くるみの栄養、効果的な食べ方や1日の摂取量は?高血圧やがんの予防、美容効果も!

 

普段くるみを食べていますか?食べていてもパンやお菓子に入っていたり、ミックスナッツに入っているのを食べる程度という方も多いのではないでしょうか。

 

ナッツ類はピーナッツやアーモンドの方がきっと口にする機会は多いですよね。しかし、くるみには驚くべき効果があり、体に良いことをご存知でしょうか。その効果を知れば、これからはくるみを食べようと思うはずです。

 

今回は、くるみの栄養や効果、1日の摂取量などについてご紹介します。

 

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くるみの栄養、効果効能は?

 

くるみは、100gで673キロカロリーもあり、カロリーが高いことでも知られています。その約70%が脂質で、リノール酸やα-リノレン酸、オレイン酸などの不飽和脂肪酸です。

 

また、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB6、葉酸、マグネシウム、銅、亜鉛、カルシウム、リンなどのビタミン・ミネラルや、たんぱく質、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれていて、非常にバランスの良い食材と言えます。

 

中でもくるみの注目すべき栄養成分は3つあり、α-リノレン酸・ポリフェノール・トリプトファンです。この3つの成分を中心に、くるみの効果効能を見てみましょう。

 

α-リノレン酸

くるみには、α-リノレン酸が他のナッツ類に比べてダントツに多く含まれています。α-リノレン酸は、青魚の脂肪分に多く含まれるDHAやEPAと同じオメガ3系脂肪酸です。

 

DHAやEPAはテレビや雑誌なとで体に良いと良く目にしますが、α-リノレン酸はなんと体内に入ると、その一部がDHAやEPAに変換されるのです。

 

つまり、くるみを食べることによって青魚と同じ脂肪酸も取れてしまうと言うことです。

 

オメガ3系脂肪酸は、細胞膜の構成要素や体の調整物質の一つであり、不足すると脳や神経、皮膚などに異常が現れると言われています。

 

しかし体内で生成できないため、食べ物から摂取しなければいけない必須脂肪酸なのです。

 

α-リノレン酸は、体内で他のオメガ3系脂肪酸にも変換されるので、オメガ3系脂肪酸が持つ効果・効能が全て期待できると言えるでしょう。

 

認知症予防、脳機能強化

オメガ3系脂肪酸は、脳情報伝達にかかわっている神経細胞の膜に含まれる大事な物質の一つで、神経細胞膜の働きを助けます。

 

神経細胞膜の働きで特に重要なのが、神経細胞の継ぎ目で情報伝達にかかわっているシナプス周辺部なのですが、オメガ3系脂肪酸は、そのシナプスが柔軟に働くようにしてくれるのです。

 

それにより、認知症予防記憶力向上・集中力向上と言った脳機能強化の効果が期待できます。

 

1日に7~9個のくるみを食生活に加えるだけで、高齢者の認知能力が改善される可能性があると言われてます。

 

血液サラサラ、血管をしなやかに

糖類や油物の過剰摂取やアルコール、運動不足などにより、体内に悪玉コレステロールや中性脂肪が溜まると、血液がドロドロになってしまい、高血圧や血栓、さらには心疾患の原因となってしまいます。

 

DHAには細胞膜の流動性を高める作用があり、EPAには血液自体の粘度を減らしたり、血小板が血管内で固まり血栓となるのを防ぎ、血液を流れやすくする作用があるので、血管をしなやかに、血液をサラサラにしてくれるのです。

 

これにより、高血圧動脈硬化の予防・改善、心筋梗塞脳梗塞の予防に効果が期待できます。

 

また、血流がよくなると代謝もアップしますし、DHAには血中コレステロール値そのものを下げる働きもあり、EPAには血中の中性脂肪濃度を下げる働きもあるので、肥満予防やダイエットにも効果的ですので、美容効果も期待できますね。

 

また、くるみにはリノール酸と言うオメガ6系脂肪酸も含まれています。

 

これも体に必要な必須脂肪酸で、エネルギーの原料や、細胞や生理活性物質の材料になり、悪玉コレステロール中性脂肪を減らす効果があります。

 

しかしリノール酸を摂りすぎると、善玉コレステロールまで減らしてしまったりと逆に体に悪い成分となってしまうのですが、現代の食事にはリノール酸が含まれるものが多いため、取り過ぎてしまう傾向にあるのです。

 

リノール酸の摂取で大切なのはオメガ3系脂肪酸とのバランスです。その割合は、4(リノール酸):1(オメガ3系脂肪酸)なのですが、面白いことにくるみにはほぼ4:1の割合でリノール酸とα-リノレン酸が含まれているのです。

 

これでくるみが悪玉コレステロールや中性脂肪を減らすのに有効的だと言う事がわかりますね。

 

