料理に使う食用油には一般的にサラダ油やオリーブオイル、ゴマ油などがありますが、最近ではココナッツオイルやえごま油、亜麻仁油など、スーパーモデルがきっかけで広まったいわゆる「スーパーフード」の流行や健康志向などもあっていろんなオイルをストックされているご家庭も多いのではないでしょうか?
そんな食用油ですが、買いだめをしたり、お歳暮などのギフトに貰ったりなどで、気が付いたら賞味期限が1年、2年切れていた!なんてこともありませんか?
今回は食用油の賞味期限切れ、未開封や開封済みはいつまで使っても大丈夫なのか、また傷んだ油の見分け方や油の劣化はなぜ起こるのか、食べる以外の使い道や捨て方について調べてみました。
油の劣化はなぜ起こるの?
油が劣化するには、次のようなが原因があります。
✖ 熱 (高温)
✖ 酸素
✖ 光 (紫外線)
お気づきの方も多いと思いますが、一般的にスーパーで販売されている油は、種類によって容器が異なりますよね。
✔ サラダ油などは半透明のポリ容器
✔ オリーブ油は緑色のワイン瓶のような着色ガラスの容器
✔ ごま油は透明の瓶
その理由は油の性質によって、容器を変えているからです。
また、容器の種類によって、保存期間も次のように違ってきます。
金属缶: 約2年
紙容器: 約2年
着色ガラス: 約2年
透明ガラス: 約1.5年
プラスチック容器: 約1年
例えば、ポリ容器は酸素を透過し、他の容器に比べ劣化が比較的早いです。それに比べて、お歳暮のセットなどに入っている金属缶はポリ容器よりも1年ほど長く持つとされています。
後程ご紹介しますが、未開封で冷暗所に保存している場合は、多少の賞味期限切れなら使うことができます。
また、気づいている方も多いと思いますが、ごま油やオリーブ油は、サラダ油よりも持ちがよく、半年や1年ほど長く持ちます。
またここ最近でブームになったココナッツオイルは約2年、亜麻仁油は意外と早く1年ほど、認知症に効果があるとされるエゴマ油は半年~1年とあまり日持ちはしません。
劣化した油の見分け方は?
さきほど油が悪くなったり腐る条件は、空気、熱、光というお話をしましたが、賞味期限切れの油が使えるか確認するまえに、油が食に向いていないときの見分け方を見ておきましょう。
✔ 香りが油のいい匂いではなく、石油のような酸化油脂臭がする
臭いが明らかに変で酸化している場合、口にしてしまうと食中毒を起こす可能性がありますので、万が一のことを考えて、特に賞味期限が過ぎた場合は確認をしましょう。
✔ 色が濃くなっている
油は劣化するとともに色が濃くなってきます。
✔ 泡がでている
揚げ物をしたときに、泡がブクブクと消えないときは古くなっている証拠です。
✔ 煙がでる
新しい油は煙がでませんが、古くなるにつれて煙が出てきます。
✔ 粘りがある
新しい油はサラッとしていますが、古くなると粘度があります。
時々、外食で揚げ物を食べて胸やけがしたり、胃もたれや腹痛をおこす場合もありますよね。よく「油が悪い」といいますが、これも油の劣化、古いことによるものと思われます。
体調にもよると思いますが、新鮮な油を使った場合、このような症状はほとんど起こらないですよね。
また、てんぷらやフライなどの揚げ物をした際、使用後も油の色がきれいな透明であれば油を使いまわしすることがあると思いますが、一度使用した油は劣化が早いので、冷暗所に保管して、数日中に使い切ってしまいましょう。
天ぷらのおいしい揚げ方、ご存知ですか?油は少しでいいんですよ!
⇒ 天ぷらの揚げ方、サクサクでおいしいてんぷらを揚げるコツ、衣の割合は?
賞味期限切れの油いつまで大丈夫?
賞味期限切れといっても、未開封と開封後では保存されている油の様子も変わってきますよね。また、保管場所も保存状態にかなり関わってきます。
では、賞味期限が切れている食用油、未開封と開封後の場合、いつまでなら口にしても大丈夫なのでしょう?
