モロヘイヤの栄養と効能、効果的な摂取量、食べ方は?加熱もOK?葉酸も含み妊婦にもおすすめ!

 

「野菜の王様」とも呼ばれるモロヘイヤ、名前は結構知られているとは思いますが、栄養面では何となく体に良いと言う位で、どのように良いのかはご存知の方もまだまだ少ないのではないでしょうか?

 

今回は、モロヘイヤの栄養と効果効能、効果的な食べ方についてご紹介します。

 

スポンサーリンク

 

モロヘイヤの栄養と効果効能は?

 

モロヘイヤは100g当たり38kcalで、食物繊維・たんぱく質・βカロテン・ビタミンE・K・B1・B2・B6・C・葉酸・パントテン酸・ビオチン・カリウム・カルシウム・マグネシウム・銅・マンガンなど多くの栄養素をバランス良く含みます。

 

モロヘイヤは、一般的に栄養価が高いとされているほうれん草小松菜などよりも、さらに高いのです。

 

モロヘイヤに含まれる栄養は数多く、どれも豊富なため、様々な効果が期待できるのですが、ここでは特に多いとされる栄養素をご紹介したいと思います。

 

βカロテン

モロヘイヤに含まれるβカロテンは100g当たり10000μgと、含有量が多いとされる人参を上回り、野菜類では第3位で、ほうれん草の約2倍含んでいます。

 

そのβカロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換されて利用されるため、βカロテンとビタミンAの2つの役割として働きます。

 

βカロテンには、強い抗酸化作用があり、ストレスや不規則な生活習慣、紫外線などが原因で体内に発生した活性酸素を除去する働きがあります。

 

活性酸素が増えると老化の原因になったり、体内の細胞を傷つけて病気や癌などのきっかけを作ってしまいますが、βカロテンはそれを防いでくれます。

⇒ 抗酸化作用とは?抗酸化作用とは?簡単にわかりやすくご紹介!活性酸素を抑えて健康な体を!

 

また、ビタミンAは、目の働きに大きく関わっていて、目の網膜にある光の明暗を感じるロドプシンと言う物質の主成分なのです。

 

ビタミンAによってロドプシンが合成され、私たちは色を見分けられたり、暗い場所でも物が見えたりしているのです。目の健康維持、視機能改善にビタミンAは欠かせません。

 

他にもビタミンAは、体のあらゆる粘膜を健康に保ち、細菌やウイルスから体を守る働きもあります。皮膚の新陳代謝を高める作用もあるので、肌の乾燥やニキビの予防にも効果があります。

 

ビタミンE

モロヘイヤに含まれるビタミンEは100g当たり6.5mgで、ほうれん草の2倍以上で野菜類では第2位です。

 

ビタミンEにも強い抗酸化作用があり、活性酸素を除去する働きがあります。これにより細胞の酸化を防ぎ、老化を防ぐ効果があります。

 

ビタミンEは血液中でコレステロールや脂肪が酸化するのを防ぎ、血管のしなやかさを保つ働きがあり、動脈硬化を防ぎます。また、血管の収縮を抑えて広げる働きと、血液をサラサラに保つ働きがあるので、血流を改善する効果も期待できます。

 

これにより、血行障害が原因と考えられる肩こりや腰痛、冷え性などの改善に役立ちます。血流が改善されることで、細胞の新陳代謝も活発になり、肌に艶やハリが出ます。

 

他にもビタミンEには紫外線から肌を守る働きもあるのでしみそばかすにも効果的なので、美肌作りに効果的と言えます。

 

また、ビタミンEは女性ホルモンの一つである黄体ホルモンの一部で、閉経を迎える時期に多く摂取すると、更年期障害を軽減することができます。

 

さらに、ビタミンEと排卵誘発剤を併用することで妊娠率を上げる事ができたり、男性の精力を高めたり精子の数を増やすと言われており、不妊治療にも効果が期待できる栄養素と言えます。

 

ビタミンK

モロヘイヤに含まれるビタミンKは100g当たり640μgで、ほうれん草の2倍、野菜類第3位です。血液を凝固させ、止血させる働きがあるので、ビタミンKが不足すると、出血が止まりにくくなったり、鼻血が出やすくなります。

 

また、ビタミンKは、カルシウムが骨に取り込まれるのを助ける働きもあるので、骨粗しょう症に効果があります。

 

 

ビタミンB2

モロヘイヤに含まれるビタミンB2は100g当たり0.42mgで、ほうれん草の約4倍、野菜類第2位です。三大栄養素(糖質・脂質・たんぱく質)のエネルギー代謝を助ける働きがあります。それにより、疲労回復やダイエット成長の促進の効果があります。

 

脂質や糖質の代謝を助けることは、コレステロール値や血糖値の上昇を抑えることにも繋がるので、生活習慣病や糖尿病の予防・改善の効果も期待できます。

 