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ポリフェノール

くるみに含まれているポリフェノールはクルミポリフェノールと呼ばれ、抗酸化値がナッツ類の中でも最も高いとされています。

 

クルミポリフェノールはくるみの薄皮部分に多く含まれており、その含有量は一掴みのくるみで赤ワイン1杯分を上回ると言います。

 

そのクルミポリフェノールには悪玉コレステロールを減少させ、心臓を守る働きがあります。

 

また、ポリフェノールに含まれる抗酸化物質がシワやシミなどの老化現象からお肌を守ってくれるのでアンチエイジングに効果があります。

 

くるみをローストすると、その含有量は2倍近くにもアップするそうですよ。 

 

トリプトファン

くるみには、メラトニンの元となるアミノ酸の一種であるトリプトファンが多く含まれています。メラトニンは、眠りを誘発したり、神経の緊張をほぐしたりする作用があります。

 

トリプトファンが体内に吸収されると、脳でメラトニンの分泌を促進します。脳でメラトニンが分泌されることで、神経の緊張がほぐれて寝つきが良くなるのです。ですので、寝つきが悪い人不眠症に悩まされている人に、くるみはおすすめです。

 

また、メラトニンは癌にも有効とされています。実際に癌治療にメラトニンは使用されていて、メラトニンを摂取することで、癌の予防だけでなく、再発防止、進行癌においての致命効果もあります。

 

さらに、抗がん剤治療や放射線治療の副作用を軽減し、生存率を高める効果もあります。

 

こういったことからくるみは、癌から私たちを守ってくれる強い味方と言えますね。

 

くるみの効果的な食べ方、1日の摂取量は?

 

市販のくるみはほとんどローストされていますが、くるみはでもローストしてもどちらでも食べられます。殻に入ったくるみは割ってそのまま食べるとしっとりした柔らかい食感がたまりません。

 

もちろん家庭でも炒ることができますが、フライパンを使った炒り方は、フライパンにくるみを重ならないように広げて、フライパンをゆすりながら5分ほど炒ります。

 

オーブンを使った方法は、150℃くらいに温めたオーブンにくるみを広げて10~15分ほど焼きます。どちらも香ばしい香りがしたら、できあがりです。焦がさないように目を離さないようにしましょう。

 

クルミは素焼きにすることによって、クルミポリフェノールが増えると言うメリットもありますが、α-リノレン酸などの加熱に弱い物質は減少してしまうと言うデメリットもあります。

 

α-リノレン酸を多く摂りたい方はで、ポリフェノールを多く摂りたい人はローストして食べるといいですね。

 

また、くるみは消化しにくいので、食べる際はしっかり噛んで食べましょう。良く噛むことで、くるみが小さく砕けてα-リノレン酸が出やすくなりますし、満腹中枢も刺激され食べすぎ防止になり良いこと尽くめです。

 

おいしくてついつい食べすぎてしまうくるみですが、一日の摂取量、個数は約25g・8粒程度です。食べ過ぎるとカロリーオーバーで太る原因になったり、脂肪分の過剰摂取肌荒れの原因にもなるので注意しましょう。一度にたくさん食べるのではなく、毎日続けることで、くるみの効果を得ることが出来ますよ。

 

くるみに含まれるリノール酸は、摂りすぎると悪玉だけでなく善玉コレステロールも下げてしまい、これにより血栓ができやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まる恐れがあります。

 

また食べるタイミングは脂質が多く含まれるので、できれば夜よりも朝や昼に食べたほうがよさそうです。

 

美味しい食べ方には、生クルミも炒ったクルミもヨーグルトに加えたり、パンケーキやワッフルなどに入れて焼いたりしてもそのカリカリした食感がおいしいです。

 

また、保存に関しては、封を開けたら酸化するのが早いので、冷凍庫で保存するのがおすすめです。賞味期限は物によって異なりますが、酸化すると劣化した嫌な味がしてしまうので早めに食べてしまいましょう。

 

ちなみにくるみは殻付きはご存知の方も多いと思いますが、実はどんなふうに入っているのかご存知ですか?割ってみるとこんな風にキレイにピタッと入っているんですね。

 

 

まとめ

 

くるみは美味しい上に、栄養価も高く、体にいいと分かったならどんどん食べてしまいたくなりますが、食べ過ぎるとせっかく体にいいものも逆効果になってしまいます。毎日の食事や間食に適量を取り入れて、続けるようにしたいですね。

 

そのまま食べるのでは飽きてしまうという場合は、細かくしてミンチ肉に混ぜたりサラダや和え物にふり掛けたり、スープのクレソン代わりにしても美味しくいただけます。ちょっと高価なクルミですが、毎日続けられるよう、アレンジしてみてくださいね。

 

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