たんぱくです。筋肉作りにはたんぱく質・プロテインが必要不可欠ですが、これを肉などの動物性たんぱく質で補うと、植物性たんぱく質に比べてアミノ酸は多く含まれていますがカロリーオーバーになってしまう恐れがあります。
豆乳に含まれる大豆たんぱくは植物性たんぱく質で低カロリーですし、動物性たんぱく質に近いため、アミノ酸のバランスも良く、良質なたんぱく質であるので、筋トレなどで体作りをしている人には適していると言えます。
ただ、男性が豆乳を過剰摂取すると、精子が減少するなど男性機能が低下したり、胸が膨らんできたりする場合があるので、飲みすぎはやはりおすすめでできません。
男性が1日に摂るイソフラボン量は70~75mgとされています。男性も、女性と同じように豆乳を飲むのは1日200ml程度を目安にしましょう。
効果的な豆乳の取り方、飲み方は?
豆乳は飲む時間帯・タイミングによって、次のように効果が違ってきます。
✅ 朝、起床後に豆乳を飲むと、便秘解消の効果が期待できます。
✅ 空腹時に飲むと、豆乳が満腹中枢を刺激し、間食を防げます。
✅ 食事前に飲むと、サポニンにより脂肪の吸収を抑えられるので、血糖値の上昇が抑えられます。また、食べすぎ防止にもなります。
✅ 就寝前に飲むと、イソフラボンやたんぱく質が寝ている間に働いてくれるので、美容に効果があります。またレシチンの働きにより、代謝が上がり、不必要な脂肪や糖分が燃焼されるので痩せやすくなる可能性があるので、ダイエット効果も期待できるかもしれませんね。
このように豆乳は摂取する時間帯によって効果が違ってくるので、その都度飲みたくなりますが、先程述べたように過剰摂取は悪影響を及ぼしますので、決して飲み過ぎないようにしましょう。
また、カロリーも決して少なくないので、夜寝る前に摂取するとカロリーも気になり逆に太る可能性もあるので、50ml~100mlなど少量にして、例えば毎朝、毎晩と1日に2回に分けて飲むのもよさそうですね。
最近はレモン酢やりんご酢の摂取もダイエットなどに効果があると注目されています。私もここ数年は作って摂取していますが、お酢を飲むことってこれまでほとんどなかったのですが、飲んでいると、個人的には体調がいいような気がしています。
意外と簡単に作れるりんご酢やレモン酢、おすすめですのでこちらもぜひ、チェックしてみてください。作り方はこちら!
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まとめ
今回は豆乳の栄養や効果や飲み方についてご紹介しましたが、最近では無調整豆乳だけでなく、調整豆乳やカロリーオフ、ココア味やイチゴ味など本当に沢山の種類の豆乳が出てきています。
私は子供の頃からお豆腐屋さんで豆乳を飲んだりしていたので、豆乳が好きなのですが、飲みなれないと飲みにくい!と思う方もいらっしゃいますよね。そんなときは、このようなフレーバー付きの豆乳を飲んで見て、自分好みの豆乳を見つけてみるのもいですね。
また、そのままで飲みにくい場合はココアやコーヒーに足してソイラテにしたり、シチューやお鍋などのお料理に使っても美味しく頂けますよ。
栄養価の高い豆乳ですが、1日にたくさん飲むのではなく、適量を毎日飲むことで効果を得ることができます。何でもそうですが、効果はある程度飲み続けてみないと出てこないので、この機会に豆乳を毎日、または定期的に飲み続けて、健康な体作りを心がけたいですね。