また、スムーズにエネルギーが作られると言うことは、新陳代謝アップにも繋がるので、生まれ変わりの早い皮膚や爪、髪、粘膜などの健康を保つ効果もあります。

 

スポンサーリンク

 

葉酸

モロヘイヤに含まれる葉酸は100g当たり250μgで、ほうれん草の2倍以上、野菜類第2位です。新しい赤血球を作り出すのに必要なビタミンで、不足すると貧血の原因になります。

 

特に、細胞増殖の激しい胎児には必要で、妊娠初期の妊婦さんが葉酸を十分に摂取することで、先天性の神経異常のリスクが下がると言われています。

 

妊娠初期というのは体がだるいなどの症状が出ることはあるものの、妊娠しているかどうか気付きにくいので、妊娠を考えている人は妊娠前から積極的に葉酸を摂取するよう心がけましょう。

 

⇒ 葉酸の多い食べ物や飲み物は?妊娠中や妊活中の方におすすめ食材18選!

 

パントテン酸

モロヘイヤに含まれるパントテン酸は100g当たり1.83mgで、ほうれん草の14倍、野菜類第2位です。ビタミンB群の一つで、こちらも三大栄養素のエネルギー代謝を助けます。

 

体内でCoAと言う補酵素の構成成分となり、エネルギー代謝の過程で働く100種類以上の酵素の働きを助けています。

 

パントテン酸は、コラーゲンの生成に必要なビタミンCの働きを助けるため、コラーゲンを必要とする肌や髪の毛、骨などを健康に保つ効果があります。

 

また、パントテン酸は血中の善玉コレステロールの合成促進にも関わっているので、動脈硬化を予防する効果もあります。

 

さらに、パントテン酸はホルモンの合成にも関わっていて、ストレスを和らげるホルモンの働きを促進させ、ストレスへの抵抗力を高めてくれます。

 

カルシウム

モロヘイヤに含まれるカルシウムは100g当たり260mgで、ほうれん草の3倍以上、野菜類第3位です。骨や歯の主要な構成成分で、丈夫な体作りには欠かせない成分です。

 

カルシウムによって骨や歯は強化されているので、不足するともろくなり、骨粗しょう症になったり、歯がぼろぼろになったりします。成長期に不足すると、骨や歯の形成障害が起こることもあります。

 

また、カルシウムには緊張や興奮を鎮めてイライラを抑える効果もあります。

 

ムチン

ムチンはモロヘイヤのヌメリの成分です。人間の体内にも存在していて、胃腸や鼻の粘膜や涙に多く含まれています。

 

ムチンは、涙に含まれる成分の一つであり、優れた保水力を持っているため、目の潤いを保ちドライアイを防ぎます。

 

また、粘膜を保護する働きがあり、風邪などのウイルスの進入も防いでくれるので、免疫を向上させる効果があります。

 

ムチンには、たんぱく質を分解する酵素が含まれてるので、たんぱく質が効率よくエネルギー源として利用することができるため、疲労回復に繋がります。

 

モロヘイヤの効果的な食べ方、量は?食べすぎると?

 

βカロテンとビタミンKは脂溶性、ビタミンB2と葉酸とパントテン酸は水溶性で、葉酸とパントテン酸とムチンは熱に弱いです。

 

今回紹介した栄養素を効率よく体に取り入れるためには、加熱時間は短めで、油で調理して食べることをお勧めします。

 

また、カルシウムは油によって吸収が阻害されてしまうので、揚げ物ではなく、炒め物の方が良いでしょう。さっと茹でてドレッシングやオリーブオイルをかけて食べるのもおすすめです。

 

ちなみに、同じくねばねば成分を含む納豆などと一緒に食べることで、ムチンの相乗効果も期待できますよ。

 

1日の摂取量は、1束(100g)程度が適量です。たくさんの栄養が豊富なモロヘイヤですが、一度にたくさん食べたからと言って大きな効果が現れるわけではありません。どんな食材でも、適量を続けて食べることが大切ですね。

 

モロヘイヤには毒があると言われていますが、本当なのでしょうか?また、あるとしたらどこにあって、どんな症状なのでしょうか?

⇒ モロヘイヤには毒がある?花・茎・若葉のどの部分?どんな症状?

 

まとめ

 

モロヘイヤには、今回紹介した栄養素だけでなく、他にもさまざまな栄養素が含まれています。期待できる効果が他にもたくさんあると言うことですね。

 

「野菜の王様」と呼ばれるのにも納得で、こんなに栄養価が高い野菜はなかなかありません。食べないのがもったいないくらいです。7~9月の暑い時期が旬なので、モロヘイヤを食べて、暑い夏を乗り越えましょう。

 

スポンサーリンク