未開封の油は?
未開封の場合は、冷暗所で保存していることを前提に、1ヶ月~3ヶ月ほどは大丈夫だと言われています。
中には、冷暗所に保存していた半年や1年、2年、賞味期限切れのものを使用するという方もいるようです。
人によって、賞味期限が切れていたら絶対使わない、体になにか障害が出る不安があるから使わないという方もいらっしゃるので、先ほどご紹介したとおり、傷んでいないか臭いや見た目などを確認して、自己責任の下、判断してくださいね。
開封後の油は?
また、開封済みの油は賞味期限にかかわらず、開封後遅くとも1ヶ月~2ヶ月以内に使い切りましょう。
と言ってはいますが、わが家で使っているオリーブオイルも、かなり前から使っている気がしたので賞味期限を確認したところ賞味期限が3ヶ月も過ぎていました。
加熱して使っていますし、臭いも味も変化がなく、普通においしく調理できていたので気がつきませんでしたが、ちょうど、油の劣化したものは体にひどい悪影響を与えるというテレビ番組を見たところだったので、即、処分しました。あなたも古い油がないか、ぜひチェックしてみてください。
お医者さんもすすめる米油、ご存知ですか?米油の効果はこちらをご覧ください。
調理に使えない油の使い道は?
賞味期限が切れてしまって調理に使えない油、そのまま捨ててしまうのも何だかもったいないですよね。食べる以外の使い道があるといいですね。
実は、賞味期限が切れて料理に使えない油や廃油で簡単に石鹸を作るというリサイクル方法もあります。
作り方は、苛性ソーダ84gを水300mlに溶かしたものを油600gに少量ずつ注ぎよく混ぜます。混ぜる容器は高温になり割れるといけませんのでガラスなどでなくステンレスかホーロー製のボウルがおすすめです。
はじめの2~3分のうちは混ぜ続け、その後は十分ごとくらいに混ぜて放置を繰り返します。ドロドロとしてきますので、そうなってきたら一時間ごとに混ぜて放置を繰り返すようにします。この間、保管場所は10℃以上の、けれどなるべく気温の低い場所におくようにして下さい。
やがて白っぽくなってきて表面に線を書くことができるようになり、その線が1分ほど消えないほどになれば液体を牛乳パックに移して気温の低いところに固まるまで置いておきます。
苛性ソーダはアルカリ性の非常に強い薬品です。取り扱う際にはゴム手袋を着用し、十分に換気を行い、子供の手の届かないところで作業するようにして下さい。
参考ブログはこちら⇓
他にも、なんとキャンドルも作れます!
こちらも簡単そうな作り方の動画があったのでご紹介します。作り方を見ていたら楽しそうで作りたくなってしまいます。
【動画: キャンドルの作り方】
いい香りのオイルを配合して自分オリジナルのキャンドルを作ってみるのもいいですよね。
また、未使用や使った油はキッチンの流しにそのまま捨てることはできませんよね。油の捨て方や処理はどのようにされていますか?
一昔前は、油を固める廃油凝固剤などの商品を使っているご家庭も多かったと思います。
わが家では、新聞紙を丸めてビニール袋の中に捨てる方法で処分していますが、なるべく廃油がでないように、少なめの油で揚げ物をするように心がけています。
油の捨て方や処理方法もいろいろ、片栗粉を使う方法などもありますよ。油の捨て方はこちらをご覧ください。
⇒ 油の捨て方、処理法は?固める方法やペットボトルや片栗粉、牛乳パックを使うことも?
まとめ
料理には欠かせない油、できるならおいしいものを期限内に使い切りたいですよね。
最近は同じ油でも、少量のボトルなども販売しているので、安いからといって大きいものを買わずに使いきれる量を考えて、ご家庭にあったサイズを買うことで期限内に使用できますよね。
特に開封してしまったら、2ヶ月以内に使い切ったほうがいいので、使えない油があるときは、キャンドルや石鹸を作ってみるなど、ぜひ参考にしてみてください。